デルフィニウムとは?育て方・栽培方法|植物図鑑

植物名
デルフィニウム
学名

Delphinium

英名
Delphinium
和名
大飛燕草(オオヒエンソウ)
科名
キンポウゲ科
属名
デルフィニウム属
原産地
ヨーロッパ、北アメリカ、アジア等

デルフィニウムの特徴

デルフィニウムは、初夏に青や紫の穂状の花を咲かせるキンポウゲ科の多年草。和名「大飛燕草」は、ひとつひとつの花の形をつばめが飛ぶ姿に見立てたことにちなみます。本来は多年草ですが、標高の高い土地に自生し高温多湿に弱いため、日本では一年草として扱われることが多いようです。

豪華で華やかな雰囲気のあるエラータム系、スプレー咲きで花序に花がまばらにつくシネンセ系、エラータムとシネンセの中間的なベラドンナ系などの系統があります。どの系統のデルフィニウムも切り花としても人気で、生花としては通年流通しています。

直線的なフォルムながらも、優し気な雰囲気もある草姿は、ナチュラルガーデンやイングリッシュガーデンの植栽として好まれます。バラと同じ時期に咲くため、バラの周囲に植え付けると、フォルムの違う植物同士が美しく競演します。

品種によって草丈がかなり違い、近年は矮性品種や耐暑性、耐病性などを高めたハイブリッド種なども流通しています。

 

デルフィニウムの詳細情報

園芸分類 草花
草丈・樹高 20~150cm
耐寒性 強い
耐暑性 弱い
花色 青、紫、白、ピンク、クリームイエロー
開花時期 5月~7月

デルフィニウムの育て方カレンダー

時期 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
種まき
植え付け
肥料
開花

デルフィニウムの栽培環境

日当たり・置き場所

デルフィニウムは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。多年草として育てる場合は、春、秋、冬は日当たりが良く、夏は半日陰程度になる落葉樹の下のような場所が適しています。

用土

水はけの良い肥沃な土を好みます。すでに一般的な草花が問題なく開花しているならそのまま植え付け可能です。

鉢植えは、草花用の培養土で栽培可能です。

デルフィニウムの育て方のポイント

水やり

デルフィニウムは、乾燥気味の土を好みます。

地植えは、植え付け直後以外は、水やりの必要はありません。

鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたタイミングでたっぷりと水やりを行います。

肥料

デルフィニウムは肥沃な土を好むため、堆肥、腐葉土などをすきこみ準備しておきましょう。すでに自然の循環ができていて、周囲の草花が問題なく開花している土なら与えなくても栽培可能です。

一年草として扱う場合

春に苗で購入したものは、植え付け時に元肥を混ぜて植え付けます。

多年草として扱う場合

植え付け時に元肥を混ぜて植え付けます。2年目以降は、春の芽が動き始めた頃と秋に緩効性肥料を株元に与えます。

病害虫

病気:うどん粉病、立ち枯れ病

鉢植えは新しい土を使い、水やりは葉にかけないことを心がけることが予防になります。

害虫:ヨトウムシ、ナメクジ

花や葉を食害されることがあります。

デルフィニウムの詳しい育て方

選び方

葉が生き生きとした緑色で、株元まで葉がついたつぼみの多い苗を選びましょう。

デルフィニウムは系統や品種によって、草丈がかなり違います。植える場所に合った品種を選びましょう。

最近は、矮性種やうどん粉病に強く、耐暑性を高めた夏越ししやすい品種もあります。

種まき

デルフィニウムの発芽適温は、15~20℃です。温暖地では秋、寒冷地では早春が種まきの適時です。

デルフィニウムの種は発芽に光を必要としないため、種をまいたら種が隠れるように覆土します。発芽には2週間程度かかるので、発芽まで土を乾かさないように管理します。発芽したら、しっかりと日に当てて育てましょう。

デルフィニウムは移植を嫌う性質なので、本葉2~3枚程度でポットに植えて育苗します。ポットにまいて良い芽を残して育苗すると移植の手間が省けます。

植え付け

品種によって草丈がさまざまです。植え付け前に草丈を確認して適所に植えましょう。デルフィニウムは直根性のため、根をいじらず植え付けます。

仕立て方

草丈が高くなる品種は、支柱を添えると強風などで倒れるのを防ぐことができます。

デルフィニウム

初夏に開花します。開花期間中なら、一番花をカットしておくと二番花が楽しめることもあります。

穂状の花は下から上に向かって咲き進むので、頂点の花が咲き終わった花穂はカットします。スプレー咲きタイプは、つぼみまで切り落とさないように注意しましょう。

収穫

目にも涼やかなデルフィニウムを自宅で花瓶に生けてみましょう。 生け方 デルフィニウムの生け方は、必ず下の方の葉を取ること。水に浸かる部分に葉が付いていると、水が腐る原因になります。さらに葉が密集しているような場合には蒸れの原因にもなります。自宅でデルフィニウムの切り花を生ける時には、下半分くらいは葉を取ってしまいましょう。 水の量 デルフィニウムを花瓶に生ける際の水の量は、花瓶の1/3程度で十分です。水が多過ぎると浸かっている部分の茎が腐りやすくなります。長持ちさせるためにこまめに水を取り替えましょう。特に夏は毎日水を取り替えるようにしてください。 水に浸かる部分の葉を取り除くことも長持ちさせるコツです。

切り花として楽しむことができ、通年流通しています。

育てた花を収穫するなら、花穂の下が色づいた頃にカットしたほうが、長く楽しむことができます。

夏越し

デルフィニウムは高温多湿に弱いため、温暖地では夏前までの一年草として扱われることがほとんどです。

多年草として育てる場合は、花が一通り終わったら、花穂を株元でカットします。鉢植えは、風通しの良い半日陰程度の場所に移動しましょう。真夏の水切れにも弱いので、完全に水を切らさないように注意します。

冬越し

秋に種から育てた苗は、早めに定植しましょう。遅くなると霜でやられることがあります。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

種で増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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