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「LOVEGREEN編集部」が監修している植物|植物図鑑

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LOVEGREEN(ラブグリーン)の編集部アカウントです。ガーデニング、家庭菜園、インドアグリーンなど、幅広い植物ジャンルに精通したメンバーが在籍し、実際の栽培経験にもとづく花・植物の育て方や楽しみ方記事、お庭の取材記事、植物にまつわる企画などを配信しています。

ミツバウツギ

  • ミツバウツギは、日本の山林に自生するミツバウツギ科の落葉高木。三葉空木という名前の由来は、葉が3枚の小葉からできていて、ウツギと同じ時期に花が咲くことによります。ウツギと名に付きますが、ウツギの仲間ではありません。アジサイと同じく、日本の梅雨に咲く花の一つです。 ミツバウツギは、枝から細く伸びた葉柄に3枚の先の尖った卵型の葉を対に展開させます。花が咲かない無花枝と咲く有花枝とがあり、有花枝は先端に白い小花を集合させて房状に咲かせます。一つ一つの花は1cm程度と小さく、全開しません。開きかけのようなフォルムで少しうつむくように咲く花は、楚々とした風情があり、見ていて飽きません。花には芳香があるので、木の下で花を眺めていると、ふわりと爽やかな香りが漂ってくることがあります。 花の後にできる実は風船状に膨らんでいて、中心で二つに分かれたような変わったフォルムをしています。秋に熟すとさやが割れて、種を落とします。冬になって落葉してもさやだけが枝に残っている姿を見かけることがあります。 幹は灰褐色で堅く、木釘や串の材として利用されてきました。また、春の若い葉にはごま油のような香りがあり、芽を摘んで和え物や天ぷらにして食べることができます。

カキ

  • カキは、秋に鮮やかなオレンジ色の実を付ける落葉性の果樹で、民家の庭先で気軽に育てられています。古くから栽培されてきたため、品種数が多く、地方特有の品種もあります。 カキはひとつの株で雄花と雌花を咲かせるため1本でも結実しますが、雄花の多い品種を近くに植えておくと、より結実しやすくなります。5月~6月にとても地味な花を咲かせ、9月~11月に熟します。2年枝の先端2~3番目までの芽から伸びた新しい枝に実をつけるため、2年枝の先端を切り落としてしまうと、翌シーズンは実が楽しめなくなってしまう恐れがあります。

ミカン

  • ミカンは、初夏に白くて香りの良い可憐な花を咲かせ、秋から冬の寒い時期にオレンジ色の甘酸っぱい果実を実らせます。コタツにミカンといわれるくらい、冬の家族団らんの象徴とされ、柑橘類の中では最もなじみのある種類です。ビタミンCを筆頭に栄養成分が豊富なので風邪の流行る季節のビタミン補給にぴったりの果実です。 日本の代表的なミカンといえば、温州ミカンCitrus unshiu(ウンシュウミカン)。温州ミカンは実つきがよくて育てやすいことや、手で簡単に皮がむけるので手軽に食べやすいという特徴があります。常緑性の低木で自家結実性があり、1本でも実をつけます。耐寒性はそれほど強くありませんが、暑さにはとても強いので暖地での栽培が向いています。

セツブンソウ

  • セツブンソウは、草丈10cmほどのキンポウゲ科の球根植物です。足元付近で咲く白い花はとても可憐で、微笑みかけてくれているような愛らしさがあります。「節分草」という名は、節分の時期に咲くことにちなみます。 石灰質の土壌を好み、主に関東地方以西の太平洋側に自生し、群生して一面に白い花を咲かせることもあります。近年、環境破壊や乱獲により自生種が減少し、環境省レッドリストで準絶滅危惧種に指定されています。 5枚の花びらのように見えるのはがく片で、実際の花弁は中心部の黄色い部分で退化して密腺となっています。その内側にある青紫色の部分はおしべです。葉はシルバーグリーンの深い切れ込みのある形状をしています。 真冬に芽を出して花が開花し、そのあと葉を茂らせ、晩春に地上部は枯れて秋まで休眠します。地上に顔を出しているのは1年のうちで3か月ほど。可憐さとはかなさが魅力の草花として愛されています。

ユキノシタ

  • ユキノシタは、本州から四国、九州にかけての渓谷沿いの湿った斜面の岩陰に自生する山野草で、庭の下草としてもよく植えられる常緑の多年草です。半日陰から日陰のやや湿った環境を好みます。 ユキノシタの葉は直径3cm~8cmほどで丸く、葉裏は茶褐色、葉脈に沿って白い斑が入ります。繁殖力が強く、株元からランナー(匍匐枝)を伸ばし、株が増えていきます。 4月~5月頃に株の中心から20cm~50cmほどの花茎が伸びて白い花が開花し、5枚の花弁のうち、上側の3枚の小さな花弁には赤紫色の斑点が入る独特な形状をしています。 薬がなかった時代には民間薬として重宝され、食用としても利用されたため、どこの家の井戸周りにもある生活になじみの深い植物でした。現在も食用のほか、化粧品の素材など、さまざまな用途に利用されています。   園芸素材としてのユキノシタは、一度根付けば肥料を施すなどの手間がいらず、育てやすい植物で、半日陰から日陰のグランドカバーとしても使われています。

ユズリハ

  • ユズリハは、ユズリハ科ユズリハ属の常緑高木です。子孫繁栄を象徴する縁起物として、鏡餅の下敷き、しめ飾り、松飾りといった正月飾りなどに使用されています。 ユズリハは春に、前年の葉の先に伸びた枝から新しい葉を展開させます。新しい葉が出る頃には前年の葉はだらりと垂れ下がり、新しい葉に日光を譲り渡しているように見えます。この様子から、「次の代に譲る」「代々続く」ことを連想させるとして、子孫繁栄の象徴となりました。また、新しい葉が出ると古い葉は落ちるといわれていますが、実際はすぐには落ちません。古い葉は、新しい葉の生長を見届けるようにしばらく枝に留まってから、時間をかけて落葉します。これは、新しい世代を見守る親のようにも見えます。 ユズリハは、日本の東北地方から沖縄まで分布する常緑高木で、寺社や公園などに植えられているのを見かけます。横にも枝を広げ、非常に大きくなるためか、庭木として植えられているのはあまり見かけません。春に新芽を出した後、4月~5月頃に目立たない小さな花を咲かせ、冬に黒い実を実らせます。ユズリハは、雌雄異株なので、雌株にしか実はつきません。葉は大きく15cm~20cmほど、表面には光沢があり、裏は白っぽくくすんだグリーンです。 近縁種にヒメユズリハがあります。そちらは全体的にサイズが小さく育てやすいこともあって、見かける機会の多い木です。

フクジュソウ

  • フクジュソウは、キンポウゲ科フクジュソウ属の日本固有種の多年草で、北海道から九州にかけて自生しています。早春に花を咲かせる春の訪れを知らせる花として有名です。レースのように裂けた軽やかな印象の葉の間から、1つの茎に1~数個の明るい黄色の花を咲かせます。「福寿草」という名前から縁起が良いとされ、お正月に多く流通しますが、露地での開花は2月後半になってからです。花が終わると、夏を迎える前に葉も枯れて、休眠に入ります。日本のスプリングエフェメラルの1つです。 フクジュソウは、明るくなると開花することから、光に反応して咲くと思われていますが、実際には気温に反応して花を開きます。また、雪を割るように早春に開花しているイメージの強い花ですが、雪が残るような寒い時期に花を眺められるのは、まれかもしれません。 フクジュソウは、全草に毒があることでも有名です。特に早春のつぼみの状態はフキノトウに似ているので、誤食しないよう注意しましょう。

レンギョウ

  • レンギョウは、春の訪れを黄金色の花で華やかに告げるモクセイ科の落葉低木。庭木のほか、公園などにもよく植えられています。地際から多くの枝を出し、2~3mの丈で株立ち状に生長し、刈り込んで生垣に仕立てられることもあります。 本来、レンギョウはForsythia suspensaのことを指しますが、一般的には数種の総称として「レンギョウ」と呼ばれています。庭木や切り花として使われるのは、レンギョウ、シナレンギョウ、チョウセンレンギョウや、それらの交配種が多く、種類によって黄色の色みや花の形、樹形、葉の形と葉の出るタイミングなどに、少しずつ違いがあります。いずれも開花時は、枝一面が黄色で染まるほどの花数で圧巻です。日本原産のヤマトレンギョウは花付きがまばらなため、庭木として利用されることは少ない種類です。

ハハコグサ

  • ハハコグサは、キク科ハハコグサ属の一年草。春になると、野原や花壇、道路脇など、身近な場所で見かける野草です。ハハコグサは、全草に軟毛があり、全体的にくすんだ銀葉という印象の野草です。春に黄色のつぶつぶとした花を咲かせます。ハハコグサには花びらがないので、花らしく見えず、あまり目立たない印象ですが、よく見るとこの花はフランネルのような質感で、軟毛のある葉茎と合わせて、フェルトで作った手芸作品のようなかわいらしさがあります。 ハハコグサは、「ごぎょう」や「おぎょう」と呼ばれ、春の七草の一つに数えられます。漢字で書くと「御行」、細かいことですが、正式には「おぎょう」であって「ごぎょう」は間違った読み方だそうです。ハハコグサという名前の由来については、「ほうこぐさ」という昔からの呼び名が変化したものだという説、古くの記述に「母子草」とあったという説、葉の軟毛が「ほほけだっているから」という説など、諸説あります。 ハハコグサは、昔から私たちの生活の中で有用植物として扱われてきました。七草粥に入れるほか、おひたしや和え物、天ぷら、草餅にして、春の味覚として楽しまれた野草です。このため、地方によっては「餅草」という名前でも呼ばれます。また、乾燥させたものは鼠麹草という生薬にもなります。今でこそ、あまり目立たない野草のように扱われていますが、古くには食用や薬草として利用される有用植物だったようです。

ヒヤシンス

  • ヒヤシンスは秋に植えて春に咲く球根植物で、小さな花を花茎に連なるように咲かせます。ダッチ系とローマン系があり、私たちが日頃見ている多くは、花数が多い華やかな雰囲気のあるダッチ系ヒヤシンスです。 ヒヤシンスの最大の魅力は、花色の豊富なバリエーションと甘い香りです。球根の表皮は花色によって違い、その表皮の色でおおよその花色がわかります。土に植えて育てる方法だけでなく、水栽培で育てることも可能なため、手軽なインテリア感覚で栽培する方も多いのが特長です。
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