世界の植物紀行 – 四代目金岡又右衛門 -「オーストラリア」調査レポート vol.1!
LOVEGREEN編集部
このライターの記事一覧
「世界の植物紀行 – WORLD OF PLANTS – 四代目金岡又右衛門」は、植物貿易の第一人者である金岡又右衛門さんの見た、世界の特殊な
目次
- オーストラリア調査レポート①ボトルツリー編
- オーストラリア調査レポート②グラスツリー編
- オーストラリア調査レポート③ナーセリー訪問編
- オーストラリア調査レポート④ワイルドフラワーコミュニティーガーデン編
- オーストラリア調査レポート⑤ガーデンセンター編
オーストラリア調査レポート①ボトルツリー編
ボトルツリーとは
オーストラリアの希少なネイティブプランツの代表的なものはいくつかあるが、大型のものではまずボトルツリーが人気である。ボトルツリーの学名はブラキキトン。クイーンズランド・ボトルツリーと言われ、その特徴はその名の通りのボトルのような形である。ボトルツリーはクイーンズランド(オーストラリア大陸の北東部)に多く分布している。
ボトルツリーの現状
ボトルツリーは最近では採取制限があり許可も取りづらく、流通させるのは難しい。さらにその中から形の良いものを探すのは至難の業、1年間走り続けてもなかなか巡り合えない。巡り合えても採取許可がとれないものが多い。そのような中、採取許可がとれるのは私有地のオーナーの中で許可されたところぐらい。もしくは大規模な開発がある場所で伐採されるものが取引されているようである。
今回の訪問は、大規模な開発計画や開墾によって、移動もしくは伐採を余儀なくされるボトルツリーがあると報告を受け、急遽、現地パートナーであるDanny氏と向かった。ブリスベンから車で約3時間かかる開発予定地で見つけられたボトルツリーを紹介していきたい。
まずは早速、整備途中の地域に入っていく。すぐさま眼の前に飛び込んできたのが、枯れたボトルツリー。
ボトルツリーはあまり枯れることがないので、近くで目視しオーナーに確認すると、予想通りの答えで落雷によるとのこと。
最近はアフリカのバオバブも落雷による被害が出ている。自然現象なので仕方ないかもしれないが、開拓された場所で残されたバオバブは、雷の格好の餌食となってしまうかもしれない。邪魔かどうかは別にして移植することは、ある意味保護のようにも思える。
ボトルツリーの下で牛が避暑している。
しばらく走っていると、中々巡り合えない、とてもずんぐりむっくりで、どっしりとしたボトルツリーが眼に飛び込んできた。世界的には、大きなものを好む中国もあるが、日本やヨーロッパなどはこのような形のものがとても好まれる。
そして、またもやとても良い形のボトルツリーを発見。中国などで人気のフォルム。中々良い形である。
しばらく車を走らすとボトルツリーとウチワサボテンに遭遇。いい感じである。
再び車を走らせているとでっかいボトルツリーに遭遇。見た目はまるでバオバブのよう。これを輸送し、輸出するには相当手間と費用がかかる。輸送はフラットラック*になるであろう。
※フラットラックとは海上コンテナの種類
そしてまたもやとてもよい形のボトルツリーを発見。
しばらく走ると、とってもユニークな形のボトルツリーに遭遇。これは中々ない。くし団子のよう。輸送には極めて神経を使うが、今まで見たこともないフォルムである。
このようにして色んなユニークなボトルツリーと出会うことができた。そして帰ろうとした時に、ある一本のとんでもないやつを見かけた。
思わず走って近寄ってみた。背が低く重心も低い。見事なずんぐりむっくり。さらに枝もすごくしっかりしている。みんながパーフェクト!と声を上げた。
このようにして色んなボトルツリーに出逢えることができた。ここ近年になかった出逢い。素敵な一日であった。
\次はグラスツリーについてです!/
関連ワード
今月のおすすめコンテンツ
「世界の植物紀行 – 四代目金岡又右衛門 -「オーストラリア」調査レポート vol.1!」の記事をみんなにも教えてあげよう♪