エビネとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
エビネ
学名

Calanthe discolor

英名
calanthe
科名
ラン科
属名
エビネ属
原産地
日本

エビネの特徴

エビネは1株に1~3本の花茎を伸ばし、小さめのラン型の花を花穂状に20輪前後咲かせます。草丈は30~50cmとラン科の植物のなかでは中型の大きさになります。花の色は、白色や黄色、紫色、ピンク色をはじめ非常に多彩であります。またエビネは交雑しやすく、園芸用に品種改良されたものもあれば、同じ場所に生えている他のエビネ種と自然交雑してしまう場合もあります。そのためエビネの品種は200種以上あり、多様性に富んだ花であると言えます。加えてエビネは、偽鱗茎(バルブ)と呼ばれる球茎を地表近くに沿って横に連なって増やしていきます。

エビネの詳細情報

園芸分類 ラン
草丈・樹高 30~50cm
耐寒性 やや弱い
耐暑性 やや弱い
花色 白、ピンク、黄、オレンジ、紫など
開花時期 4月~5月頃

エビネの種類・品種

エビネの種類は大きく原種と交雑種に分けることが出来ます。原種は「ジエビネ」「キエビネ」「キリシマエビネ」「ニオイエビネ」などがあります。ニオイエビネは温度管理が厳しいため、栽培は難しいです。交雑種はジエビネ×キエビネの「タカネ」、ジエビネ×キリシマエビネの「ヒゼン」、ジエビネ×キリシマエビネ×キエビネの「サツマ」などが有名です。

品種は多いけど絶滅危惧種?

エビネは交雑しやすい品種のため、非常に数多くの品種が存在しています。しかし、逆に自生している種は数少なく、原種のエビネのほとんどは準絶滅危惧に指定されています。近年では自生種の個体数が回復傾向になっている言われているため、日本原産のランを遺していけるよう保護していきたいですね。

エビネの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
植え付け
植え替え
剪定
開花
肥料

エビネの栽培環境

用土

水はけの良い用土を用意します。鉢底にパーライトを敷いて、日向土(軽石砂)、赤玉土、腐葉土を混ぜた土を鉢に入れます。また置き肥として緩効性化成肥料を鉢全体に蒔いておきましょう。

エビネの育て方のポイント

水やり

エビネは乾燥に弱いため、水やりは一年を通して表土が乾いていたら多めに与えます。ただし、冬場は温かい日の午前中に1度だけで水やりし、夏場は夕方にも軽く水を与えます。

肥料

花が咲いた後と秋に液体肥料を週に1度の頻度で与えてください。夏場に追肥を与えると根を傷めてしまうため避けてください。

病害虫

エビネはウイルス性の病気に罹りやすいと言われています。この病気に感染すると葉や新芽にまだら模様が浮かびます。感染してしまった株は他の株にうつる前に処分しましょう。このウイルスはアブラムシを介して伝染すると言われていますので、駆除を心掛けましょう。またナメクジもつきやすく、若葉や花を食べてしまうため、こちらも見つけしだい駆除しましょう。
アブラムシ:アブラムシは3月から5月に多く発生する害虫です。新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。
ナメクジ:ナメクジは植物の葉やつぼみ、花びら、野菜の新芽などを食べます。大量に発生すると茎だけ残して葉を全て食べられてしまったり、葉が一部食べられて穴が開いても生長不良に繋がります。土の中にいることが多いため、植え替え時に点検したり、雨上がりにチェックすると比較的見つけやすいです。

エビネの詳しい育て方

選び方

根数が多くしっかり張っており、新芽が太くしっかりしているものを選んでください。葉の色がきれいで、傷みがないことも確認しましょう。

植え付け

球茎部が横に連なって増えていくため、深さが浅く横幅が広い鉢を用意しましょう。植え付ける際は、根をほぐさないように気を付け、あまり深く埋めないよう目安として球茎が3分の1ほど出るように覆土しましょう。

剪定・切り戻し

エビネの花が半分くらい咲き終わったら、株の根元を押さえて、茎を握りねじるように回しながら茎を上へ引き抜きましょう。また冬場の間に枯れ葉を取り除いておきましょう。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

エビネの増やし方は、基本的には株分けで増やします。エビネの地下部には、バルブと呼ばれる球茎が連なっているので、このバルブを3個で1株として株分けしていきます。もし腐っているバルブがあれば、切り捨ててください。株分け時には親株にもバブルを3~4個残しておいてください。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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