紫陽花の剪定時期と仕方、小さくしたい場合はどうする?
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紫陽花の剪定の時期や仕方を写真つきでご紹介します。翌年も花を咲かせるには、剪定する位置と時期が重要です。いつ、どこを切ったらいいかを覚えて毎年美しい花を咲かせましょう。
目次
紫陽花の剪定時期はいつ?
紫陽花の花のつき方
紫陽花の植物の分類は落葉低木。性質はとても強く、地植えして根付いた後は水やりも必要なく、どんどん大きくなります。
紫陽花の花のつき方には法則的なことがあり、今年に伸びた枝には翌年には花がつかないという特徴があります。ではどこにつくのかというと、今年伸びた枝の下に位置する昨年伸びた枝の付け根に花芽をつけます。そのため紫陽花の花は、今年伸びた枝に2年越しで花が咲くという流れになります。
剪定はいつまでにやればいい?
紫陽花の花が終わる7月の半ばくらいまでには剪定を済ませるようにします。紫陽花は、終った花が「散る」ということがない特徴があります。自然に散ることがないので、花を取り去る作業が必要です。
ではなぜ7月なのかというと、紫陽花の来年の花芽が形成されるのが気温が下がりだす秋だから。秋以降に深く剪定をしてしまうと、来年の花芽を切ってしまう可能性があります。
特に鉢植えの紫陽花は、少ない土の中で生きているので、終わった花をいつまでもつけておくより、早めに剪定して株をすっきりと風通し良くした方が、次の年の花のためにエネルギーがいきやすくなります。
気づいたらもう7月後半だった!という方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。上記の通り、紫陽花の花芽を切る心配のない剪定の限界は夏場まで。ただし「終わった花はいつまでもつけておくより、剪定した方が株のためにはなる」ということは心にとめておくと毎年花が咲く剪定ができるようになるはずです。
▼どういう状態が花の終わりなのか?見分けるコツがあります!
紫陽花の剪定は必ずしなければならない?
紫陽花は剪定しなければ咲かないかというと、そんなことはありません。剪定しなくても咲きますし、むしろ咲かない理由の一番は切りすぎて花芽まで切ってしまったというのが一番多い原因ではないかと思います。
ただし、紫陽花は性質がとても強健で、剪定しないと背丈がどんどん高くなります。また、紫陽花の花は茎の頂点に花が咲くので、剪定しないと花の位置が目線より高いところになってしまいます。
そのため、地植えの紫陽花も「きれいだな」と思うところに花の位置がくるように剪定して仕立てていくのが一般的です。
鉢植えの紫陽花の剪定
鉢植えの紫陽花の場合は、もともと限られた土の中で生きているので、次の花のために養分を回すためにも花が終わったら早めに剪定をするのが肝心です。
紫陽花の鉢植えは、花後に剪定と植え替えを必ず行いましょう。もし地植えにしたいのなら、植え付けは落葉期に行います。
どこを切る?紫陽花の剪定の仕方
剪定位置
1.紫陽花の花が終わったら、花から2節~3節下の充実した脇芽が出ている上でカットします。(ピンク部分)
時期的には7月半ばまでには剪定します。まだ花が終っていなくても、剪定した花は切り花として楽しむ感覚で、剪定の時期は守ったほうが翌年の花のためになります。花が咲かなかった枝は剪定せずに残します。
2.脇芽が茎になっていき、2年かけて茎の頂点に花が咲きます。
11月~3月の落葉期は、充実した花芽ができそうにない細い枝や枯れてしまっている枝を剪定します。わからないようだったら1の作業だけでも大丈夫です。
今年花が咲かなかった枝は剪定する?
今年花が咲かなかった枝は、充実した枝なら来年に開花する可能性があるので剪定しません。紫陽花は2年かけて花を咲かせるので、剪定してしまうとその枝からは来年は花がつかないことになります。咲かなかった枝で切ったほうがよいのは、細くて充実していない枝、このまま伸びてしまうと横に張りすぎてしまい邪魔……などの理由がある枝のみです。
▼きちんと剪定したのに咲かなかったのはなぜ?実例つきです!
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紫陽花を小さくしたい場合|強剪定のやり方
紫陽花の剪定のところでご紹介した「花の2~3節下の芽の上で剪定する」を続けていると、何年もすると丈、横幅ともかなり大きくなります。
そんなときには、全体の株の半分もしくは三分の一くらいの丈でばっさりと切り詰める強剪定をして、花が美しく見えるように仕立て直します。
ただし、強剪定した翌年の紫陽花は、花が咲かない可能性があります。完全に咲かないのを避けるため、全体の二分の一から三分の一ずつ、2~3年にわたって仕立て直すという方法もあります。
翌年もきれいな紫陽花の花を楽しむために、時期をおさえた剪定をしてみてください!
紫陽花の剪定後|植え替え
鉢植えの紫陽花の植え替え
鉢植えの紫陽花は1~2年に1回、一回り大きな鉢に植え替えましょう。
植え替えは剪定後か落葉期に行います。
鉢植えの紫陽花は、限られた土で生きています。紫陽花は生長力が強い植物なので、何年も放置すると根が回ってしまい、花を咲かせたくても養分がなくて咲かないという状態になってしまいます。
紫陽花などの落葉花木類の植え付けや植え替えは落葉期に行うのが一般的ですが、今年購入した紫陽花の鉢植えは、花が終わったら剪定後、必ず一回り大きな鉢に植え替えましょう。
販売されている紫陽花の鉢植えは、花のボリュームに対してとても小さな鉢に植えられています。植え替えの時に感じるかもしれませんが、ほとんどの紫陽花は根が回って、土の分量は限りなく少なくなっているはず。このままでは来年花を咲かせるための余力がありません。また、年々気温が上昇する夏に、鉢の中で根が回って土が少ない状態だと、頻繁に水切れを起こす可能性があります。そのため購入した年は必ず植え替えをして真夏を迎えるようにすると、夏越ししやすくなります。
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