ベゴニアとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
ベゴニア
学名

Begonia

英名
Begonia
科名
シュウカイドウ科
属名
シュウカイドウ属
原産地
オーストラリアをのぞく世界中の熱帯亜熱帯に分布。その他1部の品種はブラジル

ベゴニアの特徴

ベゴニアは900余りの原種と15000を超える交配種があります。世界中の環境に適応しているため、ベゴニア一属の中でもかなりバリエーションが豊富です。

多年草で中に木質になる茎をもつ木立ベゴニアの品種もあります。なかでも四季咲きベゴニアはベゴニア・センパフローレンスともいい、ブラジル原産のほぼ周年開花する品種を掛け合わせられた園芸品種群です。花色は白・ピンク・赤などがありハート形の花弁が愛らしく人気があります。緑葉だけでなく銅葉の品種など年々新しい品種がつくられています。葉は肉厚でつやがあり、こぼれ種でもふえるほど丈夫な植物ですが過度な多湿には弱い性質です。冬は、霜が降りる前に室内へ取り込めば越冬させる事が出来ます。

ベゴニアの詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 20~60cm
耐寒性 弱い
耐暑性 普通
耐陰性 弱い
花色 白、赤、ピンク、黄色、オレンジ
開花時期 一年中

ベゴニアの名前の由来

属名のベゴニアはフランス領アンティル諸島の総督だったミシェル・ベゴンの名前に由来します。ベゴンはアンティル諸島の珍しい植物を採集するために、植物学者のシャルル・プリュミエールをフランス王ルイ14世に推薦しました。世に認められ、プリュミエールは1700年に出版した書物の中で初めてベゴニア6種の花を紹介しました。

ベルギーフラワーカーペット

ベルギーの首都ブリュッセルの世界遺産「グラン・プラス」ではベゴニアなどのカラフルな生花を使って巧妙なデザインを描き、広場を埋め尽くす「フラワーカーペット」というイベントが2年に1度行われます。毎年そのデザインは変わり、イベントの前日には100名以上の職人の手で80万本以上の色とりどりの花が広場に敷き詰められます。ベゴニアはベルギーでよく栽培される花の1種で、6千万本以上のベゴニアがベルギーのゲント近郊で栽培されています。

エディブルフラワーとしてのベコニア

野菜と同じように、土や肥料にこだわった花は「エディブルフラワー」として食べることができます。

エディブル(Edible)とは、「食用に適する」という意味の英語です。食べられる花を意味します。

食卓に彩りを加えるために使われるものを指し、ブロッコリーやカリフラワーなど花の部分を食用にするもの全てを含みます。

しかし、全ての花が食べられるというわけではなく、なかにはキンポウゲ科に多い毒性のある花は食べられません。

また、園芸用の花には食用として許可されていない農薬が使われていることもあるため、必ず食用として栽培された花をエディブルフラワーとして食します。

食用として育てられたベコニアは、エディブルフラワーの中でも酸味の強い味がアクセントになっています。食感もシャキシャキとしているため、爽やかな印象のお料理に合います。

また、ベコニアの雌花と雄花では味の違いがあり、雌花の方が雄花に比べて酸味を強く感じます。

 

ベゴニアの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
増やし方
剪定
肥料
開花

ベゴニアの栽培環境

日当たり・置き場所

ベゴニアは強い陽ざしは苦手な植物ですが、ある程度の明るさが必要です。屋外なら明るい日陰、屋内ならレースのカーテン越しの明るさで良く育ちます。直射日光は苦手ですが日陰すぎると葉の色が変色します。

温度

ベゴニアが良く育つには20℃前後の気温が必要です。10℃になると生長が止まってしまい、5℃以下になると枯れてしまいます。また気温が30℃を超えると株の元気がなくなってきます。夏の間は屋外で育てていたら、冬には室内に移動させて育てましょう。湿度もある程度必要ですが、多湿は苦手な為、一年を通して風通しの良い場所で管理しましょう。

用土

ベコニアは根の加湿を嫌うため、水はけが良い土を選びましょう。

ベゴニアの育て方のポイント

日常の管理

花が枯れたら、花がらを摘みます。

水やり

ベゴニアは過湿状態を嫌います。水やりは表土がしっかりと乾いているのを確認してから与えましょう。

肥料

品種にもよりますが、生育期の5~10月の間に2週間に1回程度、液肥を施します。真夏に30℃を超える場合は、その間は肥料を控えます。

品種によって球根ベゴニアは秋になり涼しくなってきて、枯れてきたら肥料を与えるのをやめます。
ブラジル原産のエラチオールは10℃以上の環境で育てている場合、月1回、液肥を与えましょう。

病害虫

病気は特に冬場にうどんこ病にかかりやすいので土の水はけと風通しを良くして、発生したら殺菌剤を散布しましょう。 また灰色かび病もみられます。これはその名の通り、葉や茎花に灰色のカビのようなものがつく病気です。水をやりすぎたり湿度が高い状態のときにかかりやすくなります。蒸れないように風通しを良くして発症したら薬剤を散布しましょう。害虫ではハダニが発生します。被害を確認したら専用の薬剤で駆除しましょう。

ベゴニアの詳しい育て方

選び方

葉の数が多く、下葉までついているもので茎が太い苗を選びましょう。葉裏に害虫がいないか、病気にかかっていないかを確認しましょう。

植え付け

四季咲きベゴニアは深植えにならないように注意しましょう。 木立性と根茎性は土を半分ほど落としてから鉢に用意しておいた新しい土に植え付けます。球根性はへこんでいる方を上むきにして芽が隠れる程度に浅く植え、支柱を立てておきます。

剪定・切り戻し

ベゴニアには雌花と雄花があります。雄花が咲き終わったものは取り除き、株周りは常にきれいにしておくと病気の発生を予防できます。 雌花は花がらを切り戻しましょう。花の時期が終わり形が崩れているようなら切り戻しを行います。時期は夏の暑さがすぎた9~10月頃が良いでしょう。新芽のある節の上で形を整えるように伸びすぎた枝を切ります。

植え替え・鉢替え

水はけが悪くなったと感じたら植え替えをしましょう。時期は春から初夏、秋が適期です。形が崩れて徒長してしまったものは、何節か土に埋めてそこから根を生やすようにしましょう。

開花期が長く、品種によって様々ですが、気温が高く適度な日光があたる環境では一年中開花します。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

新しく新芽が出ている個所を確かめて挿し木すると成功しやすいでしょう。挿し木の適温は20度~25度なので4月~6月か9月~10月ごろに行うのがよいでしょう。
まず、状態の良い茎を選び15センチ~20センチの長さに切り取ります。葉は3枚ほど残してそれぞれを半分の大きさに切ります。切り取った茎は水に2時間ほど浸けておきましょう。水が上がったらあれば切り口に発根剤をぬり、挿し木用の用土にわりばしなどで穴をあけて葉芽が1つか2つぶん埋まるようにさしこみます。直射日光のあたらない場所で乾かしすぎないように水管理をしましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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