エノコログサとは?エノコログサの種類、花や季節、猫じゃらしとの違いなど

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山田智美

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エノコログサをご存じですか?私たちの身近なところで見かける野草です。夏によく茂るので雑草として扱われることもあります。

エノコログサについて、名前の由来や花言葉、花咲く季節、種類、遊び方、駆除方法などエノコログサの魅力を紹介します。エノコログサに詳しくなってみませんか。

目次

エノコログサとは?エノコログサ基本情報

エノコログサ基本情報

  • 学名:Setaria viridis
  • 科名・属名:イネ科エノコログサ属
  • 分類:一年草

エノコログサの特徴

エノコログサは夏草を代表するようなイネ科の野草です。花穂はグリーンで3~7㎝くらい、ふわふわと毛でおおわれたように見える姿がかわいらしい植物です。草丈は小さなもので20~30㎝程度、大きなものは60㎝以上まで生長します。

エノコログサは公園や空き地、駐車場の脇など身近な場所で見かけます。見た目のかわいらしさに反するような強健な野草で、アスファルトの隙間からも力強く生えてきます。放っておくとあっという間に繁茂してしまうため、ちょっと厄介な雑草としても扱われています。

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エノコログサは狗尾草?名前の由来

エノコログサの名前の由来

エノコログサを漢字で書くと「狗尾草」。狗というのは犬のことで、狗尾草とは犬の尻尾のような草という意味です。エノコログサという名前は、ふわふわとした花穂が犬の尻尾に似ていることに由来します。イヌコログサではなくエノコログサと発音するのは、どこかで訛ってしまったためだろうと言われています。

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エノコログサの花言葉

エノコログサの花言葉

エノコログサの花言葉を紹介します。

  • 遊び
  • 愛嬌

風に揺れて花穂を揺らす姿が可愛い、エノコログサらしい花言葉です。

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エノコログサの花や季節

エノコログサの花

エノコログサの花

エノコログサの花は、あの先端のふわふわとしたグリーンの部分です。赤やピンクの花らしい花を期待していると拍子抜けするかもしれません。エノコログサはイネ科の植物です。イネや麦などと同じように花びらのある花は咲きません。

エノコログサの花は小さな花の集合体です。グリーンのつぶつぶとした小さな花が集合して、あの可愛らしい尻尾のような花穂を形成しています。一つ一つの小さなグリーンの花の付け根には毛が生えていて、その毛が犬の尻尾のようなふわふわとしたフォルムを作っています。

エノコログサの季節

エノコログサの咲く季節は5月~9月です。秋になって気温が下がってくると茶色くなって枯れ始めます。エノコログサは梅雨明けから夏にかけて繁茂する、夏草を代表するような野草です。

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こんなにある!エノコログサの種類

エノコログサの種類

エノコログサ

エノコログサは身近な場所で見かけることの多い、もっともポピュラーなエノコログサです。草丈30~60㎝。花穂は3~7㎝で直立するか、わずかに俯くように傾く程度、明るいグリーンのエノコログサです。

アキノエノコログサ

アキノエノコログサはエノコログサより少し花期が遅く、8月~10月くらい。草丈50~80㎝とエノコログサより少し大きく、花穂は先端のほうが下垂します。

ハマノエノコロ

ハマノエノコロは海辺で見かけることの多いエノコログサの変種です。草丈10~20㎝と小型で、花穂は直立します。

キンエノコロ

キンエノコロ

キンエノコロは花穂が日光を浴びて金色に見えるのが特徴のエノコログサです。草丈は20~50㎝のものが多く、花穂は直立します。

ムラサキエノコロ

ムラサキエノコロは花穂が紫褐色に見えるのが特徴のエノコログサの変種です。草丈は30~80㎝。花穂は直立します。

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エノコログサは食べられる?

エノコログサは粟の仲間です

エノコログサを食用にするという話は耳にしたことがありません。

エノコログサは粟の仲間です。粟といえば今では小鳥の飼料としてお馴染みですが、その昔の日本では私たちが口にする大切な穀物でした。今でも粟餅など、粟を使った食べ物があります。

エノコログサの仲間ですが、粟のように私たちが食用にするものではないようです。エノコログサは私たち人間ではなく、小鳥たちの大切な食料になっているようです。

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エノコログサと猫じゃらしの違いとは?

エノコログサと猫じゃらしは同じ植物

エノコログサと猫じゃらしは同じ植物です。猫じゃらしというのはエノコログサの別名です。エノコログサの花穂が風に揺れているところに猫がじゃれることからついた別名だとされています。

実際にエノコログサを摘んで、好奇心旺盛な仔猫の前でふると夢中になってじゃれついてきます。ペットショップなどで販売されているおもちゃの猫じゃらしも、エノコログサに似せて作られています。

犬の尻尾のようだからエノコログサ、猫がじゃれつくから猫じゃらし。同じ植物なのに犬だったり、猫だったりとおもしろいものです。

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エノコログサの駆除

エノコログサの駆除

エノコログサはふわふわとした花穂がかわいい夏の野草です。とは言っても見た目とは裏腹に強健で、夏の暑い盛りにぐんぐん繁茂します。お庭や花壇のお手入れを少しさぼってしまうと、あっという間にわさわさ伸びているという始末。

エノコログサが伸びてきたら、小さいうちに抜き取るようにしましょう。エノコログサはそれほど深く根を張りません。雨の後や水やりの後など、土が柔らかくなっているタイミングに抜き取れば比較的容易に駆除ができます。エノコログサは一年草なので種ができる前に抜き取るようにすれば、翌年のエノコログサの繁茂を防ぐこともできます。

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エノコログサの遊び方

エノコログサを花瓶に生ける

エノコログサは昔から私たちにとってとっても身近な野草です。エノコログサを使った遊び方を紹介します。

エノコログサで猫と遊ぶ

エノコログサで猫と遊ぶ方法、つまり別名の猫じゃらしとして使用する遊び方です。

仔猫の前でエノコログサを振ると、夢中になって飛びついてきます。コツは規則正しくリズミカルに振るのではなく、不規則に振ること。早く振ったり、ゆっくり振ったりと不規則に動かすことで、仔猫はより夢中になります。

ただしこの遊びは、用心深さを身に着けた成猫には通用しないこともあります。

エノコログサで毛虫遊び

エノコログサを生き物のように動かす遊びです。小さな子供に披露してあげると喜ばれます。

エノコログサの花穂を逆さになるよう、茎が上になるように握ります。この時手のひらの中に花穂が収まるようにしてください。握った手をわずかに握ったり軽く開いたりと動かします。手を動かす度にエノコログサがにょきにょきと姿を現し始めます。グリーンの毛虫か何かが手のひらの中から顔を出したように見える、可愛らしい遊びです。

エノコログサを花瓶に生ける

子供よりも大人におすすめの花生け遊びです。駆除したエノコログサを他の花と一緒に花瓶に生けます。お庭や花壇に生えてくると雑草かもしれませんが、室内で花瓶に生ければ可愛い野草に変身します。

お庭のエノコログサを抜いたら、薬瓶やジャムの瓶などの小さな空き瓶に飾ってみましょう。室内で野原のような雰囲気を楽しめます。

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グリーンのふわふわとしたフォルムが可愛いエノコログサ。雑草と言ってしまえば雑草だし、可愛い野草と言えば可愛い野草です。駆除しながら遊ぶことも、野花として部屋の中に飾ることもできます。エノコログサの魅力を知って、もっと身近に感じてください。

 

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植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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