「剪定」の基本。意味・方法・種類から切り戻しとの違いとは?

小野寺葉月

小野寺葉月

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剪定(せんてい)とは?

樹木の枝を切ることで形を整えたり、風通しを良くしたりすることの総称です。庭木のお手入れの中のひとつです。見た目を美しくするのみでなく、木が栄養を効率よく吸い上げたり、生長を促進したり、病害虫の繁殖を予防することもできます。剪定時期や方法は樹木によって異なりますので、詳しくは其々の育て方を参照してください。また、用語については地方によってもさまざまですので、ここでは代表的な呼び方で記載をしています。

 

目次

剪定の種類

剪定のタイミングや時期

剪定する枝と名前

剪定の手本

剪定に必要な道具

 

剪定のいろいろ

透かし剪定

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伸びすぎたり混みすぎたりしている枝を適度に透かす剪定方法です。枝の密度を適度にすることで、日当たりや風通しが改善できて、樹形を良くすることが出来ます。大きくなり過ぎた樹木を小さくすることを目的とした強剪定と、枝先の不要な枝をおとす弱剪定があります。

切り戻し

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枝を半分~三分の一あたりで剪定し、樹幹を保つ方法。むやみに切ると、切り落とした枝から細かい枝がたくさん出て、樹形を乱すことにも。また、野菜や花卉などでも、切り戻しで収穫や開花を促進させるために切り戻す場合があります。

刈り込み・刈り上げ

Hands of a professional gardener man with gloves and garden shears cutting a green hedge in the garden

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生垣やトピアリーなどで伸びてきた枝を途中から刈る方法。形を保つことが目的で、そんなに難しくありません。全体を均一に刈り込みます

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①刈り込み後のサイズをイメージする

②イメージに近づけるように剪定していく

③表面に枝の切断部が出る場合は少し深いところで枝を切る

④完成!表面が密になり、見栄えもよくなります

芽摘み・みどりつみ

Young pine cones with spring

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盆栽用語でもありますが、針葉樹などで新しく出てきた新芽を手などで摘むことにより、枝の生長を抑え、樹形を保つことができます。庭木でもマツなどは春に出た新芽を6月ごろに摘むことで、生長を穏やかにすることができます。

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剪定のタイミングは?

基本的には毎年行います。夏と冬の年2回剪定するのが理想的。それぞれの剪定内容を変化させることで、年間を通して美しい庭を保つことが可能です。落葉樹か針葉樹か、など植物の種類によっても異なるので、植物の育て方カレンダーなどを見て確認してから進めましょう。

夏剪定

サツキやツツジの終わる6月ごろに、伸びすぎてしまった枝を中心に剪定します。日当たりの改善と、夏までに活発になってくる害虫予防にもなります。また、バランスの良く無い枝はこの時期に落としておくと、台風対策にもなります。また、クスノキやシイなどの常緑広葉樹については新芽が出て枝が大きく伸びる前の春ごろに剪定するのが理想です。芽摘みも春ごろまでに行いましょう。

冬剪定

植物の休眠時期に、春に備えて剪定します。樹形を整える目的で、夏に比べると大きく剪定します。落葉樹や耐寒性のある常緑針葉樹については、冬剪定が基本です。

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剪定するべき枝とその名前

剪定時期や剪定方法は種類によって異なりますが、剪定するべき枝はほとんど同じです。剪定するべき枝のことを「不要枝(ふようし)」「忌み枝(いみえだ)」などといいます。

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画像左上から、反時計周り順で説明します。

①懐(ふところ)枝

幹付近から伸びた枝。日が当たりにくく、空気もこもりがちなため、害虫の温床になりやすい。

②徒長枝

枝から真上に伸びすぎてしまった枝。雨風などで折れやすいことと、害虫の温床になりやすい。

③かんぬき枝

主幹をかんぬきのように横に貫いて左右対称に生えている枝。全体の樹形のバランスを見ながら、左右どちらかを剪定する。

④交差枝

他の枝と交差してしまっているもの。樹形を考慮して、不要な枝を剪定することが必要。

⑤からみ枝

その名のとおり、枝が絡み合ってしまっているもの。

⑥下がり枝

垂れ枝ともいい、横に伸びた枝から下に向かって伸びている枝。

⑦胴吹き枝

幹吹きともいい、幹の根元付近から上に伸びた枝。樹木の上部分に栄養がいかなくなってしまうため、早めの選定が必要です。

⑧ヤゴ・ひこばえ

樹木の根元から生えてくる枝。樹形の見栄えが悪くなるとともに、胴ふき枝同様、樹木の上部分に栄養がいかなくなってしまう。また、躓きやすくなる。

⑨立ち枝

通常横に広がるはずの枝がまっすぐ伸びてしまったもの。樹形に悪影響があります。

⑩車枝

枝の一部分から多数の枝が出ているもので、車輪状に枝が伸びているもの。

⑪平行枝

複数の枝が平行に伸びてしまっている枝。そのまあにしておくと下の方の枝の日当たりが悪くなってしまう。

⑫腹切枝

幹と交差する太い枝のことを言います。

⑬逆さ枝

幹に向いて生えてしまっているもの。

実際には葉もついているため、どの枝が必要でどの枝を剪定するべきなのかは見極めが難しいですが、木を多方向から眺めたり、迷った際にはその気が一番目立つ方向・よく見る方向(リビングから・あるいは門から玄関の方を見たときにその気が見える角度)で枝ぶりを確認して剪定するとよいでしょう。どうしても決断できない場合は、無理に切らずに様子を見ましょう。

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剪定のお手本

自然樹形をお手本にしよう!

自分で剪定するときは、自然に生えている木をお手本にするとよいです。また、里山(人の手が入っている山)はお手本としては理想的です。近くに山などがない場合は、公園などでもいいですし、植木屋さんが剪定した後の木を参考に見るのもよいでしょう。

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剪定に必要な道具

剪定バサミ

花卉の茎から直径1.5㎝くらいまでの枝なら剪定が可能。手になじみが良いもので、軽めのものを選ぶようにしましょう。通常サイズより1回り小さい女性用のものや、左利き用のハサミもあります。

 

植木バサミ

刃先がとがっており、刃部分も細いため、剪定バサミより細かい作業に適しています。込み入った枝の剪定などに。直径1cmの枝までが限度です。無理に太い枝を切ろうとすると刃がこぼれやすくなるので気をつけましょう。

刈り込みバサミ

生垣やトピアリーなどの広い面積を刈り込むのに適しています。柄は真中程を持つようにします。

高枝切りバサミ

高いところの枝を切るためのハサミです。慣れない場合はグリップを握って使用するタイプが使いやすいです。

高枝ノコギリ

高枝切りバサミのハサミ部分がノコギリになっているタイプです。ハサミタイプよりも太い枝の時に使用します。その際は、枝が自分の方へ落ちてこないよう、注意しながら進めます。

脚立

あると何かと便利な脚立。使用する場合は切りたい枝の真下に置くのではなく、少し手前に引いた位置に置くこと。切りたい部分を斜めに見上げるようにして使います。

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いかがでしたか?剪定は植物をきれいに楽しむためには必要な知識です。剪定をするようになると、植物のことおのずと観察するようになるので、きっとたくさんの発見があると思います。植物ともっと仲良くなって素敵なボタニカルライフを!

 

 

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小野寺葉月
小野寺葉月

短大で草木染など染織を学び、卒業後雑貨チェーンで観葉植物などのバイヤーに従事。産後、高知の牧野記念植物園へ行ったことがきっかけで植物絵を描き始める。植物に備わっている美しさを共有するためにイラストを描く。Botapiiでもエディブルガーデン12ヶ月や星占いページでイラストを連載中。LOVEGREENでは、家族がお掃除のプロとして働いているので、植物を絡めたお掃除術など、実践したくなる記事やイベントなどの情報や実践したくなる記事をメインに配信。自身のイラストを盛り込んだ記事も作成。