スモークツリーとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
スモークツリー
学名

Cotinus coggygria

英名
Smork Tree
科名
ウルシ科
属名
ハグマノキ属
原産地
中国、ヒマラヤ一帯、ヨーロッパ

スモークツリーの特徴

スモークツリーは、初夏になると穂状の花序に小さな黄色の花が無数に開花します。雌雄異株で、タネを結ばない不稔花である雌木の軸の部分(花柄)が長く伸びて、羽毛のようなふわふわとした触感と見た目になります。雄木の花柄は雌木に比べて小さいので、煙がくすぶっているようには見えません。切り花や庭木として植栽されているのは雌木です。花柄は長いもので20cm以上にもなります。開花後のスモークツリーの花柄が、煙がたっているかのように見えることが名前の由来です。庭木の他、花柄が付いた枝ものとして初夏に多数流通しています。

スモークツリー 育て方 特徴 落葉 小高木 耐寒性 庭木 おしゃれ

スモークツリーは花柄だけでなく、葉も魅力的で、紅葉も美しい樹木。暑さ寒さにも強く、手入れが簡単なこともあり、おしゃれな庭木として人気です。ウルシ科のため、剪定した際の切り口に素手で触れるとかぶれることがあります。ヤニもあるので、作業で触る際には手袋をするようにしましょう。

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スモークツリーの詳細情報

園芸分類 庭木、落葉
草丈・樹高 3~4m
耐寒性 強い
耐暑性 強い
花色 花:黄 花柄:ピンク、白、赤、黄など
開花時期 6月〜7月

スモークツリーの種類

スモークツリー・ホワイトボール

白い花柄が40~50cmになる、花柄、葉とも大型の品種。

スモークツリー・グリーンボール

咲き始めの日当たり状況によって花柄の色が違う品種。(日陰は緑色、日当たりが良いとピンク、最終的には全体的に緑色)1本で花柄の色のグラデーションが楽しめる。

スモークツリー・ロイヤルパープル

赤紫色の花柄とワインカラーの葉の人気種。

スモークツリー・ゴールデンスピリット

花柄よりも葉の観賞価値が高い黄金葉品種のスモークツリー。夏は緑が濃くなり、秋にオレンジ~赤へと美しく紅葉する。

スモークツリー・ベストピンク

ピンクの花柄の矮性品種。

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スモークツリーの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
剪定
開花
肥料

スモークツリーの栽培環境

日当たり・置き場所

スモークツリーは日当たりと水はけの良い場所が適しています。生長が早いので、どちらかというと地植えが向いている木です。また、根が深く張るタイプの木ではないため、風の通り道になるような場所への植栽は向いていません。

横に広がるように生長するので、ある程度のスペースが必要です。

用土

スモークツリーは湿気に弱いので、地植えをする場所が粘土質の場合は避け、水はけの良い場所に植えましょう。

鉢植えの場合は、草花用の培養土で問題なく育ちます。

スモークツリーの育て方のポイント

水やり

鉢植えのスモークツリーは、鉢の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出てくるくらいたっぷりと水を与えましょう。乾燥気味を好むので、水の与えすぎには注意します。

地植えのスモークツリーは、真夏の日照りが続くような時はたっぷりと水を与えますが、普段は特に水やりする必要はありません。

肥料

鉢植えのスモークツリーは、寒肥として12月から3月頃までに緩効性肥料を施します。

地植えの場合は、生長に問題がないようなら追肥しなくても育ちます。

病害虫

日当たりが悪かったり風通しが良くないと、カイガラムシの害虫が発生するので注意が必要です。この害虫が発生した場合は、薬剤散布で防ぐことができます。

カイガラムシ:カイガラムシがつくと樹液を吸われてしまい、株が弱り生育も悪くなり衰え枯れてしまいます。カイガラムシは国内で約400種が発見されており、大きさや形などもさまざまで、カイガラがあるのとないものもいます。野菜や果樹、草花、サボテン、ラン、観葉植物などの植物に発生し、吸汁(きゅうじゅう)します。

スモークツリーの詳しい育て方

選び方

根元から幹がしっかりと伸びていて、下葉がきれいについて枝ぶりに勢いがある苗を選びます。また、害虫がついていないかチェックすることが大事です。

スモークツリーはたくさんの品種が流通しています。花柄の色と葉の色が好みのものを選びましょう。最近は矮性品種もあります。

種まき

スモークツリーの種まきは、9月から10月頃に行います。種は堅いので、やすりやナイフなどで種に傷をつけて一晩位水につけると発芽しやすくなります。

植え付け

庭への植え付けは、落葉中の3月頃までの厳寒期を除く時期に行いましょう。植え付けた後は、たっぷりと水を与えます。

剪定・切り戻し

スモークツリーは落葉樹のため、葉を落としている時期に剪定するのが基本ですが、落葉期に大きな剪定をすると翌年花が咲かなくなります。花芽を全部切ってしまうことになるからです。

翌年も花を咲かせたい場合は、花が咲き終わった後、7月頃までに早めに剪定しましょう。花後すぐに剪定すると、翌年花を咲かせる新しい枝が生長します。

花よりも、葉や樹形を楽しみたい場合は、落葉中に剪定します。細い枝や込み合った枝、古い枝を中心に切り、全体として樹形がまとまるように形を見ながら、また、日当たりや風通しが良くなるように枝を切ります。

目的に応じて、剪定する時期を決めることが大切です。また、ウルシ科なので剪定作業の際は手袋をして行います。

スモークツリー 育て方 特徴 落葉 小高木 耐寒性 庭木 おしゃれ

スモークツリーは、初夏になると穂状の花序に小さな黄色の花が無数に開花します。雌雄異株で、タネを結ばない不稔花である雌木の軸の部分(花柄)が長く伸びて、羽毛のようなふわふわとした触感と見た目になります。

収穫

剪定を花後に行う場合、ふわふわした花柄がついた枝を切り花として飾ったり、そのままドライフラワーにすることもできます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

スモークツリーは、挿し木で増やすことができます。ウルシ科の植物なので、根の活着はあまりよくないですが、挿し木では根を出すことが可能です。挿し木をする時期は、花の開花が終わった後に行います。夏に伸びた枝の先端から10cm位のところを切り、根の発根を良くするために、発根剤の液に30分から1時間くらいつけてから、挿し木をします。挿し木は小粒の赤玉の用土に挿します。根が出てくるまでは日陰に置いて、土を乾かないように管理します。いきなり地面に下ろすと根付かないことが多いので、根付きが確認できたら鉢上げし、最初は鉢植えで育てましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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