【おうちで一人一花】 『簡単苔玉&観葉のポット寄せ』を福岡市緑のコーディネーター石井康子さんに学ぶ
LOVEGREEN編集部
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外出をひかえる今だからこそ、花や緑で暮らしに彩りと癒しを取り⼊れてほしい――。
このコーナーでは、福岡市で「一人一花運動」に取り組む園芸のプロの皆さまに、「おうち園芸」について教わります。第3回は、福岡市緑のコーディネーター、石井康子さんに登場いただきます。
目次
プロフィール
福岡市緑のコーディネーター
石井康子さん
園芸研究家。植物に触れる楽しさや大切さを伝えるべく、書籍出版、イベント講師、ラジオ出演など全国を股にかけ幅広く活動。また、福岡市の「緑のコーディネーター」として、地下鉄駅や学校などの花壇造りや地域の緑化活動で、指導や助言を行うなど、「一人一花運動」を牽引して活躍中。
糸を使わない簡単苔玉作り
編集部:おうちで園芸を楽しもうと思っても、何から始めていいかわからないという人も多いと思います。
石井さん:園芸といっても難しく考えずに、花一輪、観葉植物1鉢お部屋に飾るだけでも、気分がぐっと明るくなりますよ。お部屋に植物があることでストレス軽減や、やる気向上につながるといわれているので、コロナ疲れの今こそ、植物に触れてみてほしいですね。
編集部:おうちで園芸というと、やっぱり観葉植物を置きたいという人も多いです。おすすめの楽しみ方はありますか?
石井さん:お気に入りの鉢に植えて飾るだけでも、もちろんいいですが、苔玉にするのも楽しいですよ。お子さんと楽しめる簡単なやり方もあるのでご紹介しますね。
使用するもの
(右から時計回り)
- 麻のシート
- マスキングテープ
- 水苔(水に浸したもの)
- ビニール袋
- ネット袋
- 輪ゴム
- アイビー(お好みの観葉植物で大丈夫です)
作り方
1.ビニール袋の両端をハサミで切って1枚のシートにします。
2.1のシートを広げ、中央に水苔を平たく、円形にして乗せます。大きさは直径20センチ程度です。
3.アイビーをポットから出し、苗の肩の部分と底の中心部分の土を指で落とします。
4.苗を両手で優しくきゅっと握り小さくまとめます。
5.2のシートと水苔の上に苗を置き、シートごと握ります。水苔で土を包み込むように意識しましょう。
6.5のシートごとネット袋に入れます。今回、ネット袋はエコの観点から、スーパーで売っているオクラが入っていたものを使用しています。
7.ネット袋からシートのみを引き抜きます。
8.苔玉に輪ゴムを通してネット袋の入り口を緩く束ねます。この時、輪ゴムは締めずに、通すだけで大丈夫です。
9.麻のシートを広げ、中央に苔玉を置きます。
10.麻シートで苔玉を包み、マスキングテープを1周ぐるっと貼り付けます。あまり締めすぎず、麻シートが剥がれない程度の強さで大丈夫です。マスキングテープが貼れたら完成です!
編集部:普通の苔玉は、糸を巻く時に水苔がポロポロ落ちて大変だったんですが、これなら簡単にできますね!
石井さん:どんな人にでも簡単にできて、気軽に楽しんで欲しいと思い、この糸をまかない苔玉を発案しました。ぜひ、チャレンジしてみてください。
石井さん:アイビーの他にも、コウモリランやランを苔玉アレンジしても可愛いですよ!麻シートでなくても、セロハンなどの水に解けない素材ならなんでもOKなので、好みのアレンジを楽しんでいただきたいです♪
編集部:子どもと一緒に遊びながら作るのも楽しそうですね!私はどんなアレンジをしようか…。ワクワクします!
石井さん:苔玉は水苔部分が乾いたら水につければいいので管理も楽ですよ。
観葉植物のポット寄せ鉢にチャレンジ
編集部:ほかにも観葉植物の楽しみ方があれば教えてください。
石井さん:買ってきた観葉植物をそのまま飾るのもいいですが、ミニ観葉なら寄せ鉢にしてみるのもいいですよ。寄せ植えと違って、器にポットごと入れて自分好みの配置にするだけなので、誰でも簡単にできます。
使用するもの
(右から時計回り)
- 器
- レックス・ベゴニア
- フィカス・シャングリラ
- オリヅルラン
- マルチング材(ココヤシファイバー)
作り方
1.寄せ植えのポイントは植物の合わせ方。「点と線と面」の植物の形を組み合わせると素敵になるといわれています。まずは線を形づくる植物、オリヅルランを後方に置きます。立ち上がる姿が広がりを与えてくれます。
2.次に置くのはこんもりと丸い面を形づくるレックス・ベゴニアを、オリヅルランの横に置きます。大きな葉っぱが華やかさをプラスします。
3.最後に置くのは葉っぱがドット状についている点を形づくる植物、フィカス・シャングリラ。垂れ下げるように前方に置きます。
4.ビニールポットを隠すように隙間にココヤシファイバーを薄く伸ばして入れます。目隠しの役割なので、下までは入れなくて良いです。最後に、植物同士の葉っぱが絡まっていないか、正面から見たときにどの植物も見えているかを確認し、完成です。
編集部:寄せ植えの時、いつもバランス取るのが難しいな、と思っていたので、今回教えていただいた「点と線と面」の考え方はとても勉強になりました!
石井さん:「点と線と面」の植物合わせはどんな寄せ植えにも応用ができるので、基本の考え方として覚えておくと便利ですよ。
石井さん:例えば、こちらの器。園芸店で購入したのですが、こちらにも入れてみましょうか。
編集部:華やかですが、まとまりもあって素敵です!でも、これは4種類の植物を使っていますね!
石井さん:「点と線と面」を形づくるそれぞれの植物の数は、同じでなくていいですよ。これは「面」を形づくる植物を2種類、「点と線」を形づくる植物をそれぞれ1種類づつ入れました。
編集部:難しく考えすぎていました!これなら本当に気軽に楽しめます。
石井さん:もちろん、これは植物にとってベストな管理方法とは言えません。でも時間がない人や、園芸に対してハードルが高いと思われている方でも、チャレンジしていただける方法を提案したいと思いました。難しく考えないで、できるところから初めていただきたいです。自然を身近に取り入れることで、元気をもらえると思います。
おうち時間を楽しむためのヒント
編集部:気軽に植物のある暮らしを実現できる素敵なアイデアを教えていただきました。ありがとうございます。
石井さん:自粛が必要な時ですが、こういう時こそ植物と友達になっていただきたいです。目に緑が入るとそれだけで元気になり、免疫力も高まります。今回ご紹介したアレンジが、誰かの「植物のある暮らし」の入り口になれば嬉しいです。
今回の「おうち園芸」にかかった費用
糸を使わない簡単苔玉作り
およそ700円(麻のシート・マスキングテープ・水苔・ネット・アイビー)
観葉植物のポット寄せ鉢
およそ1,500円(器・植物3種ココヤシファイバー)
編集部:一人一花運動では、福岡市内で花づくり・緑づくりをされている活動団体の皆さまの活動を支援する「一人一花割引」を行なっています。店舗対象で花苗・園芸用品を購入すると、 5%引きとなるそうなので、詳しくはこちらをチェック!(※割引要件:福岡市内での花・緑づくり活動証明書等を提示)
SNSで広げよう!「花で感謝の輪」!
一人一花運動では、新型コロナウイルス感染拡大防止活動に従事する医療関係者の方々をはじめ、この状況を乗り切るために頑張っているすべての方へ。それぞれのかたちで感謝し、励まし合う気持ちの輪を広げる取り組みがスタートしています。
みなさんも今回ご紹介したおうち園芸や、身近な花や花風景の写真をSNSで投稿し、それぞれのかたちで感謝し励ましあう気持ちの輪を広げませんか?
SNS投稿の際は,#花で感謝の輪を広げよう,#一人一花 を是非つけてください♪
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