ツルニチニチソウ(蔓日々草)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ツルニチニチソウ(蔓日々草)
学名

vinca

英名
periwinkle
和名
蔓日々草
別名・流通名
ペリウィンクル
科名
キョウチクトウ科
属名
ツルニチニチソウ属
原産地
南ヨーロッパ アジア

ツルニチニチソウ(蔓日々草)の特徴

ツルニチニチソウは、株元から多数の茎をのばしてつる状にほふくしながら生長する多年草です。3月~5月頃に淡い紫色の花が開花します。耐寒性はやや劣りますが、美しいクリーム色の斑が入る品種が多く流通しています。

伸びたつるの節から根が出て広がっていきます。半日陰でも良よく育ち、繁殖も容易にできます。傾斜地や常緑樹の足元などのグラウンドカバーに使われることが多く、性質は非常に強健です。つるの性質を生かしてハンギングバスケットや釣り鉢など、高い位置からつるを垂らして空間を装飾することもできます。

ツルニチニチソウの他に一回り葉が小さめなヒメツルニチニチソウもあります。寒冷地では、葉が一回り小さいヒメツルニチニチソウの方が若干耐寒性に優れるためよく用いられます。植え付けて数年が経過し群生した際の見た目は、ツルニチニチソウは草丈が30~40cmくらいになりますが、ヒメツルニチニチソウは草丈はほとんど出ない違いがあります。

ツルニチニチソウ(蔓日々草)の詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 30~
耐寒性 普通~強い(ヒメツルニチニチソウの方が耐寒性がある)
耐暑性 普通~強い(ツルニチニチソウの方が耐暑性がある)
花色 薄紫、濃紫、白、ピンク
開花時期 3月~5月

ツルニチニチソウ(蔓日々草)の種類

ヒメツルニチニチソウ2

ヒメツルニチニチソウ(ビンカ・ミノール)

Vinca minor

ツルニチニチソウより葉、花が小ぶりで耐寒性は強いが、暑さにはやや弱い。花色は、薄紫色のほか、深い紫色や白があり、八重咲きもある。葉は緑葉のほか、斑入り品種がある。

ツルニチニチソウ・ ジェニーピム

Vinca difformis ‘Jenny Pym’

ピンク花のレア種。本来のツルニチニチソウより生長が穏やか。

ツルニチニチソウ(蔓日々草)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
開花

ツルニチニチソウ(蔓日々草)の栽培環境

日当たり・置き場所

日当たりを好みますが、半日陰でも植え付け可能です。斑入り種は強すぎる日差しだと葉が傷んでしまうので注意しましょう。

用土

ツルニチニチソウは、水はけと通気性に富んだ土壌を好みます。

鉢植えは、市販の草花用培養土で問題なく栽培できます。

ツルニチニチソウ(蔓日々草)の育て方のポイント

水やり

地植えのツルニチニチソウは、根付いた後は水やりは不要です。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをします。

肥料

過肥の必要はなく、地植えは無肥料で栽培可能です。

鉢植えも元肥以降の追肥は必要ありません。生育が思わしくなる場合は、肥料が足りないというよりは根詰まりが原因であることが多いので、数年植え替えていない場合は植え替えて新しい土を加えましょう。

病害虫

目立った病害虫の害はありませんが、風通しが悪いとカイガラムシが発生する場合があります。被害が少ない場合は歯ブラシなどで取り除きましょう。

ツルニチニチソウ(蔓日々草)の詳しい育て方

選び方

株元からつるが多く出ているもの、葉と葉の間隔が短く、葉に傷みのない苗を選びましょう。つるの長さはあまり気にしなくてかまいません。ツルニチニチソウは、葉が緑の種類と斑入りの種類があります。花はどちらも淡い紫色です。流通量は少ないですが、ピンクの花が咲く品種があります。

ヒメツルニチニチソウの方が広がるスピードは穏やかです。広いスペースをカバーしたい場合は、ツルニチニチソウの方が適しています。

ヒメツルニチニチソウ  ツルニチニチソウより花や葉のサイズが小さめです。葉は緑のもの、斑入りのものなど種類がいくつかあり、花の色も淡い紫色の他、濃い紫色、白などツルニチニチソウより花色が豊富です。  耐寒性がツルニチニチソウよりヒメツルニチニチソウの方が若干優れます。

ヒメツルニチニチソウ

ツルニチニチソウより花や葉のサイズが小さめです。葉は緑のもの、斑入りのものなど種類がいくつかあり、花の色も淡い紫色の他、濃い紫、白などツルニチニチソウより花色が豊富で、八重咲き種もあります。

耐寒性は、ツルニチニチソウよりヒメツルニチニチソウの方が若干優れます。

ツルニチニチソウはビンカ・マヨール、ヒメツルニチニチソウはビンカ・ミノールの名前で流通していることもあります。

植え付け

春か秋が地植えの植え付け適時です。真夏や霜が降りる時期の植え付けは避けましょう。地植えにすると、次第につるが伸び、つるの節から根を出し広がります。広いスペースを埋めたい場合は地植え、広げたくない場合は鉢植え栽培が適しています。

地植えで長年が経過すると広がっていく草花です。隣の植物との間隔は広く取りましょう。

仕立て方

伸びるつるが美しいため、地植えのほか、ハンギング、寄せ植え、高さのある花壇の縁どり、石垣、傾斜地などの植え付けに適しています。

剪定・切り戻し

ツルニチニチソウの切り戻し

・つるが広がりすぎたら切り戻しましょう。

・斑入りツルニチニチソウから緑色の葉が出た場合は先祖返りの可能性があります。早めに株元で切りましょう。

・鉢植えのツルニチニチソウは、新しいつるが出てきたら傷んだ葉があるつるは株元で切り戻し、つるを更新すると美しい見た目を保ちます。

ツルニチニチソウの剪定位置

つるの途中で剪定するとそこから枝分かれして新しい茎が伸びてきます。あえてつるの本数を増やしたい場合をのぞき、株元で剪定しましょう。

ツルニチニチソウ

ツルニチニチソウ

 

ツルニチニチソウの花は3月~5月頃に開花します。地植えで群生しているツルニチニチソウの開花している光景は、とても美しい光景です

ヒメツルニチニチソウ

3月~5月頃に開花します。広いスペースに群生させると見栄えがします。

冬越し

冬も常緑を保ちますが、生長は穏やかになります。春になると再び株元から新しいつるが伸び始めます。前年の傷みがあるつるは株元で剪定し、新しいつると更新するとよいでしょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

数節をつけたつるを土に挿しておくと簡単に根付きます。根付いた部分のつるを切り取って掘り起こし、ひと株に仕立てることも可能です。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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