チョコレートコスモスとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- チョコレートコスモス
- 学名
Cosmos atrosanguineus
- 英名
- Chocolate Cosmos
- 科名
- キク科
- 属名
- コスモス属
- 原産地
- メキシコ
チョコレートコスモスの特徴
その名の通り、ほのかにチョコレートに似た香りを放つコスモスです。茶色がかった赤い花もチョコレートを連想させます。植物には様々な香りのタイプがありますが、チョコレートに似た匂いはとても珍しいもの。チョコの原料であるカカオの花ですら香りません。 コスモスは明治期から日本に入ってきましたが、チョコレートコスモスはやや遅れて大正時代に伝わりました。やや育てにくいので、コスモスのように遊休地にまかれて広がることもありませんでした。そのため園芸市場ではコスモスと別扱いになっています。 短日植物なので、夜でもこうこうと明るい場所に置くと花をつけにくくなってしまいます。チョコレートコスモスは、原種の他、園芸種として数品種あり、品種によって、開花時期や栽培適温が違います。
チョコレートコスモスの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | ~50cm程度 |
耐寒性 | やや強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | 赤茶 |
開花時期 | 5月~11月頃 |
チョコレートコスモスの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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植え付け | ||||||||||||
植え替え | ||||||||||||
剪定 | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
開花 |
チョコレートコスモスの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良い所で管理しましょう。風通しが悪く、蒸れてしまうと、花付きが悪くなったり、うどん粉病になりやすくなります。夏の暑さには弱いので、鉢植えで育てている場合は、夏だけ半日陰に移動した方がよいでしょう。チョコレートコスモスは、日照時間が足りないと、花付きが悪くなります。
温度
–
用土
肥沃な酸性土壌を好みます。市販の「花の土」にピートモスと堆肥を混ぜ、水はけのため軽石を加えておくとよいでしょう。
チョコレートコスモスの育て方のポイント
水やり
表土が乾いたらたっぷりと与えます。乾燥気味に管理しますが、地上部の枯れてしまう冬場も、忘れずに水やりしましょう。
肥料
肥料を欲しがるので、春~秋の間は週1度をめやすに液肥を与えます。花のつきが悪くなったら一度肥料を切ってください。
病害虫
春から秋にかけてうどんこ病が発生しやすくなります。鉢植えの場合はなるべく風通しのよい場所に置きましょう。植物の葉などに粉をまぶしたように白くなるのがうどんこ病です。うどんこ病は5月~6月と9月~10月に発生しやすい病気で、はじめはぽつぽつと白く粉をふいている感じに見えますが、悪化してくると葉の全面が真っ白になっていき、植物全体に蔓延すると茎や果実にも発生し、とても厄介です。早めに対策しましょう!
チョコレートコスモスの詳しい育て方
選び方
葉の色が濃く、株元がぐらつかないものを選びます。葉の数が少なかったり、茎の徒長しているものは避けましょう。
種まき
原種、改良品種とも種をつけないので、株分けか挿し芽で増やします。原種は気温が上がりすぎない6月までに済ませます。
植え付け
新芽の見えてくる頃が適期です。霜には弱いので、完全に霜が降りなくなってから植え付けましょう。
剪定・切り戻し
真夏に一度、切り戻しておくと脇芽がよく育ち、秋にたくさんの花を楽しめます。風通しをよくするため、春~秋を通じて花がらや咲き終わった花茎をこまめに取り除きます。
植え替え・鉢替え
小さな鉢は毎年、土をよく落として植え替えます。6号以上の鉢は2~3年に1回で大丈夫です。植え替えの適期は4月~5月の新芽が出てくるころが最適な時期です。古い土を落として、一回り大きな鉢に新しい土を入れて植え替えます。
花
品種によって、春から秋まで開花するチョコレートコスモスと、秋に咲くチョコレートコスモスがあります。
夏越し
原種のチョコレートコスモスは、夏の暑さが苦手です。直射日光に当たると葉が傷んでしまうので、鉢植えの場合は、日当たりを確保しつつ、涼しい場所に移動するなど、置き場の工夫が必要です。地植えの場合は、遮光が必要です。
冬越し
花が終ったら5から10センチくらい残して、地際で切り戻します。0℃までの寒さには堪えられますが、霜にあたると根がやられてしまう可能性があります。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
チョコレートコスモスは、原種、園芸種とも種がとれないため、挿し芽か分球によって増やします。
挿し芽
原種のチョコレートコスモスは5月の霜が降りなくなってから~6月、園芸種は5月~8月に挿し木します。茎の先端2節くらいを挿し穂にして、挿し木用の土に挿します。明るいで水を切らさないように管理して、発根を待ちます。
分球
切り口が腐りやすいため、上級者向けの増やし方です。4月、掘りあげた球根から出ている芽を、よく消毒したナイフなどで、2~3芽ずつ分割します。