トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~7月16日から開催!
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トーベ・ヤンソン「ムーミンたちとの自画像」1952年 インク、紙
ムーミンキャラクターズコレクション © Moomin Characters™
2025年は「ムーミン」小説の出版80周年にあたります。これを記念した展覧会「トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~」が7月16日から東京・六本木の森アーツセンターギャラリーでの開催を皮切りに、北海道、長野、名古屋を巡回していきます。
「ムーミン」の作者であり、絵画、風刺画、漫画、絵本、小説など多方面に才能を発揮したトーベ・ヤンソンの初期の油彩画や第二次世界大戦前後の風刺画、「ムーミン」小説・コミックスの原画やスケッチ、愛用品など約300点が展示され、トーベの創作の世界を振り返ります。
「ムーミン」ファンはもちろんですが、まだ「ムーミン」を深く知らない方にもおすすめの展覧会です。自然や植物の描写もたくさんあるので、この機会にぜひ、「ムーミン」シリーズの魅力と、トーベの豊かな創造力の世界観にふれてみてくださいね。あなたにとっての「とっておきのもの」を見つけに行きませんか。
目次
- トーベとムーミン展の見どころ その1
- トーベとムーミン展の見どころ その2
- トーベとムーミン展の見どころ その3
- ムーミンはどうして子どもにも大人にも人気があるのでしょう?
- 東京会場のご案内
- 全国巡回のご案内
トーベとムーミン展の見どころ その1
展覧会キービジュアル
アーティスト・トーベの創作の世界
画家を目指していたトーベは、若い時から雑誌の挿絵でその才能を発揮しました。第二次世界大戦後の復興期には、市庁舎や病院、保育園など、公共施設の壁画も数多く手がけました。
トーベ・ヤンソン『ムーミン谷の彗星』挿絵 1946年 インク・水彩、紙
ムーミンキャラクターズコレクション © Moomin Characters™
トーベ・ヤンソン 新聞連載マンガ「ひとりぼっちのムーミン」スケッチ 1954-55年頃 鉛筆、紙
ムーミンキャラクターズコレクション © Moomin Characters™
戦争中の辛い日々からの救いの場として書き始められ、1945年から1970年までに刊行された「ムーミン」小説は全9冊。ストーリーも挿絵もトーベによるものです。「ムーミン」は新聞連載マンガや絵本にもなり、世界的な人気を博しました。50代以降には大人向けの小説も多数、執筆しています。
トーベとムーミン展の見どころ その2
ムーミンと仲間たちが大集合!
トーベ・ヤンソン「おはよう」 制作年不詳 インク、紙
ムーミンキャラクターズコレクション © Moomin Characters™
トーベ・ヤンソン「ヴィクトリアン・スクラップ」(原画) 1970年代初め 鉛筆・水彩、紙
ムーミンキャラクターズコレクション © Moomin Characters™
「ムーミン」小説はもちろん、コミックス、絵本『ムーミン谷へのふしぎな旅』、キャラクターのスケッチなどが大集合!公共施設の壁画のために描かれたスケッチも紹介します。
ムーミンや仲間たちが描かれた250点以上の作品では、さまざまな表情のキャラクターたちと出会うことができます。
トーベ・ヤンソン「遊び1(アウロラ病院小児病棟の壁画のためのコンペティション用スケッチ)」
1955年 テンペラ、カンヴァス ヘルシンキ市立美術館
© Moomin Characters ™ Photo © HAM / Hanna Rikkonen
トーベ・ヤンソン「遊び2(アウロラ病院小児病棟の壁画のためのコンペティション用スケッチ)」
1955年 テンペラ、カンヴァス ヘルシンキ市立美術館
© Moomin Characters ™ Photo © HAM / Hanna Rikkonen
トーベ・ヤンソン「遊び3(アウロラ病院小児病棟の壁画のためのコンペティション用スケッチ)」
1955年 テンペラ、カンヴァス ヘルシンキ市立美術館
© Moomin Characters ™ Photo © HAM / Hanna Rikkonen
1950年代、トーベはフィンランド各地の公共施設の壁画や大作に精力的に取り組みました。本作はトーベが手がけたアウロラ病院小児病棟の壁画のためのコンペティションに提出したスケッチで、幼い患者たちの不安を和らげるために、ムーミンの仲間たちが楽しそうに階段をかけあがる姿が描かれています。
トーベとムーミン展の見どころ その3
「ムーミン」の世界を体感できるような演出
「ムーミン」小説の挿絵や、日本ではあまり知られていない壁画が映像に!
ムーミンたちも登場する、保育園のために描かれた壁画「フェアリーテイル・パノラマ」は、2面あわせて幅約7メートルの原寸大映像で紹介します。
トーベ・ヤンソン「フェアリーテイル・パノラマ」(左面)
1949年 フレスコ・セッコ フィンランド・コトカ市
© Moomin Characters™ Photo © HAM / Maija Toivanen
※映像で紹介予定
トーベ・ヤンソン「フェアリーテイル・パノラマ」(右面)
1949年 フレスコ・セッコ フィンランド・コトカ市
© Moomin Characters™ Photo © HAM / Maija Toivanen
※映像で紹介予定
同作はフィンランド・コトカ市の保育園のために描かれた壁画。一角獣をはじめさまざまな生き物が行進する幻想的な美しい場面には、ムーミンや仲間たちの姿も見えます。
「ムーミン」小説の印象的な挿絵の映像演出 © Moomin Characters™
※東京会場での演出イメージ図。内容は変更となる場合があります。
さらに、「ムーミン」小説の印象的な挿絵の映像演出も。会場でムーミンたちの世界を体感することができます!
ムーミンはどうして子どもにも大人にも人気があるのでしょう?
トーベ・ヤンソン「ムーミンたちとの自画像」1952年 インク、紙
ムーミンキャラクターズコレクション © Moomin Characters™
ムーミンの魅力は「可愛いところ」と「可愛いだけじゃないところ」
ムーミンの魅力といえば「丸いフォルムの抱きしめたくなるような可愛らしさ」。それはきっと、みんなが共通して思いつくところですよね。
でも実は、ムーミンの魅力は「可愛いだけじゃない」というところにもあるのです。
今も昔も変わらない普遍的で大切なテーマ
「ムーミン」の物語では、彗星が迫ってきたり、洪水が起こるなど予期せぬ出来事がたくさんおきますが、ムーミンたちは自然を愛し、決してくじけずに生きます。
また、登場人物たちはとても個性的で、みんながみんな気のいい子たちばかりではありません。そんな中でも、ムーミンたちは互いを受け入れて認め合い、あくまで楽しくあろうとします。
「ムーミン」の物語に描かれる、愛と勇気と友情、冒険心、優しさ、寛容性や多様性、平等、自由、自然との共生などのテーマはとても哲学的で、普遍的なものなので、いつの時代も子どもから大人までが魅力を感じるのではないでしょうか。
「トーベとムーミン展」がお近くにきたときには、ぜひ足を運んでみてくださいね。
東京会場のご案内
展覧会名
トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~
会期
2025年7月16日(水)~9月17日(水) ※会期中無休
開館時間
10:00~18:00 (金・土・祝前日は10:00~20:00)
※入館は閉館の30分前まで
会場
森アーツセンターギャラリー (六本木ヒルズ森タワー52階)
〒106-6150 東京都港区六本木6-10-1
会場サイトはこちら
観覧料
【平日】一般 / 大学・専門学生 2,300円、高校・中学生 1,500円、小学生 800円
【休日】一般 / 大学・専門学生 2,500円、高校・中学生 1,600円、小学生 900円
土・日・祝日および平日のうち特定日は事前の日時指定予約が必要です。
特定日以外の平日は日時指定予約なしでご入場いただけます。
※平日特定日=お盆期間の8月12日(火)~15日(金)、会期最終週の平日9月16日(火)、17日(水)。 平日特定日は平日観覧料でご入場いただけます。
※詳細は展覧会公式サイトへ
全国巡回のご案内
北海道・北海道立近代美術館
2025年10月1日(水)~11月24日(月・振休)
長野・長野県立美術館
2026年2月7日(土)~4月12日(日)
愛知・松坂屋美術館
2026年4月25日(土)~6月14日(日)
※会場により、一部展示内容が異なる場合があります。
※各会場の詳細は決定次第、公式サイトにてお知らせします。
トーベとムーミン展~とっておきのものを探しに~公式サイトはこちら