エディブルガーデン12か月|8月の作業

LOVEGREEN編集部

LOVEGREEN編集部

公開日 :

illustration:小野寺 葉月

エディブルガーデンとは?

野菜や果樹、ハーブなど食べられる植物を取り入れ、育てて収穫を楽しむことができる庭や菜園のことを意味します。

今年から家庭菜園を始めようとしている皆さんと、一緒に楽しいエディブルガーデン作り始めましょう。

 

8日は立秋りっしゅう)。

暦の上では秋の始まり。

まだまだ、暑い日が続いて、気が早いようにも思いますが、そろそろ秋冬野菜の計画を立てる頃です。

7月のおさらい

・きゅりは早採りがおすすめ

・オバケきゅうりも美味しく食べましょう!

・ナスの更新剪定の方法

・ナスの更新剪定をしない場合はどんな時?

・完熟ミニトマトの見分け方とミニトマトの美味しい保存方法

8/23は処暑(しょしょ)。

暑さが止むという時候です。

収穫もそろそろ一段落。春夏野菜のお片付けを始め、秋冬栽培に向けて一歩踏み出しましょう。

8月の作業

8月末までに春夏野菜のお片付けする?しない?

ひとつでも実がなっていると、抜いてしまうなんて何だかもったいない…。

反対に「もうこの苗は終わりだ」と思っていても、これから生長しだすこともある…。

抜き取っていい苗か、このまま育てていく苗なのか迷ってしまいますね。

それでは、野菜ごとに苗を抜き取る時期について考えてみましょう。

キュウリは思い切って抜き取り!

キュウリの苗はかなり疲れていませんか?思い切って苗を抜き取りましょう。

illustration:小野寺 葉月

きゅうり(キュウリ・胡瓜)

  • きゅうりはつる性の植物で、そばにあるものに巻き付くように伸びて生長していきます。

    きゅうりは未熟果を収穫する野菜のため、関東地方では5月初旬に植えつけると6月には収穫時期を迎え、代表的な春夏野菜の中では一番最初に収穫できる野菜です。種から育てても、収穫するまでの日数は2か月間位しかかかりません。

    きゅうりの果実の生長は著しく、1日で3cm以上も大きくなるため採り遅れると巨大化してしまいます。

    きゅうりの外側の表面の白い粉のようなものは、ブルームといって乾燥や雨などからきゅうりを守るために自然にできた物質です。最近のきゅうりの品種は、このブルームがあまりない、艶々のきゅうりが市場に多く出回っています。

    きゅうりの歴史は3000年ほど前と言われており、日本では1000年前から栽培されていたとされています。そんな歴史あるきゅうりも、切り口が徳川家の葵の紋に似ていたことから江戸時代には大変不人気の野菜だったそうです。

ミニトマトの抜き取る時期は、自己判断!

アメリカ大陸原産で、生育適温が20~25℃のため、苗さえ元気であれば、まだまだ生育を続けます。ご自身のトマトの苗の様子を見ながら、苗の抜き取りを行いましょう。

例えば梅雨明けは、ミニトマトがハダニの被害に合いやすい時期です。トマトの苗が全体的にハダニに侵されてしまったら、あきらめて秋冬野菜に切り替えた方がいいかもしれません。

▼ハダニに侵され、葉が白く色が抜けてしまったミニトマトの苗

ミニトマト

  • トマトの原種は、大玉トマトではなく植物学者たちの調査によりチェリートマト(ミニトマト)ということが分かっています。

    大玉トマトの方が突然変異として、チェリートマト(ミニトマト)よりも後に生まれました。アンデス高原に自生していたトマトの野生種は、いずれもチェリートマトの種類だったようです。

    原産地では多年草ですが、日本のような温帯で育てると1年草として栽培されます。

    この野生種のトマトは、メキシコから北米に伝わり、実際に栽培されるようになったのは19世紀に入ってからです。ヨーロッパへ伝わるのは、コロンブスの新大陸発見が大きく影響し、ヨーロッパでトマトを食べるようになったのは、18世紀以降といわれています。

    当初、トマトは観賞用として育てられ、食用とされることはありませんでした。というのも、新大陸からヨーロッパに伝わった時に、トマトの実がとても赤いために有毒植物と信じられていたからです。

    日本に伝わったのは、17世紀の江戸時代ですが、同じように観賞用として伝わってきましたが、やはり「赤茄子」としての価値しか見出せず、しばらくの間観賞用としてのみ育てられていました。

    トマトの赤い実は毒性ではありませんが、じつはトマトの苗自体には有毒物質が含まれています。完熟のトマトにはほとんど含まれていませんが、「トマチン」といって、花・葉・茎などに含まれています。そのため、ピーマンの葉は食すことはできますが、トマトの葉は食べることができません。

    現在では、様々な品種が改良され、青臭さもなく、まるでフルーツのような甘いミニトマトもでき、人気の野菜の一つです。

    緑黄色野菜の1つで、クエン酸、リコピン、グルタミン酸など栄養も豊富。健康や美容にも効果があることも人気の理由。サラダから、煮込み料理、ソースなど様々な料理に使えます。

ナスの収穫は秋まで!

更新剪定したナスは、引き続き収穫して下さい。

7月下旬ごろ更新剪定したナスは、弱剪定の場合は8月中旬ごろから、強剪定の場合は8月下旬ごろから、収穫ができるような枝に生長します。

引き続きナスの収穫をお楽しみください。

ナス(なす・茄子)

  • 原産はインドです。日本には奈良時代に中国から伝わり、古くから日本人に親しまれた野菜のひとつです。ナスの形は、丸や卵、中長、長形など様々な品種が栽培されています。幅広く料理にも使えるので和洋中問わず、味を楽しむことができます。

    みなさんがよくご存じの縁起の良い初夢の順番「一富士、二鷹、三茄子」ですが、江戸時代の初物のナスは1個がなんと1両。そのため庶民が正月に初物のナスを食べることは、夢のまた夢…叶わぬ夢でした。初夢にナスが登場すると縁起が良いとされるのもこのことからうかがえます。
    現在のようにハウス栽培がない江戸時代で、冬に高温作物のナスを作るためには、油紙障子でハウスのようなものを作り、馬糞や麻屑(あさくず)などを踏み込んだ発酵材でエコに温度を上げるなどして、手間暇かけて栽培していたそうです。

抜き取った苗の根はしっかり観察!!

さて、抜き取る苗が決まったら、さっそく抜き取っていきましょう。

抜き取った苗の根をよく観察してみましょう。

抜き取った苗の根をよく見てみると、下の画像のように太い根と細い根があります。どちらの根も表面に凸凹のない、きれいな根をしています。

▼健康な根

 

下の画像をご覧ください。根の部分に大小のこぶのようなものが出来ています。

これは、ミニトマトやキュウリ、ナスなどのナス科に発生しやすい「ネコブセンチュウ」かもしれません。

▼ネコブセンチュウに侵された根

 

ネコブセンチュウとは

土の中に生息する1mm以下のセンチュウで、植物の根の養分を吸います。その被害部分が大小のこぶのような形になります。

センチュウに侵された根は、充分な水分や養分を吸収することができず最後には枯れてしまいます。

もしかして、生育中も野菜の状態が悪かったのではないでしょうか。

センチュウの大きさが1mm以下のため、肉眼で早期に発見することは難しいため、このように作物を抜き取るタイミングに、しっかりとセンチュウの存在を確認する必要があります。

illustration:小野寺 葉月

 

ここで注意!間違えないで!!マメ科の根のコブは根粒菌!!!

下の画像は枝豆の根の部分です。

こぶのようになっている個所は、根こぶセンチュウではありません

マメ科特有の根粒菌というものです。

根粒菌とは

この粒の中には根粒菌という微生物が存在しています。この根粒菌の働きは、大気中の窒素からマメ科の作物の中に植物の三大栄養素の一つである「窒素」を取り入れる働きをするものです。

つまり、根粒菌はマメ科の作物へいい影響を与えるものです。ネコブセンチュウとは全く異なりますので、注意しましょう。

▼枝豆の根の根粒菌

 

ネコブセンチュウ対策

①ネコブセンチュウの除去。

レーキや土ふるいで、被害を受けた苗の根を全て取り除きましょう。

②太陽熱で消毒。

被害を受けた土を透明ビニール袋に入れ、水分を含ませ、封をします。直射日光に2~3日ずつ両面に日を当てます。

illustration:小野寺 葉月

 

大きな畑でのネコブセンチュウ対応

プランターの土やお庭の小さな家庭菜園の部分なら少量ですので、上記のような太陽光の消毒でネコブセンチュウの対応はできますが、大きな畑で発生した場合は、この方法でのネコブセンチュウの根絶は極めて難しいです。できるだけ丁寧に根を取り除く対応を心がけましょう。

どうしてもネコブセンチュウの被害がひどい個所は、根をできるだけ取り除いた後、土に水分を含ませた上に、透明のビニールシートをかけ、2~3日太陽光で消毒します。天地をひっくり返して再度消毒しましょう。

太陽熱で消毒した結果

土中に生息していた「ネコブセンチュウ」が熱により死滅。

さあ、土を耕して秋冬野菜の植え付けの準備をしましょう!

秋冬野菜の植え付け前の作業

順序

1 土を耕す

この時、ネキリムシ・ヨトウムシなどの幼虫が土の中に隠れていないか、しっかりチェックしながら耕していきましょう

また、雨や人が踏み固めた地面を、よく根が張りやすいように、ふっくらとほぐしましょう。

2 有機石灰を入れる

この時期使用する石灰は、有機石灰をおすすめします

有機石灰使用のメリット

有機石灰とは、牡蠣殻などの貝殻化石を原料とする石灰肥料のことです。使用されるものによってアルカリ分が異なります。

消石灰や苦土石灰よりもアルカリ分が少なく、効果も穏やかなため速効性はありませんが、有機石灰を撒いた後すぐに種まき・定植ができるため石灰を使い慣れていない初心者さんにはおすすめの石灰です。

また、有機石灰は、土が酸性に傾くと、土中に溶けて中和しますが、中性であればそれ以上溶けることはありませんので、入れすぎの場合も安心して栽培を続けられます。

 

3 元肥投入

秋冬野菜は、追肥よりも初期成育に欠かせない元肥がとても重要です。忘れずに元肥を投入しましょう。

4 畝立

 畝を作るときは作業がスムーズにいくように畝の幅を指先から肘の長さ50cm位に、畝と畝の通路は足のサイズ30cm位を目安に作りましょう。高畝は排水性のアップさせ、低い畝は水持ちアップさせることができます。



illustration:小野寺 葉月

 

プランター

プランターも畑と同じ要領で行います。

順序

1 プランター内の土をほぐす

2 有機石灰を入れる

3 元肥投入

 

秋冬野菜は何を育てますか?

キャベツ

植え付け 8月下旬~9月上旬

収穫   11~12月

キャベツ

  • 大きく開いた葉の中に、結球したキャベツが大きく実ります。

    キャベツの花は、アブラナ科特有の花びらで、十字についた黄色い菜の花を咲かせます。

    春キャベツは、柔らかくあまり巻きが強くなく、みずみずしいのが特徴です。

    夏、秋キャベツは比較的柔らかく甘いですが、形は春キャベツよりもしっかりと結球しています。

    冬キャベツは固く、葉の断面もまっすぐです。

    一般に、 春キャベツは3月~5月、夏秋キャベツは 7月~8月、冬キャベツは1月~3月に出回っているもののことを指します。

    キャベツを選ぶときは、外葉が濃い緑色でつやつやしているもので、芯が新鮮で、ずっしりとしているものが良いでしょう。

 

ブロッコリー

植え付け 8月下旬~9月上旬

収穫   11~12月

ブロッコリー

  • ブロッコリーはアブラナ科のケールの仲間です。そのため、ケールやその仲間であるカリフラワーなどと、幼苗の形がとても良く似ています。

    このケールから、突然変異や品種改良を経て、花の蕾を食用に改良したのがブロッコリーや茎ブロッコリー、カリフラワーになります。

    ブロッコリーは野菜ではありますが、花蕾(からい)を食べるため「エディブルフラワー」ということもできます。

    ブロッコリーの花蕾(からい)は、モコモコとした濃い緑色をしています。花蕾のため収穫をせずに育て続けると、黄色やクリーム色の花をたくさんつけます。

    ブロッコリーは古代ローマ時代から親しまれていた野菜ですが、15世紀くらいになってようやく栽培されるようになりました。日本に来たのは明治の初期で、第二次世界大戦後に本格的に栽培されはじめ、1980年頃から普及しました。

 

 チンゲンサイ

種まき ~10月位まで

収穫   11~12月

チンゲン菜(青梗菜・チンゲンサイ)

  • 1年のうち3/4もの種まき期間があるチンゲン菜は、非常に育てやすい野菜のため、家庭菜園でも定番です。夏の暑さにも強いですが、生育適温が20℃位なので、秋に種をまいて育てたほうが、大株に育ちます。

    種をまいてから、収穫まで50日ほどで収穫できますが、チンゲン菜は株ごと収穫するだけでなく、外葉からも順次収穫できるので、長い間収穫を楽しめる野菜です。

    原産地である中国では、結球しない菜類を「小白菜」といいます。チンゲン菜は「小白菜」の一種で、中でも葉柄部(軸)が緑色になっていることから「緑白菜」ともいわれ、「小白菜」と区別されています。

    アブラナ科の野菜のため、冬の寒さで、春にとう立ちし、黄色い花を咲かせます。花が咲くころには、葉の筋が硬くなるため食味は落ちます。葉の柔らかいうちに収穫しましょう。

 

 大根

種まき ~10月位まで

収穫   11~12月

大根(ダイコン・だいこん)

  • 大根はアブラナ科の主に肥大した根の部分を食用とする野菜で、古くから栽培されてきたために、地域ごとに在来品種が多く存在します。

    また昔から品種改良がおこなわれてきたので、長いものや丸いものなどバリエーションが豊富で、大根の品種としては少なくとも200種類以上はあるともいわれています。辛みが特徴の辛み大根や、中国大根とよばれる内部が鮮やかな紅色や緑色の大根もあります。土地の名前が付いた品種も多く、その土地の食文化とも結びついています。

    大根は、ビタミンAやビタミンC、消化を助けるジアスターゼなどが豊富に含まれ和食に欠かせない野菜の一つです。

    大根の栽培時期は、厳寒地以外は春まきと秋まき、どちらも栽培できるので、時期に合った品種を選ぶことが大切です。

    プランターで栽培する場合は、できるだけ深さのあるプランターを選び、培養土は粒子の細かいものを選びましょう。培養土の袋を使って栽培することもできます。またミニダイコンや丸大根の品種を選ぶと作りやすいでしょう。

秋冬野菜の植え付けのポイント

秋冬野菜は、初期生育の良し悪しが成功の鍵といわれています。苗の植え付けが1週間遅れると、収穫が1か月遅れるといっても過言ではありません。最適な時期に植え付けましょう。

畑での植え付け

花の植え付けと違い、野菜の苗は根鉢を崩すことはしません。静かに育苗ポットからはずして植え付けましょう。

1 株間をしっかりと取り、苗のポット分の穴を掘る。

illustration:小野寺 葉月

 

2 苗を軽く手で押さえ根鉢を崩さないように植える。

illustration:小野寺 葉月

 

3 苗を支えるために割りばし等の支柱を苗の少し離した場所に刺す。

植えたばかりの苗は土に活着するまでに少し時間がかかります。その際根が乾燥してしまわないためにも、植え付けから1週間位はしっかりと水を与えます。苗の周りを少し凹まして、苗にしっかり水が浸透するように植え付けてあげると乾燥しずらいでしょう。

illustration:小野寺 葉月

 

プランターへの植え付け

※プランターへの植え付けはコチラを参考にしてください!

 

いかがでしたか?

8月の作業で、一通り春夏野菜を作り終えることになります。

秋冬野菜の栽培は、忙しいのは最初だけです。次から次へと収穫できる春夏野菜に比べて、じっくり育てて一気に収穫するのが秋冬スタイルです。

どんな野菜を育てるか、しっかり計画を練りましょう!

 

 
庭リノベの無料相談、お見積はMIDOLAS

▼関連ワード

「エディブルガーデン12か月|8月の作業」の記事をみんなにも教えてあげよう♪

LINE@
LOVEGREEN編集部
LOVEGREEN編集部

LOVEGREEN(ラブグリーン)の編集部アカウントです。育て方の記事や、編集部としての取材記事やオフィシャル情報などを配信。

おすすめ