ユキノシタ（雪の下）とは？育て方・栽培方法｜植物図鑑
- 植物名
- ユキノシタ（雪の下）
- 学名
Saxifraga stolonifera
- 英名
- Saxifrage
- 和名
- 雪の下
- 別名・流通名
- 虎耳草
- 科名
- ユキノシタ科
- 属名
- ユキノシタ属
- 原産地
- 日本、中国、朝鮮半島
ユキノシタ（雪の下）の特徴
ユキノシタ（雪の下）は、本州から四国、九州にかけての渓谷沿いの湿った斜面の岩陰に分布している山野草で、人家周辺にも庭の下草としてよく植えられる常緑の多年草です。半日陰から日陰のやや湿った環境を好みます。
ユキノシタ（雪の下）の葉は直径3cm～8cmほどで丸く、葉裏は褐茶色、葉脈上に白い斑が入ります。繁殖力が強く、株元からランナーを伸ばし、株が増えていきます。
4月～5月頃に株の中心から20cm～50cmほどの花茎が伸びて白い花が開花し、5枚の花弁のうち上に3枚ある小さな花弁には赤紫色の斑点が入る独特な形状をしています。
薬がなかった時代には民間薬として重宝され、食用としても利用されたため、どこの家の井戸周りにもある生活になじみの深い植物でした。現在でも食用のほか、化粧品の素材など、さまざまな用途に利用されています。
園芸素材としてのユキノシタ（雪の下）は、一度根付けば肥料を施すなどの手間がいらず育てやすい植物です。丈の低い植物なので、半日陰から日陰のグランドカバーとしても使われています。
ユキノシタ（雪の下）の詳細情報
| 園芸分類 | 草花 |
|---|---|
| 草丈・樹高 | ～50cm（開花時） |
| 耐寒性 | 強い |
| 耐暑性 | 弱い |
| 耐陰性 | 強い |
| 花色 | 白 |
| 開花時期 | 4月～5月 |
ユキノシタ（雪の下）の花言葉
ユキノシタ（雪の下）の育て方カレンダー
| 時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 植え付け | ||||||||||||
| 植え替え | ||||||||||||
| 肥料 | ||||||||||||
| 開花 |
ユキノシタ（雪の下）の栽培環境
日当たり・置き場所
ユキノシタ（雪の下）は、半日陰から明るめの日陰のやや湿った環境を好みます。直射日光が当たりすぎると、葉焼けを起こすので注意しましょう。
用土
特に土を選びませんが、水はけと保水性の良い土を好みます。
鉢植えは、草花用の培養土で栽培可能です。
ユキノシタ（雪の下）の育て方のポイント
日常の管理
一度植え付ければ特に管理の手間はありません。黄色や茶色くなった葉があれば摘み取る程度です。
水やり
ユキノシタ（雪の下）は、多少湿り気のある土を好みます。極端に乾燥させないように注意します。
地植えは、植え付け直後以外は雨にまかせて問題ありません。真夏に極端に乾燥する日が続くような時は与えます。
鉢植えは、鉢の中が完全に乾燥しないようなタイミングで水やりを行います。
肥料
過肥の必要はありません。
鉢植えは、秋に緩効性化成肥料を施す程度で十分です。
ユキノシタ（雪の下）の詳しい育て方
選び方
株元がぐらぐらしていないもの、葉が黄色く変色していないもの、葉の数が多い株を選びましょう。
植え付け
春か秋が植え付け適時ですが、丈夫な植物なので真夏と真冬以外はどの季節でも植え付けることが可能です。
花のない時期のユキノシタ（雪の下）は、地際に葉があるだけで草丈はほとんどありません。開花時の春だけ40～50cmの花茎が伸びるので、庭に植える場合はどちらの時期にも適した場所を選ぶとよいでしょう。
仕立て方
ユキノシタ（雪の下）は、株元から多数のランナーを伸ばして繁殖します。そのランナーから出た葉が地面についたところから根が出る性質なので、本来の株とは離れた場所に広がっていきます。あまり増やしたくない場合は、適度に整理します。繁殖力はありますが、根が浅いので増えすぎた時の整理は簡単です。
植え替え・鉢替え
鉢植えは、数年に一回植え替えをしましょう。
花
ユキノシタ（雪の下）の花は、4月～5月に株元から細い花茎を出し白い花が開花します。花が終わったら、株元で花茎をカットします。
夏越し
強い光が苦手で、光が当たりすぎると葉焼けを起こします。乾燥には弱いため、土を乾かしすぎないように注意しましょう。
冬越し
寒さに強く、特別な冬越しの対策をする必要はありません。
増やし方（株分け、挿し木、葉挿しなど）
多数のランナーを株元から伸ばして繁殖します。ランナーが地面に着いたところから根を伸ばして子株をつくるので、ランナーが伸びて葉が出ている部分にポットを置いておくと発根します。子株が根付いて新しい葉が出てきたらランナーから切り取ると新しい株になります。
種の市販はありませんが、花後に実る種からも増やすことができます。
