新登場の植物をいち早くチェック!フラワートライアルジャパンレポート

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園芸業界の来シーズンに向けての展示商談会「フラワートライアルジャパン2024秋」が、9月24日~26日に開催されました。長野県と山梨県をまたぐ八ヶ岳周辺の6会場で紹介された注目の植物・資材を一部ご紹介します。

会場で見つけた注目植物

ハクサン|世界初!F1品種の青いシクラメン「ドラゴン」をお披露目

F1品種の青いシクラメン「ドラゴン」。フラワートライアルジャパンに出品された品種によるコンテスト「フラワートライアルアワード」で、最も優れた品種へ贈られるゴールドを受賞した

PWブランドを展開するハクサン会場でトップトピックとなったのは、世界で初めて青いシクラメンのF1化に成功した「ドラゴン」。

青い花が咲くシクラメンというだけで奇跡のようなことですが、青のシクラメンを種で増やそうとすると花色がバラバラになり、花色を安定させるためクローン苗で増やそうとするとコストがかかり、非常に高価な花になります。

 

世界で初めてF1化に成功した青いシクラメン「ドラゴン」。花色はライトブルー(左)とディープブルー(右)の2色

今回の「ドラゴン」はF 1品種(=種子から安定的に生産ができる)ため、ガーデンシクラメン等で手軽に植えられる初めての青いシクラメンになります。

昨年反響を呼んだ「イリュージア ピンクラテ」や、カジュアルに楽しめるシクラメンとして以前から人気が高い「ジックス」、そして今回の個性的な「ドラゴン」によって、秋冬のガーデニングシーンに新たな彩りが加わります。

 

企画部の安井さん(写真円内)が手にしているザミオクルカス「レイヴン」は、サトイモ科のインテリアプランツ。光沢のある黒葉で部屋をスタイリッシュに演出してくれます

PWに続いて同社がこれから力を入れていくのが「ハクサンコレクション」。海外の育種会社から託された優れた品種たちを厳選したシリーズで、花苗から観葉まで幅広いラインアップがそろいます。

 

M&Bフローラ|ベランダで育てられる超コンパクトなブルーベリーに注目!

「コンパクトでとても育てやすく、一株でも実がなるので、初心者の方やベランダガーデニングを楽しまれる方にもおすすめですよ♪」(営業部の高橋さん)

M&Bフローラ会場では、コンパクトなブルーベリー「ブッシェルアンドベリー」がお出迎え。地植えにしても50cm~1mぐらいの高さにしかならないため、ベランダなどで鉢で楽しむのに最適です。香りや甘さ、草姿や紅葉のタイプなどが異なる4品種をラインアップ。お洒落なライムブルーのポットで販売されるので、購入後に植え替えずにそのまま育て始めることもできます。

 

夏の花アンゲロニアにも新しい注目色が登場。深紫から黒に色変わりするシックな花色で、来場者から反響が多かった「エンジェルフレアブラック」。

 

30年のロングセラーを誇る「フィエスタ」には、インパチェンスの大敵であるべと病への耐病性をプラスした「フィエスタ+Plus」が登場。耐病性のほかにも、30年のロングセラーのなかでブラッシュアップしてきた「日陰での花の存在感」「直射日光への耐性」もあわせて、「3つのプラス」で、より育てやすく進化しました。

 

サントリーフラワーズ|夏花の新ブランド「スターティアラ」登場!

通常のスカエボラは扇状の花弁なのに対し「スターティアラ」は星形の花弁(上写真円内:左がスターティアラの花弁)

サントリーフラワーズが独自に育種した、星の形に咲くユニークなスカエボラ「スターティアラ」

通常のスカエボラは上写真円内の右側のように扇状の花弁ですが、「スターティアラ」は星形の花弁のため、より花満開な姿が楽しめます。花色はブルー・ピンク・ホワイトの3色。

ちなみに「スターティアラ」の名前は、サントリーフラワーズのコミュニティサイトSUNSUNガーデンで、ユーザー投票によって決められたんですよ♪

 

サントリーフラワーズのYouTubeでおなじみのラブリンもイチオシ!「花の密度が高く、3色ともまとまりが良いので混色植えにもおすすめです」

 

サフィニア「プレミアムシリーズ」にも注目

36年前に登場して以来、ガーデニングファンに愛され続けているサフィニアに、新たな価値観をプラスした「プレミアムシリーズ」が登場。

「手をかけるほど、花が応えてくれる」喜びを感じてもらいたいと、サフィニアの中でも特に生育旺盛で豪華に咲きあがる品種をセレクト。

ガーデニングファンはもちろん、自然を感じる時間や空間を大切にする人たち全般に向け、花を育て、共に過ごす歓びを改めて伝えていく。

 

タキイ種苗|野菜苗も脱プラ!土に還るポットの「あすベジ」

「あすベジ」の名付親であるタキイ種苗営業部の上野さん。「地球(アース)」と「明日」のダブルミーニングで、環境に配慮した家庭園芸への想いが込められている

タキイ種苗のブースでは、生分解性で土に還るポットを使った野菜苗シリーズ「あすベジ」を紹介。(株)カネカが開発したバイオマス由来の生分解性素材を使っており、ポットごと土に植えても、数か月で分解されて土に還ります。

 

苗ポットがプラスチックごみにならないだけでなく、苗をポットから抜く手間も省け、植え付け時の根の傷みも軽減してくれる次世代の苗ポット。これからのスタンダードになっていくかもしれませんね。

 

デュメンオレンジジャパン|カランコエを見直そう!ヨーロッパで人気の「カランティーバ」

世界的な育種会社であるデュメンオレンジでは、多肉植物の一種である「カランコエ」の魅力を、人気ブランド「カランディーバ」を通じて改めて発信しました。

日本でも昔から愛されてきたカランコエですが、その育てやすさや花の美しさは、さらに多くの生活者に手に取ってもらえるポテンシャルを秘めています。

 

会場では2色の「カランディーバ」を組み合わせたカジュアルなギフトボックスで提案するなど、その魅力をアピールしました。

「可愛くて管理も簡単なカランコエは、気軽な贈り物にも最適。ぜひ手に取ってみてくださいね」(デュメンオレンジジャパン  マーケティングマネージャー 水戸真由子さん)

 

京成バラ園芸|剣弁高芯咲きや、かすり模様のバラが人気

京成バラ園芸が紹介した新品種では、オーセンティックな剣弁高芯咲きで、ニュアンスカラーの花が魅力的な「希成(きなり)」や、コロンと可愛らしい花形に、テラコッタレッドの花弁に入ったかすり模様が情緒を感じさせる「ストロベリー ミスト」などが人気を集めていました。

 


今回ご紹介したのは、膨大に展示された中のほんの一部。来シーズンに向けてここでは紹介しきれなかった魅力的な植物や資材が目白押しの3日間でした。来年の園芸売り場で、ぜひ新商品をチェックしてみてくださいね。

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