カトレアとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
カトレア
学名

Cattleya

英名
Cattleya
別名・流通名
カトレア
科名
ラン科
属名
カトレア属
原産地
メキシコ~ブラジル南部まで

カトレアの特徴

カトレアは荘厳で美しく、鉢植えにしても切り花にしても華やかな事からも、洋ランの女王とも呼ばれています。カトレアは多くの近縁属がありますが主にはカトレア属、レリア属、ブラサボラ属、ソフティリニス属の4種の属が主要になり、その原種はメキシコからブラジルの南部まで広い範囲に分布しています。カトレアは原種だけで50種類を超し、交配種も合わせるとその倍の種類が存在します。森に自生し木に根を下ろし着生して育つ着生植物で、花びらは四方に開き、その中心で筒状の花を咲かせ、花弁の周りは波打つ様なヒダがあります。根や茎、葉は大きく生長すると1mを超す品種もあります。カトレア類は分布が広い事でもわかる様に、その生育環境を説明するには複雑ですが、どの品種も比較的温暖な気候を好み、長い陽射しがやや強めにあたる環境を好む植物です。家庭での栽培の場合は最低気温10℃くらいを保ち、日光のあたる場所で栽培すると元気よく生長します。

カトレアの詳細情報

園芸分類 ラン
草丈・樹高 20㎝~100㎝
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
耐陰性 やや強い
花色 淡ピンク、濃ピンク、白、緑、黄色、紫、赤、複色
開花時期 春咲き3~4月、初夏咲き5~7月、秋咲き9~11月、冬咲き12~2月

カトレアの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え替え
肥料
開花
株分け

カトレアの栽培環境

日当たり・置き場所

カトレアは日当たりが好きな植物ですが、真夏の直射日光などにあたると葉焼けをおこしますので、真夏は遮光ネット等で光を35%程カットした風通しの良い場所に置きましょう。

温度

カトレアは温暖な気候を好む為、10℃くらいに保ちましょう。気温が15℃以上になってくると根や新芽の生長が活発になってきます。

用土

カトレアは園芸用用土は使用しません。ヤシ殻、ウッドチップ、バーク、水苔が適しています。

カトレアの育て方のポイント

日常の管理

カトレアは日当たりが良く、風通しの良い窓辺に置きましょう。冬場などの乾燥する季節は株全体に霧吹きなどで水を吹きかけます。
花が咲き終わったら、花がらを摘み取りましょう。

水やり

カトレアは冬の間は気温が低い場所で管理している場合、水は少なめに与えましょう。冬の間でも気温が高い室内に置く場合は、鉢の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
夏は生長期の為、水を多めに与えます。苔やバーグの表面が乾いたら、たっぷりと与えます。
真夏に与えすぎてしまうと株や根が蒸れて傷んでしまいますので、乾燥と湿度のメリハリがある与え方が適しています。

肥料

カトレアは春が過ぎて気温が18℃を超えるようになったら、生長期に入り新芽も活発に芽吹く頃から、肥料を与え始めます。あまり早い時期から与えると根を傷めたり株を弱らせてしまいます。まずは置き肥をします。置き肥と同時に液体肥料を10日に一度程与えます。液肥を与え始めの時期は規定の量よりもやや薄めの液肥を作って与えると根を傷めません。生長に勢いが出てきたら、規定量の液肥を与えます。

病害虫

カトレアは、ウイルスには弱く感染すると枯れてしまいます。アブラムシがウィルスを運んでくる事があるため注意が必要です。またウィルスの発生源は雑菌が鉢底の水に溜まっていたり、剪定したハサミの刃に溜まっていたりと様々です。カトレアの周りを清潔に保っていないとウイルスがカトレアを侵食し枯らしてしまいます。春から夏にかけてはうどんこ病の発生に気をつけましょう。

カトレアの詳しい育て方

選び方

株は葉に艶があり、濃い緑色をしていて肉厚な葉を選びましょう。葉が黄色の株は弱っています。
カトレアは品種が多いため通年で販売されています。苗の購入は園芸店などでも扱っています。初心者であれば、比較的育てるのが容易な秋咲きを選ぶと良いでしょう。また、カトレアは愛好家が多い為、カトレアの専門店もあり、豊富な種類の株を選ぶ事が出来ます。

植え付け

水苔やウッドチップ、バーグに植え付けを行います。水苔に水を含ませて、根を巻き付けるように包みます、ぐらぐらするようであれば、支柱や留め具を使い、その状態のまま固定させます。ぐらつかなくなり着生したら自立をさせ、鉢の中へバーグやウッドチップ等を入れて植え付けてます。

剪定・切り戻し

カトレアは花が終わった後、植え替えの時に古くなった枝を剪定して取り除きます。

植え替え・鉢替え

植え替えは2年に一度くらい、4~5月、9月に行います。鉢から取り出した株をピンセットでつかんで古くなった根と茎をハサミで切り落とします。新しい根と茎だけ残して、水苔等で隙間が無い様に撒き、水苔に水を十分に吸わせてから、バーグやウッドチップ等に植え付けます。

春咲き3~4月、初夏咲き5~7月、秋咲き9~11月、冬咲き12~2月

夏越し

真夏の直射日光は苦手な為、遮光等をして直射日光は避け、風通しの良い場所で保管しましょう。

冬越し

冬は水やりを少なめにし、最低気温10℃以上を保った場所で株を育てます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

カトレアは株分けを行い増やします。株分けを行う時期は4~5月。株を丁寧にピンセットなどで取り出します。株の根っこを痛めないように切れ味の良いナイフまたはハサミで株を切り取ります。この時、ピンセットやハサミ、ナイフ、鉢を消毒をしておくと雑菌が入ることが無いため、ウイルスでカトレアが痛むことが有りません。株を切り分けたら、それぞれの根っこに新しく水苔を巻き付けます。水苔を巻き付け安定したら鉢に入れましょう。株分けした直後は直射日光に当てず、気温が著しく変化しない場所で管理してください。およそ一か月後にはそれぞれのカトレアが新しい水苔に定着します。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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