エビネとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- エビネ
- 学名
Calanthe discolor
- 英名
- calanthe
- 和名
- 海老根
- 科名
- ラン科
- 属名
- エビネ属
- 原産地
- 日本
エビネの特徴
エビネは、ラン科エビネ属の多年草。寄生せずに地生するタイプのランで、日本の山野に自生します。ランの仲間ですが、派手さはなく、楚々とした風情が特徴で、山野草として流通しています。近年では、人気による乱獲で減少し、レッドリストにも名を連ねる植物になっており、自生している姿を見かける機会が減少しているようです。
エビネの和名は「海老根」で、地中の偽鱗茎がエビに似ていることに由来します。草丈30~50cm程の中型のランで、直立した茎に縦に5~20個の花を咲かせます。変異種が多く、花色や咲き方など、バリエーションが豊富です。多くの園芸種も作出されているので、好みの品種を見つけて楽しむことができます。
*レッドリスト 絶滅のおそれのある野生生物のリスト
エビネの詳細情報
園芸分類 | ラン |
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草丈・樹高 | 30~50cm |
耐寒性 | やや弱い |
耐暑性 | やや弱い |
花色 | 白、ピンク、黄、オレンジ、紫など |
開花時期 | 4月~5月頃 |
エビネの種類・品種
エビネの種類は大きく原種と交雑種に分けることが出来ます。原種は「ジエビネ」「キエビネ」「キリシマエビネ」「ニオイエビネ」などがあります。ニオイエビネは温度管理が厳しいため、栽培は難しいです。交雑種はジエビネ×キエビネの「タカネ」、ジエビネ×キリシマエビネの「ヒゼン」、ジエビネ×キリシマエビネ×キエビネの「サツマ」などが有名です。
品種は多いけど絶滅危惧種?
エビネは交雑しやすい品種のため、非常に数多くの品種が存在しています。しかし、逆に自生している種は数少なく、原種のエビネのほとんどはレッドリストに名を連ねています。近年では自生種の個体数が回復傾向になっている言われているため、日本原産のランを遺していけるよう保護していきたいですね。
エビネの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
肥料 |
エビネの栽培環境
日当たり・置き場所
落葉樹の下のような、風通しの良い明るい半日陰を好みます。冬は寒さや霜、凍結から守るように管理します。
用土
水はけが良く、粗めの用土を用意します。山野草の土や鹿沼土、ヤシ殻チップなどを混ぜてもよいでしょう。
エビネの育て方のポイント
水やり
乾燥を嫌います。表土が乾いたら、たっぷりと水やりします。夏は特に乾燥に注意し、夕方にも水やりをして、温度を下げて、湿度を高めるようにします。
肥料
春と秋に施肥を行います。花後に希釈した液肥を、秋はリン酸とカリを多めに与えると効果的です。夏の施肥は株に負担をかけるので避けるようにしましょう。
エビネの詳しい育て方
選び方
新芽が太くしっかりしているものを選んでください。葉の色がきれいで、傷みがないことも確認しましょう。
植え付け
植え付け適期は、4月~6月、9月~10月です。根が横に連なって増えていくため、浅く横幅が広い鉢を用意しましょう。根をほぐさないように気を付け、深植えにならないよう、偽鱗茎の上部が1/3ほど出るように覆土します。
剪定・切り戻し
花が終わったら、花茎を根元から切り取ります。
植え替え・鉢替え
植え替え適期は、4月~6月、9月~10月です。2~3年に1度は植え替え、傷んだ根を整理して、清潔に保つようにしましょう。
花
エビネの花は、花色、大きさ、咲き方の種類が豊富です。
冬越し
エビネの多くは常緑で、冬もグリーンを保ったまま越冬します。寒風や霜、凍結を避けられるような場所で管理しましょう。特に暖地性の品種は、日当たりの良い室内に取り込むなど、対策が必要です。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
エビネは、株分けで増やすことができます。