【冬に咲く芳香のある黄色い花】蝋梅(ロウバイ)
戸松敦子
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蝋梅(ロウバイ)
トゥデイズプランツ、今回ご紹介するのは「蝋梅(ロウバイ)」。冬に咲く、ロウバイ科の耐寒性落葉低木です。
蝋梅(ロウバイ)は中国原産の樹木で、12月~2月頃の寒い時期に開花します。伸びた枝に、香りの良い黄色い花をやや下向きに咲かせる蝋梅(ロウバイ)は、早春の花と言うより、まさに冬の花。姿は派手ではありませんが、冬枯れの庭に甘い香りを漂わせ、季節を知らせてくれる人気の花木として、古くから親しまれてきました。切り花も出回っていて、室内に飾ると香りが楽しめます。香水も人気がありますね。中国では漢方薬としても使われているそうですよ。
一年のうちで限られた季節しか見られない花なので、蝋梅(ロウバイ)の名所に行かれる方も多いのではないでしょうか。私も今年、数か所で蝋梅を見ることができました!
蝋梅(ロウバイ)の名は、半透明でツヤのある花びらが、まるで蝋細工のようであることと、臘月(旧暦の12月)に咲くことに由来しています。「梅」の字がついていますが、ロウバイ科に属し、バラ科の梅(ウメ)とは別の植物です。
蝋梅(ロウバイ)は、実生(種から育てること)で増やしているものが多く、1株ごとに花に個性が出ると言われています。品種名が付いていない木の品種の判別は、本当に難しい木だと思います。どちらの品種にも似ているような、中間的な顔をしたものがあったりするのです。
蝋梅(ロウバイ)の種類は、基本種の蝋梅(ロウバイ)、素心蝋梅(ソシンロウバイ)、満月蝋梅(マンゲツロウバイ)などがあるのですが、先日見た蝋梅には品種名の札が付いていなかったので、辞典などを見てあれこれ考えて推測してみました。
写真のように、花の中心部が暗い紫色でその周りが黄色。そして花びらは細めのタイプだと、基本種の蝋梅(ロウバイ)でしょうか。
花びらが薄く透き通るような淡い黄色で、花びらも花の中心もすべて黄色。そして花びらが細長いタイプだと、素心蝋梅(ソシンロウバイ)かなと思いました。
素心蝋梅(ソシンロウバイ)より黄色が濃く、花弁が丸みを帯びている。これは、素心蝋梅(ソシンロウバイ)の実生から選抜された品種の満月蝋梅(マンゲツロウバイ)でないかと思われます。ちなみに、花の中心に紫褐色の輪が入るものを満月蝋梅(マンゲツロウバイ)と言う説があったり、でも図鑑ではそれについてはふれていなかったりと、本当に判別が難しいです。
最終的にはなんとなく自分の中で納得し、品種は置いておいて、美しい黄色と、フルーティーな甘い香りに癒されて大満足しています。正解は出なくても、これはあの品種かな?と調べたり、考えたりする時間もとても楽しいものですね。
皆さんのお家のそばに蝋梅(ロウバイ)は咲いていますか?公園やお寺や学校など、ふとした場所で見つけることができるかもしれないので、ぜひお散歩しながら探してみてくださいね。一年のうちで限られた時にしか見ることができない蝋梅(ロウバイ)の花に出会えると、とても幸せで嬉しい気持ちになれると思います。
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