紫陽花(アジサイ)の剪定のタイミング。花の終わりの目安って?

金子三保子
このライターの記事一覧

アジサイの花はバラや桜のように「散る」ということがないので、剪定をしない限り枝にずっと花がついている植物です。そのため、どの状態が見頃が終わったのかが、わかりにくいという特徴があります。今回はアジサイの花の終わりの目安や剪定についてご紹介します。
目次
紫陽花(アジサイ)の花の特徴と花の終わりの目安
私たちが花と思っている部分は花弁ではなく萼(ガク)
実際の花は、西洋アジサイはガクの中央の小さい丸い部分や、ガクをかきわけた中にも小さな花が潜んでいます。ガクアジサイ(額紫陽花)の場合はガクが額縁のように花を囲んでいる形状をしています。
アジサイのように、花と思っている部分はガクという花は他にもあります。クリスマスローズや球根の花のアネモネも、私たちが花と思っている部分は「ガク」です。
アジサイは花よりガクの方が華やかな見た目なのと、花が散るということがないことため、花が終ったというのがわかりにくい花のひとつです。
それでは西洋アジサイ、ガクアジサイ(額紫陽花)の花が咲いた状態の目安をご紹介します。
西洋アジサイ
ガクの中心の丸い部分が開きます。矢印部分が開花した状態です。
ガクの中央の他、ガクをかきわけた奥にも花があります。
こちらはまだ開花前のアジサイです。
2週間後、一部開花しているアジサイ
西洋アジサイの剪定のタイミング
上記のように花が開いて、ガクが色褪せてきたら「花が終わった」状態なので剪定時です。
▼剪定したアジサイを生けてみませんか?アジサイの生け方はこちら
ガクアジサイ(額紫陽花)
ガクの中の小さな花が一部咲きはじめた状態
西洋アジサイに比べて、ガクアジサイ(額紫陽花)は花の終わりがとてもわかりやすいのでご紹介します。
ガクアジサイ(額紫陽花)の場合は、花が終わったことがよくわかる目安があります。それは花が終わるとガクが裏返ってうつむいてしまうのです。空を向いていた側が、花が終わると地面を向きます。なんだかおもしろいですね。
ガクの部分がひっくりかえって色褪せているので花の終わりとわかります。
品種によってはガクの色がアンティークカラーになるものもあります。ちなみにこちらのアジサイのガクの元の色は、白で赤い縁どりのある複色でした。それが今では真っ赤。とても美しい色に変化しました。
このように、ガクがそっくり返って、色が褪せてきたら花が終わった合図、そろそろ剪定のタイミングです。
紫陽花(アジサイ)の剪定
7月に入れば通常は花が終わる時期ですが、仮に花がきれいでも時期が来たら剪定し、切った花は切り花として楽しむ感覚で、7月までには剪定を済ませます。
アジサイは、いつでも剪定をしていい花ではなく、気温が低くなる秋に花芽が形成されるので、秋以降に剪定してしまうと花芽を切ってしまうことになり、翌年花が咲かなかったということになります。
花が終わったら・・・
剪定は花から2節下の脇芽が出ている上でカットします。(ピンク部分)
▼こちらでアジサイの剪定の仕組みを詳しくご紹介しています。
育てているアジサイが「終わった」目安にしてみてください。終った花は、いつまでもつけておくより、剪定した方が栄養が次の花に費やされるので剪定時期はとても重要です。
特に鉢植えで育てている方は、限られた土からしか栄養をとることができないので、花が終わったらすぐに剪定することをおすすめします!
▼編集部のおすすめ