リースやグリーンカーテンを作ろう!フウセンカズラの種まきからの育て方
戸松敦子
このライターの記事一覧
かわいらしい袋状の実をつけるフウセンカズラ。フウセンカズラで作るグリーンカーテンや、育て方についてご紹介します。
目次
■フウセンカズラの誘引・摘心方法~グリーンカーテンを美しく作るコツ
フウセンカズラはどんな植物?
フウセンカズラは、ムクロジ科の非耐寒性一年草です。開花期は7~9月で、小さな白い花が咲きます。草丈は50cm~3m。巻きひげでからみつきながらぐんぐんと育つので、夏のグリーンカーテンとしても使うことができます。別名は、バルーンバインというのですが、フウセンやバルーンと名がつくとおり、可愛らしい紙風船のような袋状の実をつけます。
フウセンカズラの種まき
気温が低いと発芽しないので、遅霜の心配がなくなる4月下旬~5月頃に種をまきます。
前日から一晩水にひたしておくか、種の皮に軽く傷をつけておくと発芽しやすいです。
種をビニールポットにまいて、ある程度育ってからプランターや庭に植えつける方法と、プランターや庭に直接まいて育てる方法があります。どちらも、種を3~4cmほどの間隔でまき、最終的には株間がおおよそ20cm~30cmの間隔になるくらいに間引きながら育てます。
日あたりが良い場所で、水はけの良い用土に種をまきます。種をまいた後は軽く土をかぶせて、芽が出るまでは毎日水をあげ、常に土が湿っている状態にしましょう。
フウセンカズラの苗植え
ビニールポットにまいた種は、本葉が4~5枚ほどになったらプランターや庭に植えられます。5~6月頃には、園芸店で苗が売られますので、市販の苗を買って植えつけてもいいですね。
苗を植える間隔は、20~30㎝ほどです。プランターに植える場合は、根づまりや水切れ予防のため、なるべく深めのプランターにたっぷりの土を入れて植えましょう。
土は、市販の培養土など水はけの良い土がおすすめです。
フウセンカズラの水やり
水やりは、土の表面が乾いたらたっぷりあげます。夏の暑い時期は、朝または夕方以降の涼しい時間帯にお水やりをします。真夏は日中にお水をあげると蒸れてしまうのでやめましょう。
フウセンカズラの肥料のあげ方
元肥として緩効性肥料を土に混ぜておきます。追肥としては、リン酸とカリが多めの緩効性肥料か、液体肥料を定期的に施します。窒素分の多い肥料をあげると、葉ばかりが茂りすぎてしまいますので注意しましょう。
フウセンカズラの誘引・摘心方法~グリーンカーテンを美しく作るコツ
本葉が5~7枚になったら、芽の先端を摘み取ります。このことを「摘心(てきしん)」といいますが、摘心をすると、新しい「わき芽」が出て、つるの数が増えます。
摘心するタイミングより前に、つるが絡んで育っていく場所を用意してあげましょう。棒タイプの支柱やアサガオでよく見られるあんどん型の支柱、グリーンカーテン用のネットやフェンスに添わせると上手に育てられます。
グリーンカーテンを美しく作るコツがあります。
摘心をした後、脇から芽が2本出て少し伸びてきたら、その2本を地面と平行になるように誘引します。すると、その2本から出るさらなる「わき芽」たちが空の方向に向かって伸びていくので、株元近くからバランスの良いカーテンができます。手の届くところまでは、隙間がある方に誘引してあげるといいですね。
フウセンカズラの種
フウセンカズラの種は、実が茶色くなって乾燥してきたらとることができます。
種は、乾燥させて冷暗所で保管すると、翌年またまいて育てることができます。
種の色は、黒地に白のハート型で何とも愛らしいです。
フウセンカズラの病害虫
高温と乾燥が続くと、ハダニが発生しやすくなります。ハダニは水に弱いので、水やりの時にハダニ予防として葉の裏にも水をかけましょう。
フウセンカズラのリースの作り方
つるがまだ緑のやわらかいうちに、長めにカットしてリースを作ります。好みのサイズに丸く形をつくり、部分的にワイヤーでとめます。
飾って日がたつにつれ、全体的に緑から茶色くなっていく姿も風情があって素敵ですよ。
フウセンカズラのまとめ
フウセンカズラは咲く花は小さいですが、巻きひげでぐんぐん伸びる涼し気なつると葉がグリーンカーテンに役立ち、その後にできる可愛い実も楽しむことができる植物です。
育てることがそれほど難しくないので、気軽に種まきから挑戦してみてはいかがでしょうか。