エニシダとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
エニシダ
学名

Cytisus scoparius

英名
Broom、Scotch broom
和名
金雀枝、金雀児(えにしだ)
科名
マメ科
属名
エニシダ属
原産地
ヨーロッパ中西部

エニシダの特徴

エニシダはヨーロッパ中西部原産の、落葉あるいは常緑低木です。生長しても2~3m程度と大きくなり過ぎず、乾燥にも強いので、庭植えで管理しやすい花木です。エニシダは枝を枝垂れさせるように広げる独特な樹形をしているので、花が咲いていない時期も存在感があります。

春に黄色や白のマメ科特有の蝶々のようなフォルムの花を咲かせます。枝垂れた枝にたわわに咲いた花が風に揺れる姿はうっとりするほど見事です。とても可愛らしいエニシダの木ですが、寿命が短く10年程度で枯れてしまいます。耐寒性はあまり強くないので、東北以北では鉢植えで管理し、冬は屋内で越冬させたほうが良い樹木です。

園芸品種に、矮性のヒメエニシダもあります。こちらは大きくなっても1m程度と小さめですので、庭植でも鉢植えでも管理しやすい品種です。花色が白や複色のエニシダもありますが、こちらは落葉です。

エニシダの詳細情報

園芸分類 庭木
草丈・樹高 1.5~3m程度
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
花色 黄、白、複色
開花時期 4月~5月頃

エニシダの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
剪定
肥料(鉢植え)
開花

エニシダの栽培環境

日当たり・置き場所

エニシダは日当たり、水はけ共に良い環境を好みます。日が当たらないと花付きが悪くなるので気をつけてください。

用土

エニシダは水はけの良い土壌を好みます。痩せ地でも花を咲かせるほど強健な樹種なので、用土はさほど選びません。

鉢植えのエニシダは、市販の園芸用培養土で問題なく育ちます。

エニシダの育て方のポイント

水やり

地植えのエニシダは根付いてからは特に水やりの必要はありません。夏期、高温乾燥が続くような時は株元にたっぷりと水を与えます。

鉢植えのエニシダは表土が乾いたら、鉢底から水が出てくるくらいたっぷりと水を与えます。

肥料

エニシダは痩せ地でも育つ強健な植物です。特に追肥の必要はありません。鉢植えのエニシダは2~3月、開花前に緩効性肥料を施します。

病害虫

病害虫に強いエニシダですが、時折コガネムシがつきます。成虫は葉を、幼虫は根を食害しますのですぐ駆除しましょう。

エニシダの詳しい育て方

選び方

主幹が太く、しっかりした株を選びましょう。エニシダの花芽は枝の先の方に固まって付きます。花芽が多いものを選ぶと購入後すぐに花を楽しめます。

種まき

エニシダの種まきは、春3~4月に行います。用土に種を植え付け、上から薄く土を被せます。エニシダは移植を嫌う植物なので、本葉が出てきたら早めに植え替えます。

植え付け

エニシダの植え付けは、暖かくなるのを待って行います。植え替えを嫌いますので、何度も植え替えることのないように場所を選びましょう。

仕立て方

エニシダは若木のうちは主幹が細く強風に煽られてしまうことがあります。風が強い場所では支柱を立てるなどしてください。

剪定・切り戻し

エニシダは若木のうちは自然に樹形が整ってくるので特に剪定しません。生長してからは花後、込み合った枝を整理する程度で十分です。

植え替え・鉢替え

鉢植えのエニシダは根詰まりを起こすようになったら植え替えを行います。根をいじられることが苦手な植物です。植え替えの際は、根鉢を崩さないようにして、1~2回り大きな鉢に植え替えます。

エニシダは春に開花します。明るい白や黄色の花を、枝をしならせるように咲かせます。

収穫

秋にさやが真っ黒に熟したら、中から種子だけを取り出し冷暗所で保存します。

夏越し

エニシダにとって夏は生長期です。特に必要な夏越しの作業はありません。乾燥が続くような時は様子を見て、適宜水やりを行ってください。

冬越し

エニシダはあまり耐寒性の強い植物ではありません。冬は株元にマルチングを施すなどの工夫をしてください。東北以北では鉢植えで管理し、冬は屋内で越冬させるようにしましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

エニシダは挿し木で増やせます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
LOVEGREEN編集部アカウントです。編集部のスタッフが監修をしています。
監修している植物一覧を見る
植物の悩みならLOVEGREEN(ラブグリーン)のQ&A

人気の植物ランキング