クラピア(イワダレソウ改良種)の育て方|植物図鑑

植物名
クラピア(イワダレソウ改良種)
学名

Phyla Lour.

英名
Frogfruit
和名
岩垂草
科名
クマツヅラ科
属名
イワダレソウ属
原産地
日本

クラピア(イワダレソウ改良種)の特徴

クラピアは、国内に自生する在来種イワダレソウを原種に、宇都宮大学の故倉持仁志氏が品種改良して創り出し商品化した植物です。全品種、農水省の品種登録を取得している国内唯一のイワダレソウです。

クラピアの大きな特徴の一つとして、環境に配慮した不稔性(種をつけないこと)であることがあります。柔らかな葉茎が芝生の約10倍のスピードで被覆し、美しく密なグリーンカーペットを形成していくので、雑草対策を兼ねた、花のかわいいグランドカバープランツとして人気があります。

クラピアのグリーンカーペットは、地表の温度上昇を和らげる効果があり、市街地のヒートアイランド対策や、砂漠や乾燥地の緑化植物として海外でも取り入れられています。生長すると地中深くまで根を伸ばすことで水やりのコストも削減。植栽地の環境汚染リスクが低く、CO2吸収固定能力も高いクラピアは、緑あふれる街並みを未来へとつなぐサステナブルな緑化植物です。

一度根付けば匍匐茎で横に広がる性質のため、定期的な刈込み工数を低減できます。また、根を地中深く伸ばすので被覆後の水やりも必要ありません。

クラピアの原種は海岸沿いで自生していたため、高い耐塩性を有しています。土中深くまで根を張り、根量が多い特徴から、海岸や法面保護、土留めとして災害復興にも活用されています。

 

*クラピアは種苗登録品種(植物の特許)です。植えた場所の土地を被覆することを目的とし、ポット苗で販売されています。権利者の許可なく増殖、販売、無償譲渡、海外への持ち出しは種苗法違反となります。自分の土地であっても別の土地に移植することも法律で禁じられていますのでご注意下さい。

クラピア(イワダレソウ改良種)の詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 3~5㎝ ※日照不足の場合はさらに伸びる場合があります。
耐寒性 普通
耐暑性 強い
花色 白、ピンク
開花時期 5月~9月

クラピア(イワダレソウ改良種)の品種

クラピア K7

クラピア K7

在来種イワダレソウの改良種であるクラピアS1から選抜した品種で、国内唯一の在来種イワダレソウ。不稔性のため種子をつけません。

    花色 白色
    葉の色 深い緑
    広がり 匍匐性で生育旺盛
    ポットの色 黒(9cmポット)
    花の数 少なめ
    開花期間 5月から9月

K7の最盛期の花色は白ですが、咲き始めの頃に限り薄ピンク色になることがあります。

クラピア K5

クラピア K5

在来種イワダレソウ改良品種とヒメイワダレソウの交雑種。K7に比較すると花数が多く、民間工事や一般の庭への植栽向けの品種。不稔性のため種子を付けません。

    花色 薄ピンク色
    葉の色 淡い緑
    広がり方 匍匐性で生育旺盛
    ポットの色 緑(9cmポット)
    花の数 K7より少し多い
    開花期間 5月から9月

花色は薄ピンクですが、夏場の高温時期は白っぽく変化することがあります。これはピンク色の色素に関わるアントシアニンが気温の影響により色素が少なくなるためです。気温が下がるとまた薄ピンク色に変化していきます。

クラピア K3

クラピア K3

在来種イワダレソウを両親にもつ品種からの選抜種で、丸い葉ときれいなピンク色の花が特徴の新品種です。不稔性のため種子をつけません。K3は草丈が高めで丸く大きめの葉を付け、厚い層を形成するため、防草に適しています。

    花色 ピンク色
    葉の色 淡い緑
    広がり方 匍匐性。K7、K5に比較すると広がるスピードは遅め。
    ポットの色 赤(9cmポット)
    花の数 K5と同等
    開花期間 5月から9月

花色はピンク系ですが、夏場の高温時期は色が薄く変化することがあります。これはピンク色の色素に関わるアントシアニンが気温の影響により色素が少なくなるためです。気温が下がるとまたピンク色に変化していきます。

クラピア(イワダレソウ改良種)の育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
開花
刈り込み

クラピア(イワダレソウ改良種)の栽培環境

日当たり・置き場所

クラピアは日当たりと風通しが良く、水はけが良い場所を好みます。

寒冷地域での越冬可能な目安
クラピア全品種は同等の耐寒性を保有しています。冬の最低気温がマイナス10度を下回らない地域であれば生育可能です。東北地方でも沿岸地域であれば越冬可能ですが、北海道や東北地方の内陸部は越冬が難しく、本州でも標高1,000mを超える地域への植栽は難しいと考えた方がよいでしょう。

用土

水はけの良い、やや乾燥した土地に向きます。4ポット/㎡で植えて早期に全面を被覆する為、全面被覆までは肥料を多めに必要とします。全面繁茂後は1年に1度程度追肥を行うと芽吹きが早く、葉色と花咲きが良くなります。

クラピア(イワダレソウ改良種)の育て方のポイント

日常の管理

植えてから全面被覆するまでの間、除草を行ってください。クラピアは草丈が低い為、背の高い雑草の陰になると生育できなくなります。

クラピアが全面被覆すると土が見えなくなるので、雑草の発芽が低減します。もともと草のあった場所に植える場合は事前除草を行って植え付けを行います。

水やり

クラピアは乾燥に強い植物ですが、植えた直後~地上部が広がりだすまでのおよそ2週間は、根が少ないため定期的な水やりが必要です。水のやりすぎは根腐れの元となりますので、土が乾くまで次の水やりは控えてください。

適度な保水力のある土壌の場合、被覆後の水やりは自然の降雨のみで大丈夫です。水のやりすぎは根がストレスを受け、トラブルの要因になるので注意しましょう。

肥料

植える時の元肥として、痩せた土なら18g/ポット、雑草が生えている普通の土なら12g/ポット、もとは畑であった、肥沃な土の場合は6g/㎡を目安として施肥をしてください。植えた直後は根を伸ばす時期であるため地上部の茎葉はあまり広がりません。広がりだしてから、その後の広がりが鈍化した場合や、ヒトデ状にランナーが伸びだす場合は、肥料不足の可能性が高いので、追肥をしてください。肥料のやりすぎは過繁茂になって蒸れて病気の原因になりますので注意してください。

病害虫

水のやりすぎや、水はけの悪い土の場合、根腐れを起こし、茎葉が枯れてくることがあります。クラピアが広がりだしたら水やりは止めて大丈夫です。

10月の夜温の下がる乾燥期にうどん粉病が出る場合があります。チョウ類やガなどが花に寄ってきて芋虫の食害にあう場合があります。

クラピア(イワダレソウ改良種)の詳しい育て方

植え付け

クラピアは芝生に比べ管理が非常に簡単な植物です。クラピアが全面に覆うまでの間、雑草をこまめに除去することで綺麗なグリーンカーペットの様な庭が完成し、毎年、緑を楽しむことができます。

植える前に水はけの悪い土とわかっている場合は、排水が良くなるよう、造園のプロに依頼して土壌改良をおすすめします。自分で土壌改良を行う場合、ホームセンターで売られている花用の土を土厚15cm程度に2割程度混ぜ込んであげると水はけが改善されます。水はけの悪い土に土壌改良せずに植えた場合、1年に1度、エアレーションやコアリングを行い、空いた穴に砂を入れて排水を良くしてください。

クラピアの植え付け方
植え付け前には元肥を施し、苗が土から浮いて飛び出していないようにやや深めに植えて下さい。苗と土との間に空隙があると苗が乾燥して枯死しやすくなります。苗の周りの土を寄せて土とよく密着させましょう。

植え付け時期について
地域にもよりますが、年間で植付は可能です。ただし、冬(11月~2月)に植え付ける場合は、地域によって防寒と乾燥対策が必要です。

剪定・切り戻し

植えた年に全面被覆したら、年に1~2度程度(梅雨時期や夏)、芝刈り機などで刈込をしてください。刈る事でクラピアは分枝し、より密なマット状態を形成します。  クラピアは生長点がどこにでもあるので、芝のように刈る高さを気にする必要はありません。刈ると、夏の場合、2~4週間で再生します。

植えた年に全面被覆したら、年に1~2度程度(梅雨時期や夏)、芝刈り機などで刈込をしてください。刈る事でクラピアは分枝し、より密なマット状態を形成します。

クラピアは生長点がどこにでもあるので、芝のように刈る高さを気にする必要はありません。刈ると、夏の場合、2~4週間で再生します。

開花期には一面の花畑になります。咲き終わった花は刈り込みましょう。

冬越し

クラピアは多年草植物ですが常緑ではありませんので、冬期は冬枯れ(休眠)します。平均気温が10℃ 以下になると生長が止まり、徐々に紅葉して休眠に向かいます。冬でも暖かい地域や、南側法面で日照のよい所などは、完全に休眠せずに春を迎えることもあります。休眠したクラピアは、翌春、日平均気温が15℃前後になると再び萌芽して徐々にグリーンが広がります。

休眠中のクラピアの様子。地表の葉茎は褐色して冬枯れの状態になりますが、地面近くの茎や根は生きています。表面の褐色したクラピアには、保温や乾燥防止の役割がありますので、刈り込まずに翌春の芽吹きを待ちましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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