ハナニラ(イフェイオン)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ハナニラ(イフェイオン)
学名

Ipheion uniflorum

英名
Spring starflower
別名・流通名
アイフェイオン
科名
ネギ科
属名
ハナニラ属(イフェイオン属)
原産地
南アメリカ

ハナニラ(イフェイオン)の特徴

ハナニラは、3月~4月に星形の花が開花する球根植物です。葉がニラの香りがすることが名前の由来ですが、葉に触れない限りは匂いません。

秋に球根を植えると翌春開花し、開花後の球根は植えっぱなしにできます。庭や花壇などに地植えにした場合は、球根を植え付ければその後の管理は不要です。植え付けた球根は分球し、年を追うごとに花数が増えていき、群生させると目を引きます。植えっぱなし球根の中でも最もほったらかしで管理できるので花壇や落葉樹の足元、空いているスペースなどに植えておくと重宝します。

ハナニラは光に反応する性質で、夜や曇り、雨の日は花が開きません。太陽に向かって花を咲かせるため、朝は東、午後は真上、夜は西を向き、時間帯によって花の向きが動く特徴があります。

基本種の淡い紫色をはじめ、さまざまな園芸品種があり、白、紫系濃淡、ピンクなど花色が豊富です。主な開花時期は3月~4月ですが、少し早い2月~3月に咲く黄花ハナニラや12月頃から咲き始めるイフェイオン・パルビフローラなどもあります。

ハナニラ(イフェイオン)の詳細情報

園芸分類 球根
草丈・樹高 20~30cm
耐寒性 強い
耐暑性 普通
花色 白、ブルー、紫、ピンク、黄色
開花時期 3月~4月

ハナニラは観賞用|食用の花ニラ(花韮)との違い

ハナニラは観賞用の園芸植物なので食べることはできません。まったく同じ名で、野菜として流通している花ニラは野菜のニラの花です。

二ラの花

花ニラ(花韮)

野菜のニラの花の開花時期は夏から秋にかけてです。観賞用のハナニラとの違いは、ハナニラは1本の茎の頂点に星形の花がひとつ咲くのに対して、野菜の花ニラは1本の茎の頂点に複数の小さな花が開花することです。

 

二ラの花

食用の花ニラとして流通しているのはつぼみの状態で、開花する前に収穫します。最近は葉ではなく花を収穫する目的の品種もあります。

ハナニラとよく似た花、オオアマナとタマスダレ

ハナニラとオオアマナの違い

ハナニラとオオアマナの違い

オオアマナ

オオアマナはオーニソガラムの一種です。両者の違いは花の付き方です。ハナニラは1本の茎からひとつの花が咲き、オオアマナは1本の茎から複数の花が咲きます。

ハナニラとタマスダレの違い

タマスダレとハナニラの違い

タマスダレ

タマスダレはヒガンバナ科の球根植物。花の季節が違い、ハナニラは春、タマスダレは7月~9月が開花時期です。

ハナニラ(イフェイオン)の花言葉

 

ハナニラ(イフェイオン)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
球根の植え付け
開花

ハナニラ(イフェイオン)の栽培環境

日当たり・置き場所

ハナニラは、日当たりと風通しの良い場所の植え付けが適しています。半日陰くらいまでなら栽培可能です。日当たりが良い場所と半日陰では開花の時期が変わり、日当たりが良い場所の方が開花が早くなります。

用土

ハナニラは土質を選ばない丈夫な花です。一般的な草花が咲いている土なら植え付け可能です。

鉢植えは草花用の培養土で問題なく育ちます。

ハナニラ(イフェイオン)の育て方のポイント

水やり

地植えのハナニラは、雨にまかせて問題ありません。

鉢植えのハナニラは、鉢の表面が乾いたら水やりをするようにします。

肥料

地植えの場合は、すでに草花が植えられている土地なら肥料を施さなくても植え付け可能です。

鉢植えのハナニラは、元肥に緩効性肥料を混ぜ込みます。追肥は開花後に緩効性肥料を与える程度で十分です。

病害虫

特に目立った病害虫の害はありません。

ハナニラ(イフェイオン)の詳しい育て方

選び方

球根や芽出し苗は、ハナニラの名前以外に学名のイフェイオン、アイフェイオンの名で流通していることもあります。

球根

ハナニラはの球根は夏から秋に出回ります。カビの生えていないきれいな球根を選びましょう。

芽出し苗

冬にポットに球根を植え付け芽が出た状態の苗が出回ります。そのまま花壇に植え付けたり、寄せ植えの材料として楽しめます。

植え付け

ハナニラ球根

ハナニラの球根

紅葉が始まるころが球根の植え付け適時です。遅くても年内には植え付けましょう。

仕立て方

ハナニラは、半日陰から日当たりの良い場所まで植え付けられます。1球ずつパラパラと植え付けるよりは、ある程度まとめて植栽した方が見栄えがします。

同じ敷地内でも日当たりによって、開花時期がずれます。日当たりが良い場所のハナニラの方が早く開花するので、数か所に植えこむと長い期間楽しめます。

剪定・切り戻し

特に剪定や切り戻しは必要ありません。花が終わった後は、放っておくと自然に葉が黄色くなり地上部分は枯れていきます。

植え替え・鉢替え

地植えのハナニラは、植えっぱなしでどんどん球根が分球するので植え替えの必要はありません。年々、花数が多く見事になります。

鉢植えのハナニラは、水やりをしたときに水の吸い上げが悪くなってきたら、球根を掘り起こして新しい土に植え付けましょう。

宿根草 球根・ハナニラ

一般的なハナニラは3月~4月に開花します。花の後の管理は特に必要はなく、植えっぱなしで大丈夫です。

開花後、次第に葉が黄色くなり、夏の間は地上部分は葉がない状態になります。

収穫

ハナニラは観賞用で、食用の花ニラ(花韮)とは違う植物です。ハナニラは有毒なので、家庭菜園スペースには植えない方がよいでしょう。

夏越し

地植えは、花が終わると次第に葉が黄色くなり枯れていくため、特別な夏越しの必要はありません。

鉢植えは、葉が枯れた後の夏は断水気味に管理し、秋に葉が芽吹いたら水やりを開始しましょう。

ハナニラ10月

10月後半のハナニラの葉

再び葉が芽吹き出すのは、気温が穏やかになってくる10月頃です。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ハナニラの球根は、自然に分球して増えていきます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
LOVEGREEN編集部アカウントです。編集部のスタッフが監修をしています。
監修している植物一覧を見る
植物の悩みならLOVEGREEN(ラブグリーン)のQ&A

人気の植物ランキング