寒冷紗(かんれいしゃ)の使用目的を知って、効果的に賢く利用しよう!
LOVEGREEN編集部
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家庭菜園で野菜を育てる時のマストアイテムになりつつある「寒冷紗」ですが、みなさんはお使いになっていますか?
寒冷紗の使用目的は一つだけではありません。例えば、畑で虫を防ぐために使用していた寒冷紗が、降雨の少ない時期に作物を乾燥から守る働きもしてくれます。意外に知らない寒冷紗の効果的な利用方法をご紹介します。
目次
寒冷紗(かんれいしゃ)の使用目的
寒冷紗とは荒く平織に織り込んだ布のことですが、園芸用では様々な用途に使用されています。
害虫から守る
「種をまいたら寒冷紗(かんれいしゃ)」
合言葉にしてもいいくらい、家庭菜園には大切な作業です。せっかくまいた種を害虫や鳥から守るためにも寒冷紗をかけましょう。いも虫が1匹いるだけであっという間に作物が食べつくされてしまうなんてことも…。出来るだけ害虫を防ぐためにも、しっかり寒冷紗をかけて防ぎましょう。
特に、豆類の種は鳥に見つかったらほとんど食べられてしまいます。地面にじかに貼り付ける不燃布で防ぐこともできますが、芽が出ると不燃布は取り除かなくてはなりませんし、不燃布は寒冷紗に比べて破れやすいので、耐久性で考えても繰り返し使用できる寒冷紗の方が扱いやすいでしょう。
遮光
種をまいた後の強すぎる光は発芽の妨げになります。そんな時に寒冷紗を使用することで太陽光線を平均して遮光します。従って夏の強い光線を適当に和らげ、地温の上昇を防ぎ、細かい目で優しい光になります。
水分蒸発抑制
水分を必要とする発芽にとって温度上昇による急激な水分の蒸発は大敵です。寒冷紗をかけることで蒸発を防ぐことが出来ます。
凍霜害防止
冬期間も栽培を続ける作物にとって、凍てつく冬は葉を痛めてしまいます。寒冷紗をかけることによって凍結が軽減されます。
防寒(防温)対策
温度が低い時期は発芽温度を安定させるためにも防寒対策は欠かせません。寒さに弱い植物は寒くなると急に葉が黄色くなり弱ってしまいます。寒冷紗をかけたところと、かけないところでは違いがはっきり出てきます。
防風対策
適度な風通しは植物にとってとても大事な条件ですが、強すぎる風は植物が折れてしまうなどのダメージがあります。寒冷紗をかけることでかなり風の影響を抑えることが出来ます。
寒冷紗(かんれいしゃ)の材質
寒冷紗は、ある程度の保温性・保湿性を保ち、通気性が良いため水やりの際も覆ったままの寒冷紗にそのまま水やりを行うことが出来ます。
ポリエチレン
ビニール袋をはじめ、多くの用途に使われています。防湿性、耐水性に優れた材質です。
ポリエステル
耐熱性、強度ともに優れているポリエステルは、ペットボトルの原料であり衣服の繊維としてもよく使われています。
ポリ・エーテル・サルフォン(PES)
耐熱性に優れ、他の材料の中でも強度のある材料です。
寒冷紗(かんれいしゃ)の効果的な色別使用方法
100均でも販売されている寒冷紗は白が一般的ですが、じつは色ごとに効果的な色別使用方法があります。
みなさんも寒冷紗のスペシャリストになったなら、使い分けてみてはいかがでしょうか?
白い寒冷紗
保温と凍霜害を目的とする冬場に使用される寒冷紗です。
遮光率:約22%前後
黒い寒冷紗
夏場の遮光・遮熱・乾燥防止を目的とする寒冷紗です。
遮光率:約50%前後
銀色テープ入り寒冷紗
縦縞のシルバーが太陽光線の反射で大切な農作物を害虫から守る効果があります。
家庭菜園で実際に何枚も寒冷紗を用意することは大変なので、一般的な白い寒冷紗か害虫防除の効果のある銀色テープ入りを1枚揃えることから始めてみてはいかがですか?
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