春の七草のホトケノザ、コオニタビラコとは?花言葉、花や葉の特徴、見分け方

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山田智美

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コオニタビラコをご存知ですか?春の七草の一つでもあります。花言葉、花や葉の特徴、よく似た花との見分け方、ホトケノザとの違いなど。コオニタビラコについて紹介します。

目次

コオニタビラコとは?基本情報

コオニタビラコとは?基本情報

  • 学名:Lapsanastrum apogonoides
  • 科名・属名:キク科ヤブタビラコ属
  • 花期:5月~7月
  • 分類:越年草
  • 和名:田平子、小鬼田平子

コオニタビラコの特徴

コオニタビラコは、春に黄色い小さな花を咲かせるキク科の越年草です。秋に葉を出し、そのまま寒い冬を過ごします。春に咲く花は明るい黄色でとても小さく、直径1cm足らず。秋から初春の葉は放射状に伸び、地面に平たく広がります。

和名の由来は、水を入れる前の田んぼで多く見かけられ、平たく葉を伸ばすことから「田平子」と呼ばれるようになったと言われています。

※越年草とは秋に発芽して冬を越し、春に開花して夏から秋に枯れていくサイクルの植物のことです。

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コオニタビラコの花言葉

コオニタビラコの花言葉

コオニタビラコの花言葉は、「仲間と一緒に」「調和」「純愛」などです。

1株に複数の小さな黄色い花を、ちらちらと咲かせるコオニタビラコらしいかわいらしい花言葉です。

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コオニタビラコの花と葉の特徴

コオニタビラコの花と葉の特徴

コオニタビラコは、花も株も小さな草花。注意していないと、うっかり見逃してしまいそうな花です。さらに似た花も多く、見つけたと思ったら違う花だったということもしばしば。コオニタビラコの花と葉の特徴をお話します。

コオニタビラコの花の特徴

コオニタビラコの花が咲く季節は、春から初夏の5月~7月頃です。花茎を10cm程度すっと伸ばした先に小さな花を咲かせます。

コオニタビラコの花の色は黄色、直径は6mm~1cm足らずと、とても小さな花です。

花びらは6~15枚程度ですが、個体差があります。花びら一つ一つは、舌状花と言って、タンポポのような平たいフォルムをしています。とても小さな一重の菊のような見た目をしています。

コオニタビラコの花は、咲き終わると俯くように花首を下げるのも特徴です。

コオニタビラコの葉の特徴

コオニタビラコの葉は、タンポポのように大きく切れ込みが入っているのが特徴。ただし、葉の縁は丸みを帯びています。

秋から初春の葉は地面を這うようにロゼット状に広がります。やがて花が咲き始めると葉も立ち上がってきます。

コオニタビラコの葉茎は、ほぼ無毛だということも大きな特徴。他の似た植物と見分けるときに役立ちます。

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コオニタビラコとよく似た花との見分け方

ヤブタビラコ

ヤブタビラコ

  • 学名:Lapsanastrum humile
  • 科名・属名:キク科ヤブタビラコ属

ヤブタビラコは、コオニタビラコと同じヤブタビラコ属の越年草。花や葉がコオニタビラコによく似ています。花の直径や茎の長さはあまり差はありません。

コオニタビラコとの違いは、花びらの数と軟毛、咲き終わった花の形。花びらの数は個体差がありますが、15~20枚程度。八重咲きのようにたくさんの花びらをつけているものも見かけます。

咲き終わった花は卵型に丸く膨らみ、俯くように花首を下げます。葉茎に軟毛があります。

見分け方

  • 花びらの数は15~20枚
  • 咲き終わった花は卵型になり下を向く
  • 葉茎に軟毛がある

オニタビラコ

オニタビラコ

  • 学名:Youngia japonica
  • 科名・属名:キク科オニタビラコ属

オニタビラコは、キク科オニタビラコ属の越年草、あるいは一年草です。花や葉がコオニタビラコに似ますが、コオニタビラコよりも大きく、20~100cmほどまで生長します。

コオニタビラコよりも1株の花数が多く、花びらの数も多いのが特徴。花茎も長く、全体的にコオニタビラコよりも大柄な印象です。

また、茎を折ると白い乳液が出るところや、花の後にできる種には綿毛があるのもコオニタビラコとの大きな違いです。道端や公園、駐車場の隅など、身近な場所で見かける野草の一つです。

見分け方

オニタビラコの綿毛

  • 花びらの数は15~20枚(もっと多いこともある)
  • 1つの花茎に花数が多い
  • 種子は綿毛になる
  • 葉茎に軟毛がある

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コオニタビラコとホトケノザの違いは?

春の七草

せり、なずな、はこべら、ほとけのざ、ごぎょう、すずな、すずしろ、春の七草

せり、なずな、はこべら、ほとけのざ、ごぎょう、すずな、すずしろ、春の七草

コオニタビラコは、春の七草のホトケノザです。ロゼット状に広がった葉を仏様が座る蓮華座に見立てたのがホトケノザと呼ばれるようになったのが由来。ホトケノザは、コオニタビラコの別名です。

ただし、ホトケノザという植物はもう一つあります。シソ科のホトケノザです。こちらは春にピンクの花を咲かせる野草。植物名をホトケノザといいます。

コオニタビラコとホトケノザの違い

コオニタビラコとホトケノザの違い

ホトケノザの花

コオニタビラコ

  • 学名:Lapsanastrum apogonoides
  • 科名・属名:キク科ヤブタビラコ属
  • 花期:5月~7月

コオニタビラコの新芽は食べられます。

ホトケノザ

  • 学名:Lamium amplexicaule
  • 科名:シソ科オドリコソウ属
  • 花期:3月~6月

ホトケノザは食用には不向きです。

▼ホトケノザについて詳しくはこちら

コオニタビラコは春の七草

松の内 七草粥

画像素材:PIXTA

春の七草に数えられるホトケノザとは、コオニタビラコのことです。まだ寒く、芽吹いている草木の少ない1月に、コオニタビラコはグリーンの葉を小さいながらも力強く地面に広げています。

 

春の七草ホトケノザ(コオニタビラコ)

新春の野原で七草を摘むことを「若菜摘み」と言います。まだ流通も悪く、今のようにスーパーマーケットなんて無かった時代、このコオニタビラコや他の七草の葉を野山で摘んで七草粥に入れたそうです。

▼七草粥の作り方はこちら

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日頃見落としてしまいそうな小さな花、コオニタビラコのお話でした。春の花がもうだいぶ咲き進んだ頃、足元でひっそりと咲いているような花です。よく似た花との違いも確認しながらコオニタビラコを探してみてください。

 

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植物が好きで好きで、植栽設計、ガーデナー、生花店勤務を経て現在は、フリーランスの花屋「花や蜜」として活動中。「てのひらに森を」がテーマの花屋です。森の中にいるような、見ているだけで力が抜けていくようなお花を作り続けたいと思ってます。街中で突然お花を配る、「花ゲリラ棘」というゲリラ的花配り活動も不定期決行しています。

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