アガパンサスとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
アガパンサス
学名

Agapanthus

英名
African lily
和名
紫君子蘭
別名・流通名
アフリカンリリー
科名
ヒガンバナ科
属名
アガパンサス属
原産地
南アフリカ

アガパンサスの特徴

アガパンサスは南アフリカが原産の多年草で、初夏に光沢と厚みのある葉の株元から花茎を立ち上げて、花火のような形状の涼やかな花が開花します。性質は大変丈夫で育てやすいため、公園や花壇の植え込みなどによく植えられています。性質は冬でも葉が枯れない多年草タイプと冬は地上部が枯れる宿根草タイプ、その中間型があります。草丈は、膝丈にも満たない矮性から、1mを超える大型まであります。近年、新品種が次々と作出され、草丈や花色のバリエーションがとても豊富になりました。

学名の「Agapanthus(アガパンサス)」は、ギリシャ語で愛を意味する「agape」と花を意味する「anthos」が語源となり、愛らしい花の美しさからこの名前が付けられています。小さなユリに似た花をたくさん咲かせるので英名では「アフリカンリリー」、和名では「紫君子蘭」と呼ばれます。

アガパンサスは、切り花としても初夏にかけて流通しています。一輪でも見栄えがするため、フラワーアレンジや花束の素材として使われています。

アガパンサスの詳細情報

園芸分類 球根
草丈・樹高 20cm~1.5m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 淡紫、ピンク、白、青紫、黒紫、複色
開花時期 5月~7月

アガパンサスの種類

アガパンサス・ブラックマジック

黒に近い紫色。茎も黒でアガパンサスの中では異色の雰囲気。

アガパンサス・サマーラブ

春と秋に開花する四季咲きの矮性品種。

青花「サマーラブ ブルー」、白花「サマーラブ ホワイト」がある。

アガパンサスの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
開花

アガパンサスの栽培環境

日当たり・置き場所

アガパンサスは、日当たりと水はけの良い場所を好みます。半日陰程度までなら栽培可能ですが、極端に光が足りないと花が開花しません。

用土

やせ地でも育つ植物なので、土質は特にこだわりませんが、水はけが良い土が適しています。

アガパンサスの育て方のポイント

水やり

アガパンサスは乾燥には比較的強いですが、過湿には弱く、土が乾く前に水を与えてしまうと株全体が弱って根ぐされを起こすことがあります。

庭植えは、よほど乾燥した日が続かない限り水やりは不要です。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと与えましょう。

肥料

春と秋に株元に緩効性肥料を与える程度で十分です。

病害虫

つぼみにアブラムシがつくことがあります。

アガパンサスの詳しい育て方

選び方

葉の色が美しいつぼみが上がっている株を選びましょう。小さい株だと植え付けした年には咲かないことがあります。

冬に落葉するタイプ、常緑のタイプ、その中間のタイプがあります。一般的に落葉するアガパンサスの方が耐寒性があります。住まいの地域にあった品種を選びましょう。

新品種が続々と登場し、花色、草丈のバリエーションが豊富です。最近は四季咲き種も登場しています。

種まき

アガパンサスは、種から育てることも可能です。花後にできる種を採取し、とりまき(保管せず、すぐに種をまくこと)します。種から育てた場合、開花までには3~4年かかります。

植え付け

一度植え付けたら植えっぱなしで栽培できます。年々大株になるため、隣の植物との間隔は広めに取りましょう。

品種によって草丈が違います。それぞれの背丈にあった場所に植え付けましょう。

剪定・切り戻し

花が終わったら花茎の根元からカットします。

植え替え・鉢替え

鉢植えのアガパンサスは、鉢底から根が出てきたら株分けをかねて一回り大きな鉢に植え替えましょう。根詰まりを起こすと花が咲かないことがあります。

アガパンサスのつぼみはネギ坊主のような形をしていますが、5月下旬ごろから7月頃の梅雨時に、写真のように皮が破けてたくさんの花が顔を覗かせます。

 

花は小さなユリの様な形で、いっぺんにすべてが咲かず、徐々に開花していきます。

収穫

切り花として楽しむことができます。花は徐々に開くため日持ちする花材です。

アガパンサス

種を収穫したい場合、咲き終わった花は切らずに育てていると種ができます。さやが枯れるまで待ち、種を収穫したらすぐに種をまきましょう。

夏越し

特別な夏越しの必要はありません。

冬越し

常緑のタイプのアガパンサスの冬越しは、株元に落ち葉やワラなどを敷いてマルチングをして防寒をしましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

アガパンサスは、春と秋が株分けの適期です。何年も同じ鉢で育てていると、花つきが悪くなることがあります。地植えのアガパンサスは基本的には植えっぱなしで大きくなりますが、花つきが悪くなったら根詰まりを起こしている可能性があるため、株分けを行うとよいでしょう。

あまり小さくわけてしまうと花が咲かないので、少なくとも4~5芽はつけて大きめに分けます。葉が10枚程出た時に花芽を付ける事から、株分けの際は10枚の葉を目安に株を分けるとよいでしょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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