植物と人の笑顔を愛する花屋『しろくま生花店』
渡邊ありさ
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東京・牛込柳町の花屋『しろくま生花店』店主の細根誠さんを訪ねました。
『しろくま生花店』の成り立ち
店主の細根さん、実はブリーフ&トランクスとしての音楽活動をされていました。現在も「花屋」と「ミュージシャン」の二足の草鞋で精力的に活躍をされる細根さんですが、『しろくま生花店』が誕生するまでの成り立ちを改めてお伺いしました。
音楽の世界から花の世界へ
細根さんは1998年にブリーフ&トランクスとしてメジャーデビュー。若者から絶大な人気を博します。そして2年後、ブリーフ&トランクスは解散。細根さんは音楽の世界から引退し、新たな道を模索します。
農業大学出身ということもあり元々植物に興味があった細根さんは、学生時代の友人が熊本で営む花屋で働くことを機に花の世界へ飛び込みます。そうして約1年半の住み込みでの花修行を経て、東京に自分のお店を持つことを目標にしていた頃、運良く現在の物件と出会い、『しろくま生花店』が誕生しました。
「花の仕事は、思い付きで始めたようなものでしたが、今となってはかれこれ16年ほどが経ちます。自分にはこの仕事が合っていたのかなと思いますね。」と、振り返る細根さん。
なぜ「しろくま」?
『しろくま生花店』とてもキャッチーなその店名の由来は「ちょうど雑誌を眺めているときにしろくまを見つけて。それがきっかけです。」とのこと。実はしろくまの毛の色は白ではなく透明で、多くの光の乱反射で白く見えているのだそう。そんな新しい発見と、そこから広がる想像が、毎日をより豊かにすると細根さんは考えます。
「もっとしゃれた名前にすればよかったかなぁなんて思うときもあるんですけどね。今では近所の子供たちも‟しろくまの花屋さん!”と言ってくれて。覚えやすい名前にして良かったなと思っています。」と、嬉しそうに教えてくれました。
店内には至るところにしろくまたちがちらほら。皆さんは何匹のしろくまを見つけることができるでしょうか。お店に訪れた際には探してみてください。
花も音楽も「人に楽しんでもらうために」
『しろくま生花店』の花
店内の花はすべて細根さんが仕入れています。仕入れる花の基本は、やはり自身が好きなもの。オーソドックスなものに加えて、お客様が「これなんていう花?」と、わくわくしてもらえるような、少し個性的な花も仕入れられています。
今年2月には世田谷花きにて開催された世田谷カップにてグランプリを受賞するなど、精力的に花と向き合いチャレンジし続ける細根さん。
ブーケやアレンジメントをつくる際には「風がふわっと通り抜けるように」という、以前働いていた花屋の社長様の言葉を今でも思い出しながら制作されているのだそうです。
花と音楽の共通点
「自分の中では切り替えてそれぞれの仕事をやっていますが、どちらも人を笑顔にしたり夢を与えたりできるところが共通していると思います。まあ僕らの歌をイメージして夢を与えるっていうのもちょっとあれだけど(笑)。どちらも、誰かに楽しんでもらえる仕事ということですね。」と花と音楽の共通点について教えてくれました。人に喜んでもらいたいという想いが細根さんの原点となっていることがよく分かります。
切り花のみならず様々な草花があふれる店内
店内には生花のみならずドライフラワーもたくさん。吊るされているものだけでなく、リースなどアレンジメントも販売されています。
鉢物や観葉植物も数多く並びます。
店外には、個性的な鉢にコーディネートされた多肉植物や、数多くのハーブも。
さらに古道具の取り扱いも。店内のドライフラワーに合わせるなど、より草花を楽しむことができます。また、キャラクターものの雑貨で、お店に来た子供たちが遊んでいくことも。
これからの『しろくま生花店』
花屋の仕事で感じる喜びについて「お客様が喜んでくれて、笑顔でありがとうと言ってもらえるとやっぱり嬉しい。それが花の仕事の醍醐味。」と語る細根さん。実は、いつか店舗をもう少し広い場所に構えたいという考えもあるとのこと。『しろくま生花店』では定期的にお花のレッスンも開催されていますが、現在の店舗では参加いただける人数に限りができてしまうことなどから、より多くのお客様にお花を楽しんでもらうためのスペースが欲しいと考えるようになったそうです。
これからの『しろくま生花店』からも目が離せません。
LOVEGREEN読者の皆さんへメッセージ
さいごに店主の細根さんから、植物を愛するLOVEGREEN読者の皆さんへ、手書きのメッセージをいただきました!
植物と、人の笑顔を愛する店主細根さんとの出会いも楽しみに、是非、『しろくま生花店』に訪れてみてください。
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