- デイジーは、ヨーロッパおよび地中海沿岸が原産のヒナギク属の多年草。和名は雛菊(ヒナギク)です。学名のBellisには「可愛らしい」という意味があり、その学名のとおり直径5cmほどの可憐な花をつけます。一重咲きのものはマーガレットに似た白い花を咲かせます。現在では園芸品種が多く育成されており、ガーデニングでは八重咲きのころんとした花の品種が主流になっています。
本来は多年草ですが日本の夏の暑さに弱いため、11月~5月頃まで花を楽しめる秋まき一年草として栽培されています。晩秋から早春にかけてポット苗が流通します。花色は白、桃色、紅色、絞りの入ったものがあり、高さ10~20cm程度とコンパクトで花壇の縁取りや寄せ植え、鉢栽培に用いられます。
耐寒性はありますが、強い霜に直接当たると花が傷みます。苗を入手したらできるだけ早く植え付け、寒くなる前に根をよく張らせておきましょう。遅く植えた場合や寒冷地などでは、霜よけをした方が安心です。
デイジーは、光を受けたときに花が開いて黄色い花芯を見せる性質があります。そのような性質や、太陽のような花の形からデイズ・アイ(太陽の眼)と呼ばれ、デイジーという名が付けられたそうです。花が閉じている時と開いているときの印象が全然違うところも面白い特徴です。また、デイジーには「平和」「希望」という素敵な花言葉があります。
- ディスカラーセージは、ペルー原産の半耐寒性多年草で、観賞用のセージです。夏から秋にかけて、セージ類の中では珍しい黒い花が長期間開花します。黒い花のほかガクや葉の色も魅力的で、葉の表と裏の色が違います。葉の表は淡いシルバーグリーン、葉の裏と茎は白っぽい色をしています。花と葉や茎色あいがモノトーンでシックでおしゃれな雰囲気があります。花壇や寄せ植えに効果的に使うと面白い素材です。
ペルー原産のため、セージ類の中では耐寒性は弱い部類に入ります。花がつく付近の若い茎は緑色で、粘着質がありべたべたする性質で、時には虫がつくことがあります。生長して茎が白っぽくなると粘着質はなくなります。
学名のSalvia discolorをカタカナ表記にする過程で、「ディスコロール」や「ディスカラー」などと表示され、流通も統一されていないのが実情ですが同じ花です。
- テマリソウは、緑色のマリモに似た形の花(総苞)をもつ耐寒性多年草。花に見えるボール状の部分は総苞です。テマリソウは美女ナデシコの改良品種で、花弁が出ず緑の総苞が丸いボール状になります。緑のポンポンのような可愛い総苞は長い期間鑑賞することができ、切り花によく使われます。以前は切り花としての流通のみでしたが、苗としての販売も行われるようになりました。ユニークな形と爽やかな色が人気で、庭植えや鉢植え、寄せ植えやハンギングバスケットなどに用いられます。
テマリソウは、日当たりと水はけの良い場所を好みます。花がらを摘んで軽くピンチしながら育てると、枝数が増えてこんもり生長し、たくさんの花が咲きます。テマリソウは四季咲き性があり、夏越しが上手にできれば、春から晩秋まで花を楽しむことができます。
テマリソウは梅雨や夏の高温多湿に弱いので、夏は切り戻しをして半日陰の涼しい場所に置き、風通し良く管理して休ませましょう。寒さには強いので、根が凍ってしまわなければ春に再び勢いよく芽吹きます。植え付けてから2年目になると草丈も高くなり、切り花として飾りやすくなります。
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LOVEGREEN編集部
2017.09.11
- ディコンドラは、小さなハート型の葉が可愛い、横に広がって這うように伸びる多年草。ハンギングバスケットや寄せ植えのアクセント、庭や花壇のグランドカバーとして人気があります。耐寒性がそれほど高くないので、葉をつけたまま冬を越すためには-1℃以上の気温が必要です。冬に-1℃を下回る場合、関東以南の地域であれば一時的に地上部が枯れることがありますが根は生きていて、春には再び芽吹きます。春から初夏に3mm程度の小さな花が咲きますが、気付かれないことも多いかもしれません。
ディコンドラには緑葉のミクランサ種と、銀白葉のアルゲンテア種があり、ミクランサ種は日本にも分布していてアオイゴケの和名があります。緑葉のミクランサ種は湿り気のある土壌を好み耐陰性があります。銀白色のアルゲンテア種は乾燥した日なたの環境を好みます。銀白葉のアルゲンテア種は、葉の表面が細かい毛に覆われて銀白色に輝いてとても美しいのですが、若干蒸れに弱く葉がいたみやすいので乾かし気味に育てるとよいでしょう。
ディコンドラは両種ともタネか苗から育てることができます。緑葉のミクランサ種は造園用に大袋に入った種も販売されており、庭に種をまいてグランドカバーに育てることもできます。また、緑葉のミクランサ種は、銀白葉のアルゲンテア種に比べて生育が早く、季節にもよりますが種をまいて1~2か月後には地面を覆います。芽が出始めると生長はとても速く、生えそろってきたら少々踏みつけても大丈夫です。ディコンドラは踏まれた場所は細かな密の葉が茂り、踏まれない場所は大き目の葉がふんわりと育ちます。繫殖力が強く、環境が合えばどんどん増える育てやすい植物です。
- ティアレラは、ユキノシタ科ティアレラ属の常緑多年草です。日陰でもたくさんの花が咲くのでシェードガーデンにおすすめの草花です。
花が咲いていない時期の葉だけの状態を見ると、最近人気のカラーリーフプランツ、ヒューケラそっくりですが、ティアレラはヒューケラの仲間です。最近ではこの両者を交配して「ヒューケレラ」という新しい植物も登場しています。
ティアレラとヒューケラの違い
分類的な違いは、ティアレラはユキノシタ科ティアレラ属、ヒューケラはユキノシタ科ヒューケラ属(ツボサンゴ属)で、属性が違います。ティアレラとヒューケラの一番大きな見た目の違いは花。ヒューケラの花はツボ状の形をしています。ティアレラの花の方がは、ひとつひとつが花らしい形で穂状にたくさんの花がついています。
- 原産地はヨーロッパ。自生している場所は山間の涼しい場所なので、暑さには弱いです。花茎の長さは長いものから短いものまで当然種類はありますが、一番長いエラータム系は花茎が50㎝から100㎝ほど伸びます。園芸用として自分で育てる場合には支柱が必要となります。伸びた花茎の先端から稲穂の様に花が幾つも咲きます。濃淡の違う青と紫の花を咲かせます。ただ、実際は寒色系の色がついている花びらの様なものは、ガク片。本当の花はガク片の中心にあり、白くて小ぶりな花を咲かせています。背丈が50cmから10cm程度の中小な花茎のデルフィニウムもあり、どれも自宅で栽培可能です。