西荻百貨店内にある隠れ家的なお花屋さん『icca』
青沼綾乃
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西荻窪駅から10分ほど歩いたところにある、4つの店舗が集まった『西荻百貨店』内に『icca』はあります。はじめて行くと入り口に迷ってしまうかもしれませんが、扉を開くとお花とカフェスペースからのいい香りが漂ってきます。今回、店主の西野純子さんにお店のこと、お花についてのお話を伺いました。
お店の成り立ち
西荻百貨店の立ち上げに誘われて
もともと生まれも育ちも杉並区だという店主の西野さん。日比谷花壇フラワーアカデミーを卒業後、大手ホテルにてブライダルをメインに仕事をされていました。その後、以前からお知り合いだった「草と花 一草」のオーナーに誘われ、2013年にお店を出すことを決めたそうです。
内装はリノベーションで大変身
西荻百貨店内地下一階にある「カラクタ工房」の通称「親方」、と呼ばれている大工さんが施工を担当。この空間が住居だった面影は全くありませんでした。照明も内装に合わせて統一感のある空間を演出しています。奥にある小窓から入る光も素敵です。
ひとりひとりの方に深く関われるお店を目指して
ブライダルの仕事も、もちろんやりがいがありますが、ひとりひとりと深く関わることがしたかったという西野さん。「お客様の顔を見て作品づくりがしたかったですね。お花一輪にしても、家のどんな場所に飾るか、どんな花器に飾るか相談しながら決めるのが楽しいです。」とのこと。
iccaでは、お花のご注文をいただいた方に、必ず後日、写真にメッセージを添えてお送りしています。母の日など注文が多い時は大忙し! 1人でそこまで対応している西野さんの、花屋という仕事に対する丁寧さが伺えます。
そんな西野さんの想いが伝わり、今では常連の方も増え、毎月開催している「花あそび教室」というワークショップにも月に30人ほど参加して下さるそうです。特に11月12月の、Xmasリースづくり、お正月のお飾りづくりには、合わせて100名ほどの方が参加したのだとか! 驚きです。
地域の中学校にもお花を教えに行ったりと、iccaが地域に根差して活動されているお店だということが伝わってきます。
iccaのお花選び
季節感と植物の持つパワーを大事に
iccaにあるお花は、パキっとした色味のものは少なく、自然な雰囲気を感じさせるものが多く並んでいます。
「枝ものは好きで必ず置くようにしていますね。あと通年あるお花よりは、季節感が感じられるもの、1本でも絵になるものがいいですね。」と、お花選びのこだわりを教えてくださいました。アレンジも、可愛らしくぎゅっと詰まったものよりは、植物が持つ自然なラインを魅せるものが多いそうです。
全て染まっているのではなく、淡いピンクのグラデーションが綺麗なケイトウ。「iccaらしい!」と思わず一番最初にカメラを構えてしまいました。
こちらも秋らしい色合いのアジサイ。とても状態が良く、立派でした!
今後について
最近は注文も以前より増え、1人で慌ただしく動くことが多いという西野さん。ただ、お店に立ってお花を提供していくことは、変わらないようにしたいそうです。「忙しい中でもお客様との繋がりを1番にしたいですね。店舗にいたいです、家より居心地が良い空間なので。」と笑顔で語って下さいました。
とても形が綺麗でお土産に買ったノーラブルーという品種のラン。パニカムを添えて、秋らしいあしらいにして下さいました。
包装紙にはiccaのスタンプが押してあります。持って帰る際中も楽しい気持ちに。
—西野さん、ありがとうございました。—
西野さん自身が家より居心地がいいと言えるくらい、ゆったりとした空気が流れる店内。ぜひ個人商店が立ち並ぶ西荻窪散歩をした帰りに、iccaでお花を選んでみてください。アットホームな雰囲気の中で、西野さんと話しながら、のんびりお花を選ぶことができますよ。
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