プリムラ・ジュリアンとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
プリムラ・ジュリアン
学名

Primula × juliana

英名
Primrose
科名
サクラソウ科
属名
サクラソウ属
原産地
中国、ヨーロッパ

プリムラ・ジュリアンの特徴

プリムラ・ジュリアンは、西洋サクラソウの一種です。日本国内でプリムラ・ポリアンサとコーカサス地方原産のプリムラをもとに交配し、1970年代に登場したプリムラです。ポリアンサとジュリアンの違いは、ジュリアンの方がポリアンサより花が小ぶりで株も小型です。近年は、ポリアンサとジュリアンを交配した品種もあるため、見分けがつきにくいこともあります。

育種がとても盛んで、色や咲き方のバリエーションが増え、冬から春の花壇や寄せ植えの材料として人気の草花です。本来は多年草ですが、日本のような高温多湿の気候を好まないため、春までの一年草として扱われることがほとんどです。梅雨から夏の日差しや水はけを工夫すれば、夏を越し、多年草として育てることも可能です。

プリムラ・ジュリアンの詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 5~15cm
耐寒性 普通
耐暑性 弱い
花色 黄色、赤、ピンク、オレンジ、白、青、紫、アンティークカラー、複色
開花時期 11月~4月

プリムラ・ジュリアンの種類

プリムラ・ジュリアン バラ咲き

プリムラ・ジュリアン バラ咲き

バラのような咲き方で立体感のある花。アンティークカラー、同じ株でも色幅が出るものなど、新品種が次々と登場している。

プリムラ・ジュリアンの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
肥料
開花

プリムラ・ジュリアンの栽培環境

日当たり・置き場所

プリムラジュリアンは、日当たりと風通しの良い場所での栽培が適しています。

冬に流通する花ですが、寒風の通り道になるような場所、霜が降りる場所だと傷んでしまうことがあります。鉢の置き場所を工夫しましょう。

ほとんどは一年草として扱われますが、多年草として地植えにする場合は、冬から春は日当たりが良く、夏は半日陰程度になるような水はけが良い場所が適しています。

用土

プリムラ・ジュリアンは、水はけが良い土が適しています。

毎日霜が降りるような地域では、地植えは不向きです。

鉢植えは、草花用の培養土で問題なく栽培可能です。

プリムラ・ジュリアンの育て方のポイント

水やり

プリムラ・ジュリアンは、開花中の水切れには弱いので、しおれるほど乾かさないように注意しましょう。 ただし、水が多すぎると根腐れしやすいので、鉢の表面が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えます。

プリムラ・ポリアンサ

プリムラ・ジュリアンは、葉の出方や花の形から、株元や花の中心に水がたまりやすいため、花や葉に水をかけないように、株元の土に与える意識で水を与えるとよいでしょう。

肥料

プリムラ・ジュリアンは、冬から春にたくさんの花が開花します。開花中は、肥料を定期的に与えましょう。肥料が不足すると、花付きが悪くなります。

病害虫

アブラムシ:新芽や茎、若い葉や葉の裏にくっついて吸汁して株を弱らせます。春から秋に発生するので見つけ次第、駆除しましょう。

灰色かび病:花弁に褐色の小さなシミ状の斑点ができたり、茎や葉に灰色のカビが生えます。日頃から日当たりや風通しを良くして防ぎましょう。

プリムラ・ジュリアンの詳しい育て方

選び方

葉の緑色が濃く、傷みがない、つぼみがたくさんついている株を選びます。プリムラ・ジュリアンは、とても品種が多い草花です。一般的な咲き方のほかバラのような咲き方なども登場しています。カラーバリエーションも豊富なので、好みの品種を選ぶ楽しみがあります。

種まき

種まき用土に重ならないように種をまきます。 6月~7月にかけて種をまいた後、高温になりすぎないようできるだけ涼しい場所で管理し、ある程度大きくなってきた9月頃に鉢上げします。ポットに直接まいて、良い芽を残して育苗すると移植の手間が省けて手軽です。

植え付け

真冬のプリムラ・ジュリアンは、鉢植えにして日当たりの良い室内の窓辺に置くか、霜が降りることが少ない暖かい地域では戸外でも栽培できます。地植えにするなら、厳寒期を除いた秋か春に行いましょう。真冬に購入した場合は、暖かくなるまで鉢植え栽培の方が安心です。

プリムラ・ジュリアンは、パンジー・ビオラなどのように、植え付け後に株が広がるタイプの花ではありません。プリムラだけを寄せ植えにするときは、葉が触れない程度に密に植えこんだ方が美しく見え、株間が広すぎると、いつまでも土が見えていることになります。複数の草花と寄せ植えする場合は、ほかの草花の広がりに合わせて株間を取りましょう。

仕立て方

ハボタン センスのいい寄せ植え 組み合わせ 育て方 ポイント 性質 特徴 種類 

プリムラ・ジュリアンは、同じ季節に咲くパンジー・ビオラや葉牡丹などとの寄せ植えでよく利用されています。

剪定・切り戻し

プリムラ・ジュリアンは、長期間、たくさんの花が開花します。終わった花を摘み取ることで、新しい花を次々と咲かせることができます。花がらは、茎の根元でカットしましょう。

花がら摘みと同時に、株元の黄色くなった葉も取り除き、風通し良くすることが、病害虫の予防になります。

植え替え・鉢替え

購入した苗は、なるべく早く、ひと回り大きい鉢に植え替えましょう。

プリムラ・ジュリアンは、一年草として扱われることが多いですが、本来は多年草です。夏を越した株は、秋にひと周りからふた周りほど大きな鉢に植え替えるか、株分けを行いましょう。

プリムラ 寄せ植え 育て方 冬の花

プリムラ・ジュリアンは、11月~4月にたくさんの花が開花します。株元にたくさんのつぼみが密集しているので、つぼみまで日が当たり、風通しが良くなるよう、終わった花をこまめに摘み取ります。

夏越し

プリムラ・ジュリアンは夏の高温に弱いため、夏越しが難しい植物です。一年草として扱うなら、春の花が終わったら終了です。

多年草として扱う場合は、夏は風通しの良い半日陰程度の場所に鉢を移動し、水切れに注意しながら管理します。極端に強い日が当たり続けると、葉焼けを起こすので注意しましょう。

冬越し

寒風の通り道になるような場所に鉢を置かないようにしましょう。霜にあたったり、雪などで葉が凍結すると、葉が傷み、株が弱ってしまうことがあります。

プリムラ・ジュリアンはある程度の寒さには耐えますが、夜間の気温が氷点下になるような日は、夜のみ室内に取り込むなどの工夫が必要な場合があります。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

プリムラ・ジュリアンは、種で増やすことができます。

夏越しを成功したプリムラ・ジュリアンは、株分けで増やすことができます。秋の涼しくなったころに、鉢から株を抜いて周りの古い土を落とし、株分けをします。細かく分けすぎず、芽が3~4つ程度に株を分け、新しい土に植え替えましょう。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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