盆栽展でも多数の入賞がある名園。盆栽教室を昭和40年から開催しており、その盆栽文化を広めています。実際に小品から大型まで盆栽の販売も園内で行っている。
- 住所:埼玉県さいたま市北区盆栽町247
- 連絡先:048-663-3899
- 営業時間:9時~17時
- 定休日:木曜日
- 入場料:無料
そもそも、鉢に植えられている植物と
盆栽の違いとは何でしょうか?
その始まりは鎌倉・室町時代からとも言われており、古くから日本で愉しまれてきた盆栽。実は、盆栽には細かな仕立てのルールはあるものの、生け花のように流派などはありません。
その始まりは鎌倉・室町時代からとも言われており、古くから日本で愉しまれてきた盆栽。実は、盆栽には細かな仕立てのルールはあるものの、生け花のように流派などはありません。
人が手をかけ
盆の上で自然風景を美しく濃密に表現し、
植物に対する敬意が表れているもの。
それこそが盆栽です。
Showing respect for plants, this is Bonsai.
盆栽は植物が持つ雄大さ、美しさなど様々な表情を鉢の中に
ぎゅっと表現しており、鉢ごとに樹形や葉の付き方が異なります。
代表的な松柏盆栽、季節によって姿を変える雑木盆栽、
雑木盆栽の中でも実をつけてくれるもの、花を咲かせてくれるもの。
自分の好みの種類を選ぶことができるのも、盆栽の魅力です。
盆栽と言えば松!というイメージの方も多いのでは。松は一年中葉を繁らすことができます。日本に自生する常緑植物で、特に黒松は盆栽の代表的な存在です。
生命力溢れる太い幹や、職人の手によって作られた枝の形が見どころ。
落葉樹を植えた盆栽です。一年中繁っている松とは違い、季節によって葉の付き方が変化するため、四季を楽しみたい方におすすめです。
紅葉が美しいケヤキは葉物の代表格で、比較的初心者でも育てやすい種類です。
秋から冬の間に実をつけるため、四季を楽しむことができる盆栽です。お世話した盆栽が秋に実をつけてくれた時には感動すること間違いなし。
写真の種類はズミ(酸実)というバラ科リンゴ属の落葉小高木です。
観葉植物などに比べると、確かに手間暇はかけてあげなければならないのが盆栽です。その中でも比較的、ケヤキ等の雑木・葉物類を選び、水を貯めておくことができるように、小さすぎないサイズの鉢を選ぶのが初心者にはおすすめ。
ただ、やはり育てる環境に合わせて買うのが一番安心。自分の家は日差しがよく入るのか、西日が厳しいのか、など確認をして買う際に相談してみるのが良いでしょう。
最低限揃えておけば大丈夫!という内容を紹介します。もちろんプロになると道具の種類が増え、それを使いこなして盆栽を管理します。植え替えの道具に関しては、必要なタイミングでの購入でもOKです。
- 盆栽ばさみ - - - - - - - - -
- 切れ味が良いものに。悪いと剪定する際、枝を傷つけてしまう
- へら付きピンセット - -
- 盆栽に生えた雑草を取り除いたり、土をならす時に必要
- やっとこ - - - - - - - - - - -
- 針金を巻き付ける際必要。ペンチでの代用も可
- 針金&針金切り - - - - -
- 針金かけで必要
- じょうろ - - - - - - - - - - -
- やさしく盆栽に水やりするために必要
- 竹箸 - - - - - - - - - - - - - -
- 針金かけで必要
- 鉢底ネット - - - - - - - - -
- 植え替え時必要。金属だと根が痛むので、自然素材がよい
- 土入れ - - - - - - - - - - - - -
- 植え替え時必要
四季を楽しむ盆栽は、その育て方も春夏秋冬で違ってきます。「水やり3年」という言葉があるくらい、適切なタイミングを植物ごとに見極めるのには時間がかかります。
よく観察をして、土が乾いていたらじょうろでゆっくりと、たっぷり与えるが基本的です。季節ごとのポイントを押さえて、美しい盆栽を育てましょう。
1日1回、土が乾いていたら鉢底穴から水が流れ出るくらいまんべんなく水やりをして下さい。
1日2回から3回行います。朝・夕たっぷりと与えて下さい。夏は水切れを起こさないように要注意。
1日1回から2回行います。鉢底穴から流れ出るくらいの分量で。
2日に1回程度。昼間の暖かい時間帯に行いましょう。
害虫を避けたり風通しをよくしたりするために、60cmほど高さがある棚の上に置くのがベストです。地面に直置きはNG。
基本的には外で管理しますが、夏の強い日差しはすだれ等で防いだり、雪や寒波がくるような日は避難させたりしましょう。その植物がどこに自生しているかを知れば、おのずと良い置き場所も分かってきますので、購入した際は一度確認を。
3月のお彼岸が終わったあたりから、4月くらいにかけて行います。盆栽の種類や鉢の大小にもよりますが、購入から2~3年経過したら一度土の状態をチェックしましょう。
水はけが悪くなっていたり、土の色が酸化して黒ずんだりしてきたら植え替えのサインです。土は中粒と小粒の赤玉土を使用して下さい。
美しい樹形を保つためには、こまめな剪定作業が不可欠。幹に対して醜い枝を「忌み枝(いたみえだ)」と呼び、それを元から切っていくのが盆栽の剪定です。
忌み枝の種類はたくさんあり、一つ一つ覚えて切るのは初心者には少し大変。ここでは見つけやすい忌み枝をいくつか紹介しますので、少しずつ覚えていくのがいいでしょう。
毎日盆栽を世話している内に、ん?と思う枝も自然と分かるようになるはずです。剪定作業を行う際は、必ず切れ味がよい剪定ばさみを使用してください。
普通のはさみだと枝を潰すように切ってしまい、傷つけてしまう可能性があります。
- 下向き枝 - - - - -
- 枝から下向きに出る枝
- 幹切り枝 - - - - -
- 幹を横切る枝
- 突き出し枝 - - -
- 木の正面から鑑賞者に向かって生えている枝
- 逆さ枝 - - - - - - -
- 枝の伸びる方向と逆向きに生えてしまった枝。針金掛けで向きを直すか、元から切る。
盆栽を形作るのに重要な作業の一つが針金掛けです。枝に針金を巻き付けることで、樹形をつくったり、忌み枝を矯正したりすることができます。枝の良い部分を延ばし、欠点を直すのが目的。
必要な道具は、針金、針金切り、やっとこ(ペンチでも代用可能)です。針金は銅線が一般的ですが、初心者には曲げやすいアルミ製の2~3mmの針金がおすすめ。針金の太さはその枝ごとによって変えていかなければなりませんが、巻いてみて枝が動かない太さであれば問題ありません。
基本的に、下から上に向かって太い枝からかけていきます。松柏類は、晩秋から冬のお休みの期間に行い、雑木類は植物によってかける時期を決めていきましょう。
いかがでしたでしょうか?
盆栽は確かに手間がかかりますが、手間がかかる子ほど可愛くなってしまうもの。一度育てはじめればきっと、どんどんその魅力に惹き込まれていきますよ。
この機会にぜひ、お気に入りの盆栽を探して育ててみてくださいね。