可愛いてんとう虫。ガーデニングの味方って知ってた?

古幡真恵

古幡真恵

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みなさん「テントウムシ」はお好きですか?虫嫌いの方でも、可愛い模様のテントウムシなら好き!という方も多いのではないでしょうか。

益虫(えきちゅう)といって、私達の大好きな植物達の味方になってくれるテントウムシの種類がいることをご存知ですか?

今回はテントウムシの代表格「ナナホシテントウ」とその仲間のテントウムシについてご紹介します。

目次

植物の味方~ナナホシテントウ

黄色の救世主~キイロテントウ

赤褐色の害虫~ニジュウヤホシテントウ

植物の味方~ナナホシテントウ

ナナホシテントウは、コウチュウ目テントウムシ科の昆虫。目立つ赤色の体に、7つの黒い点が特徴的なテントウムシです。

ナナホシテントウの成長

ナナホシテントウは卵から蛹(さなぎ)になるまで20日以上、成虫になってからの寿命は2ヵ月ほどです。


成虫1匹の産卵で15〜40個ぐらいの卵を産みます。約2日で卵から孵化(うか)します。

幼虫
蛹(さなぎ)になるまでの間、幼虫の状態で2週間ほどの間に4度脱皮します。この間約400匹のアブラムシを食べるといわれていますが、餌であるアブラムシが足りないと共食いをするそうです。可愛いナナホシテントウからは想像したくない光景ですね。

蛹(さなぎ)
頭を下にして約1週間ほど蛹(さなぎ)になり、その後羽化して成虫になります。

成虫
成虫になってから10日後位から交尾、2日後以降1日おきに産卵をはじめます。アブラムシをたくさん食べて栄養状態の良いナナホシテントウはたくさんの卵を産みます。

テントウムシの夏休みと冬休み

アブラムシの減少する暑い夏の時期は、テントウムシは落ち葉などの涼しいところに避難して冬眠ならぬ「夏眠」して過ごします。

冬も同じように冬眠して寒い冬を乗り越えるのですが、テントウムシの種類の「ナミテントウ」は数十匹から数百匹という集団で冬眠するそうなので、見つけたらその多さにびっくりするでしょうね。

植物の天敵「アブラムシ」現る

こちらは赤褐色のアブラムシです。主に春先によく発生します。  植物の維管束に口針を刺して、甘い師管液を吸って生活するアブラムシは、アリと共生して甘露と呼ばれる分泌物を与える代わりに天敵から身を守ってもらっています。  植物はこのアブラムシを媒介して、様々な病気にかかってしまうのです。  このアブラムシから出る排泄物が原因で、植物にすす病やモザイク病が発生します。  そこで我らが救世主、ナナホシテントウの出番です。  ナナホシテントウは、アブラムシや貝殻虫などを食べる肉生の昆虫です。  植物についているアブラムシをムシャムシャ食べては、また次のアブラムシを目指して飛んでいきます。  このテントウムシの特性を生かして 、自然界に存在する様々な個体の中から飛翔能力の低いナミテントウ を育成して「生物農薬」として売っているほどです。  テントウムシは、アブラムシを食べてくれるだけではありません。他の種類のテントウムシも植物の味方になってくれることがあります。

こちらは赤褐色のアブラムシです。主に春先によく発生します。植物の維管束に口針を刺して、甘い師管液を吸って生活するアブラムシは、アリと共生して甘露と呼ばれる分泌物を与える代わりに天敵から身を守ってもらっています。

植物はこのアブラムシを媒介して、様々な病気にかかってしまうのです。このアブラムシから出る排泄物が原因で、植物にすす病やモザイク病が発生します。

そこで我らが救世主、ナナホシテントウの出番です。ナナホシテントウは、アブラムシや貝殻虫などを食べる肉食の昆虫です。植物についているアブラムシをムシャムシャ食べては、また次のアブラムシを目指して飛んでいきます。

好き嫌いがある?

ナナホシテントウムシやナミテントウはどんなアブラムシでも食べるわけでなく、お好みの種類があるようです。成虫は好きなアブラムシのいるところに飛んで行って捕食することができますが、羽のない幼虫にはそれができません。そのため共食いが起こるようです。生きるためにはしょうがないことなんですね。

生物農薬?ナミテントウ

このテントウムシの特性を生かして 、自然界に存在する様々な個体の中から飛翔能力の低いナミテントウ を育成して「生物農薬」として売っているほど。プロの生産者や研究者の方がビニール栽培をしている際に使用されているようです。

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黄色の救世主~キイロテントウ

植物の味方であるテントウムシは、アブラムシを食べてくれるだけではありません他にどんな役割を果たし、植物の味方になってくれるのでしょうか。

植物の病気の治療

うどんこ病といって、葉にうどん粉の粉をまぶしたような病原菌が付く病気があります。被害が進むと、葉全体に被害が広がり、生育が悪くなり、ついには枯れてしまいます。このうどんこ病を人間の手で治すには、薬剤を使用したり、病気になった葉を取り除いたり、葉についた病原菌を洗い流さなくてはなりません。

そこで救世主であるテントウムシ亜科カビクイテントウムシ族のキイロテントウは、いとも簡単に植物についたうどんこ病の病原菌を食べてくれるのです。

 

きゅうりの葉がうどん粉病に侵された部分を、成虫のキイロテントウが食べてくれています。

きゅうりの葉がうどん粉病に侵された部分を、成虫のキイロテントウが食べてくれています。

 

成虫だけでなく、幼虫のキイロテントウもうどん粉病の病原菌を食べてくれます。

成虫だけでなく、幼虫のキイロテントウも同じようにうどん粉病の病原菌を食べてくれます。

キイロテントウのような食菌性のテントウムシの種類は非常に少数派なので、見かけたら大切に扱いたいですね。

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赤褐色の害虫~ニジュウヤホシテントウ

しかし、残念ながら植物の敵となるテントウムシも存在します。ニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)は害虫の一種で、ナスやジャガイモの葉を食べてしまいます。「人間」のベジタリアンは非常にナチュラル志向で素敵な印象を受けますが、「昆虫類」のベジタリアンはなんだか凶暴さを感じてしまいます(笑)。

ニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)の成虫の特徴は、赤褐色の体に黒い斑点の模様があり、毛が生えているところです。このニジュウヤホシテントウ(テントウムシダマシ)がいたら駆除するか、どこかに飛んで行ってもらいましょう。

 

成虫のニジュウヤホシテントウが大好物のナスの葉を食べているところです。

成虫のニジュウヤホシテントウが大好物のナスの葉を食べているところです。

 

多数のとげがあるのが幼虫も、成虫と同じように葉を食害します。

多数のとげがあるのがニジュウヤホシテントウの幼虫です。幼虫も成虫と同じように葉を食害します。

 

被害に合ったナスの葉は、茶褐色の網の目状の跡が残ります。

被害に合ったナスの葉は、茶褐色の網の目状の跡が残ります。

ニジュウヤホシテントウの好物

主にナス科の野菜を食害します。年に2、3回発生し、その被害のおかげで野菜の収穫量が減ってしまうこともあります。茶褐色の網目状の跡がないか気を付けて観察してみてください。

▼ニジュウヤホシテントウの好物の野菜はコチラ

ナス(なす・茄子)

  • 原産はインドです。日本には奈良時代に中国から伝わり、古くから日本人に親しまれた野菜のひとつです。ナスの形は、丸や卵、中長、長形など様々な品種が栽培されています。幅広く料理にも使えるので和洋中問わず、味を楽しむことができます。

    みなさんがよくご存じの縁起の良い初夢の順番「一富士、二鷹、三茄子」ですが、江戸時代の初物のナスは1個がなんと1両。そのため庶民が正月に初物のナスを食べることは、夢のまた夢…叶わぬ夢でした。初夢にナスが登場すると縁起が良いとされるのもこのことからうかがえます。
    現在のようにハウス栽培がない江戸時代で、冬に高温作物のナスを作るためには、油紙障子でハウスのようなものを作り、馬糞や麻屑(あさくず)などを踏み込んだ発酵材でエコに温度を上げるなどして、手間暇かけて栽培していたそうです。

いんげん豆(インゲンマメ)

  • いんげん豆には、大きく分けて「つる性」と「つるなし(矮性)」があります。

    「つる性」
    つるを伸ばしながら生長し、草丈は3m程になります。そのため支柱を作り、支柱周りをつるが巻くようにして栽培します。つる性のものは、種をまいてから収穫するまでの期間が長い「晩生(おくて)」の品種がほとんどです。

    「つるなし(矮性)」
    つるで生長せず、草丈も40cm前後の小型です。つるなしのいんげん豆は、種をまいてから収穫するまでの期間が短い「早生(わせ)」の品種が多いです。

    いんげん豆は、育てやすくて、次から次へと花を付け、たくさん収穫することができる家庭菜園におすすめの野菜です。

きゅうり(キュウリ・胡瓜)

  • きゅうりはつる性の植物で、そばにあるものに巻き付くように伸びて生長していきます。

    きゅうりは未熟果を収穫する野菜のため、関東地方では5月初旬に植えつけると6月には収穫時期を迎え、代表的な春夏野菜の中では一番最初に収穫できる野菜です。種から育てても、収穫するまでの日数は2か月間位しかかかりません。

    きゅうりの果実の生長は著しく、1日で3cm以上も大きくなるため採り遅れると巨大化してしまいます。

    きゅうりの外側の表面の白い粉のようなものは、ブルームといって乾燥や雨などからきゅうりを守るために自然にできた物質です。最近のきゅうりの品種は、このブルームがあまりない、艶々のきゅうりが市場に多く出回っています。

    きゅうりの歴史は3000年ほど前と言われており、日本では1000年前から栽培されていたとされています。そんな歴史あるきゅうりも、切り口が徳川家の葵の紋に似ていたことから江戸時代には大変不人気の野菜だったそうです。

じゃがいも(馬鈴薯・ジャガイモ)

  • じゃがいも(馬鈴薯)は、薄紫や白の小さな花が咲きます。 実はミニトマトのような形をしていますが、食べられません。花や実はなりますが、ジャガイモの生長に栄養分を使いたいので、花や実は取り除くことが多いです。

    ジャガイモはサツマイモに比べて先端が丸くなっており、表面もツルツルとしています。じつは、サツマイモのような根の部分とは違い、ジャガイモは地下茎の先端が肥大したものです。その証拠に、ジャガイモが日に当たると緑色に変色します。緑色に変色したものや小ぶりなものは毒性が強くなっているので食べないようにしましょう。

    他に毒性のあるものとして、じゃがいもの芽にはソラニンという成分があるため、調理前に取り除く必要があります。包丁の角でえぐるように取ると簡単に取れます。

    じゃがいも(馬鈴薯)の栄養価はカリウムや、食物繊維、ビタミンB1、ビタミンCなどでビタミンがでんぷんによって調理の熱から 守られているため、効果的に栄養を体内に取り入れることができます。比較的乾燥した地域でも生育し、一年中栽培されるため世界中で好まれて食されています。 見た目がふっくらとしてしわがなく重量感があるものがおいしいとされています。新じゃがはみずみずしく 皮が薄いのが特徴です。春、秋、冬作と一年中収穫されており、収穫したあと乾燥させて保存すれば長く持ちます。

唐辛子(とうがらし・トウガラシ)

  • トウガラシは、ナス科トウガラシ属の中南米原産の一年草です。比較的病害虫にも強く、プランターでも育てることができるので、ベランダやお家で育てやすい野菜の1つです。

    トウガラシの幼苗は、ピーマン、パプリカと葉の形、枝の付き方、花なども見分けがつかないほどよく似ています。

    濃い緑色の卵形の葉がつき、いくつも枝分かれしたところに、上向きに5cmくらいの赤い実がなります。

    草丈は40cmくらいで花の色は白です。唐辛子の実は代表的な赤や緑色以外にも、黄色や紫の品種もあります。食用以外に、園芸として観賞用の唐辛子の品種もあります。

    唐辛子はとても辛く、野菜というよりも主に香辛料として利用されています。

トマト

  • 夏野菜の代表ともいえるトマト。現在様々な品種が改良され青臭さもなく、まるでフルーツのように甘いトマトの品種もあります。トマトは緑黄色野菜の1つで、トマトの栄養に含まれるクエン酸は疲労回復効果があり、その他にもリコピン、グルタミン酸など栄養も豊富で、健康や美容にも効果があることも人気の理由です。調理方法も生のままいただくサラダから、煮込み料理、ソース、スイーツなど様々な料理に使えます。

    このトマト、じつは植物学者たちの調査によりトマトの原種は大玉トマトではなく、チェリートマト(ミニトマト)ということが分かっています。大玉トマトの方が突然変異として、チェリートマト(ミニトマト)よりも後に生まれました。アンデス高原に自生していたトマトの野生種は、いずれもチェリートマトの種類だったようです。

    原産地では多年草ですが、日本のような温帯で育てると1年草として栽培されます。この野生種のトマトは、メキシコから北米に伝わり、実際に栽培されるようになったのは19世紀に入ってからです。ヨーロッパへ伝わるのは、コロンブスの新大陸発見が大きく影響し、ヨーロッパでトマトを食べるようになったのは、18世紀以降といわれています。

    当初、ミニトマトやトマトは観賞用として育てられ、食用とされることはありませんでした。というのも、新大陸からヨーロッパに伝わった時に、トマトの実がとても赤いために有毒植物と信じられていたからです。

    日本に伝わったのは17世紀の江戸時代ですが、同じように観賞用として伝わってきました。「赤茄子」としての価値しか見出せず、しばらくの間観賞用としてのみ育てられていました。

    トマトの赤い実は毒性ではありませんが、じつはトマトの苗自体には有毒物質が含まれています。完熟のトマトにはほとんど含まれていませんが、「トマチン」といって、花・葉・茎などに多く含まれているため、トマトの葉は食べることができません。

ピーマン

  • ピーマンは、ナス科トウガラシ属の南アメリカ原産の一年草で、属名からわかるようにトウガラシの仲間です。比較的病害虫にも強く、プランターでも育てることができるので、ベランダやお家で育てやすい野菜の1つです。

    ピーマンの幼苗の頃は、トウガラシ、パプリカと葉の形、枝の付き方、花なども見分けがつかないほどよく似ています。

 

いかがでしたか?

テントウムシと一言でいっても、ナナホシテントウ・キイロテントウ・ニジュウヤホシテントウなどの種類があり、植物に与える影響もそれぞれあることが分かりますね。

みなさんもナナホシテントウやキイロテントウを見かけたら、お庭に寄っていってもらってはいかがでしょうか。

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古幡真恵
古幡真恵

結婚・出産そして育児をしながら、学童保育所で食育を2年間指導後、農業研究センターで大豆と稲の研究作物栽培及び実験業務に従事。屋上ガーデン・屋上菜園の管理業務、エディブルフラワー店勤務を経て、現在はLOVEGREEN編集部とBotapii編集部のアシスタントとして、初心者からでも手を出しやすい家庭菜園やエディブルフラワーの記事、sanagardenコンテンツを配信。

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