ホトケノザとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ホトケノザ
- 学名
Lamium amplexicaule
- 英名
- henbit
- 和名
- ホトケノザ(仏の座)
- 別名・流通名
- サンガイクサ(三階草)、ホトケノツヅレ(仏の綴れ)
- 科名
- シソ科
- 属名
- オドリコソウ属
- 原産地
- ユーラシア大陸
ホトケノザの特徴
ホトケノザは、シソ科オドリコソウ属の越年草。日本に自生する在来種の越年草で、一般には野草として扱われています。田んぼや畑、畔、道路脇など、身近な場所で見かけます。子供のころに蜜を吸って遊んだ記憶がある方もいるのではないでしょうか。
ホトケノザという名前は、葉のフォルムが仏様が座る蓮座のように見えるところから「仏の座」と呼ばれるようになったというのが由来です。他にも葉が段状につくことから「サンガイクサ(三階草)」という別名も持ちます。非常に強健で痩せ地でも育ちますが、肥沃な土壌のほうが花付きや、葉の色つやが良くなります。花は、シソ科特有の唇形花(しんけいか)で、昆虫が蜜を求めて下の花びらに乗ると、花が開く仕組みになっています。
ホトケノザは、秋に芽吹き、春に開花して、夏には枯れていく越年草です。環境が合えば、秋でも冬でも花茎を伸ばし、赤いつぼみを付けています。ホトケノザは、閉鎖花を付けるという特徴があります。閉鎖花とは、花を咲かせずにつぼみの状態で、授粉を済ませること。花を咲かせる環境が整っていない季節でも種子を作る、ホトケノザの知恵です。
タンポポのように遠くまで種子を飛ばす手段は持っていないので、種にエライオソームという糖質をまとわせ、甘いものが好きな蟻に運んでもらうという方法と、こぼれ種で増えるという地味な方法を取っています。どちらにせよ、あまり遠くまで種は旅立っていきません。春の野原で、ホトケノザが群生している姿を見かけるのは、こういった理由からのようです。
ホトケノザの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
---|---|
草丈・樹高 | 5~15cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | ピンク~赤紫 |
開花時期 | 3月~5月 |
春の七草のホトケノザとの違い
コオニタビラコ
ホトケノザという名前から、春の七草と混同する人がいますが、こちらは全くの別種です。春の七草のホトケノザは「コオニタビラコ」というキク科の植物です。シソ科のホトケノザには毒性はありませんが、食用にはされていないので食べない方が賢明です。
ホトケノザとヒメオドリコソウの違い
ヒメオドリコソウ
ホトケノザとよく似た花にヒメオドリコソウがあります。どちらもシソ科オドリコソウ属の越年草で、草丈も同じくらい、生えている場所も似ています。この2種の見分け方は、葉のフォルム、葉の付き方、花の色です。ホトケノザは葉が波打ったクッションのように丸く、ヒメオドリコソウは四角です。さらに、ホトケノザは葉の上に花が咲きますが、ヒメオドリコソウは花が笠を被るように、花の上に葉があります。花の色も、ホトケノザは濃いピンクや赤紫、ヒメオドリコソウは淡いピンクです。
ホトケノザの花言葉
ホトケノザの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
開花 |
ホトケノザの栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりの良い場所を好みます。明るい半日陰でも花を咲かせます。
温度
夏の暑さが苦手で、夏には枯れていく越年草です。
用土
あまり土壌は選びませんが、肥沃な土壌の方が花付き、葉の色つや共に良くなります。
ホトケノザの育て方のポイント
水やり
特に必要ありません。降雨にまかせます。
鉢植えは、表土が乾いたらたっぷりと水やりしましょう。
肥料
花をたくさん咲かせたい、群生させたいのであれば、あらかじめ元肥を土壌にすき込んでおくとよいでしょう。
病害虫
まれにうどんこ病が発生することがあります。早めに刈り取るようにしましょう。
ホトケノザの詳しい育て方
選び方
葉の色つやの良いもの、徒長していないものを選びましょう。
種まき
ホトケノザはこぼれ種で増えます。種ができたら、とりまきします。
植え付け
植え付けは、秋か春に行います。
剪定・切り戻し
ホトケノザは草丈5~15cm程度の越年草です。剪定や切り戻しを行う必要はありません。
植え替え・鉢替え
夏には枯れてしまう越年草なので、植え替えの必要はありません。
花
ホトケノザは3月~5月に濃いピンク色の花を咲かせます。花はシソ科特有の唇形花(しんけいか)です。
夏越し
夏には枯れていく越年草です。必要な作業はありません。
冬越し
冬はグリーンの葉を出して越冬します。特に必要な作業はありません。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
種で増やすことができます。種はとりまきします。
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