スノードロップとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
スノードロップ
学名

Galanthus 

英名
Snowdrop
和名
待雪草(マツユキソウ)
別名・流通名
ガランサス、雪の花(ユキノハナ)、雪の雫(ユキノシズク)
科名
ヒガンバナ科
属名
ガランサス属
原産地
ヨーロッパ、西アジア

スノードロップの特徴

スノードロップは待雪草(マツユキソウ)とその仲間を総称して「スノードロップ」と呼ばれています。うつむき気味に咲く白い花は、まさに雪がしずくとなったような愛らしい姿をしています。気温が低い早春に地際で花が開花し、春の始まりを告げる存在として古くから親しまれ、ヨーロッパの国々の童話にも数多く登場します。

日本で流通しているのは乾燥に強い「ジャイアント・スノードロップ Galanthus elwesii」が中心ですが、ヨーロッパではコモン・スノードロップと呼ばれる「フロレ・プレノ Galanthus nivalis」が主流です。それぞれ草丈は若干違いますが、いずれも植えっぱなしで管理でき、分球し、年々花数が増えていきます。最近は八重咲きなどの園芸品種も流通しています。

なお、スノードロップの球根にはアルカノイド系の毒性があります。ペットやお子さんがいらっしゃる家庭では植え付けまでの保管や植え付け時の取り扱いに注意しましょう。

スノードロップの詳細情報

園芸分類 球根
草丈・樹高 10~25cm
耐寒性 強い
耐暑性 弱い(休眠中)
花色
開花時期 2月~3月

スノードロップとスノーフレークの違い

花の見た目が似ているスノーフレークとの違いをご紹介します。

花の咲く時期

スノードロップは2~3月の早春、スノーフレークは3~4月が開花時期です。スノードロップが咲き終わった頃にスノーフレークが咲き始めます。

花の草丈

スノードロップの草丈は10~25cmで地際付近で開花します。スノーフレークの草丈は30~40cmとスノードロップに比べると高めです。

 

スノードロップの花言葉

 

スノードロップの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
開花

スノードロップの栽培環境

日当たり・置き場所

水はけと日当たりの良い場所を好みます。夏は日陰、発芽から開花までの冬から春は陽射しが当たる落葉樹の足元のような環境が適しています。

スノードロップは寒さにあたらないと花芽ができません。鉢植えは、発芽してから開花まで日当たりの良い屋外で管理しましょう。

用土

水はけと通気性が良く、程よい湿り気のある土を好みます。

鉢植えは、草花用か球根用の培養土で栽培可能です。

スノードロップの育て方のポイント

水やり

地植えは、植え付けたらたっぷりと水を与え、その後は降雨に任せます。

鉢植えは、鉢の表面が乾いたらたっぷりと水やりをするようにします。過湿になると球根が腐るので、水のやりすぎに注意しましょう。花の開花後、葉が枯れるまでは通常の水やりを行います。葉が枯れてきて地上部分がなくなった夏の休眠期は、乾かし気味に管理します。やりすぎは球根が腐りますが、完全に乾き切ってしまうと枯れこむので注意します。

肥料

地植えは、すでに草花が問題なく咲いている肥沃な土なら無肥料でも育ちます。与える場合は、花後に緩効性肥料を株元に与える程度で十分です。

鉢植えは、植え付け時の元肥として緩効性肥料、花後のお礼肥えを与えます。最近の培養土は元肥入りの商品があるため、確認してから肥料を与えるかを判断しましょう。元肥入りの場合は、植え付け時の肥料は必要ありません。

病害虫

灰色かび病に注意します。梅雨が近づいた頃から葉や茎にしみのように広がって病変が腐ってきます。風通しを確保し、葉や茎に水をかけないことで予防しましょう。

スノードロップの詳しい育て方

選び方

晩夏から秋に球根、年末から年明けにかけて芽出し苗が流通します。

球根は張りがあってカビが生えていないものを選びましょう。傷がついているものは、芽吹かずに終わってしまうことがあるので避けましょう。

いくつかの種類があり、草丈に多少違いがあります。学名のガランサスという名で販売されていることもあります。

種まき

夏に結実した種をすぐまきます。種からスノードロップを育てると、分球に比べ生長に時間がかかり、花をつけるまでに4年程度は必要です。

植え付け

植え付け時期は9月~11月です。近年は残暑が続く傾向にあるため、9月の下旬以降にした方がよいでしょう。秋に植え付け、発芽が確認できるのは12月下旬ごろです。

地植えは、植え付けの間隔は5~10cm、深さは5cmを目安に植え付けます。密に植えてある方が見栄えがしますが、地中の中で分球していく性質があるため、数年先を見越して5cm以上は間隔をあけることをおすすめします。

鉢植えは、15cmの鉢で6球程度、深さは5cmを目安に植え付けましょう。

植え替え・鉢替え

芽出し苗の植え替えは、一回り大きな鉢に販売されている苗の土の深さと同じになるように植え替えます。

ほったらかしで毎年咲く花|スノードロップ

2月~3月頃に白い花が開花します。スノードロップの花は、外側の長い花びらが3枚、内側の短い花びらが3枚で構成されています。昼は開き、夜になると閉じる性質で、開くと内側の花びらにある斑点が顔をのぞかせます。

種をつけると球根の肥大が悪くなるため、花が終わったら葉は残し、花茎だけを根元でカットします。

花が咲かない理由

①球根が混み合っている
植え付けて数年すると地中の中で球根が混み合っている可能性があります。分球して植えなおしましょう。

②肥料の与えすぎ、水のやりすぎ、極端な乾燥
上記のような理由で、球根がストレスを感じると花が咲かない、球根が腐る、枯れるなどにつながります。

夏越し

初夏に葉が枯れて地上部分はなくなり、夏の間は休眠します。乾燥を嫌う性質なので、スペースの事情がない限り掘り上げません。掘り上げる場合はバーミキュライトなどに埋めて、涼しい場所で保管します。

地植えは敷き藁などでマルチングをすると地温の上昇を抑えることができます。

鉢植えは、風通しの良い半日陰に移動させましょう。過湿にすると球根が腐りますが、極端な乾燥を嫌うため休眠期は水やりを控え気味に行います。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

スノードロップは種と分球で増やすことができます。実生は開花までにとても時間がかかるので、分球で増やすのが一般的です。

自然に分球して増えていくため、毎年掘り上げる必要はありません。何年も植えっぱなしにしていると土中で球根が混み合ってくるため、数年に一度掘り上げて分球します。

分球する時期は休眠期です。花が終わり葉が枯れた夏に作業しましょう。球根を掘りだすと親球に1~2つの子球がついているので親球と子球を分けて植えなおします。子球は鉢に植えたほうが管理しやすいでしょう。子球があまりにも小さい時は無理に離さず、そのまま埋め戻しましょう。分球した子球は2~3年程度で開花します。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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