テマリソウとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- テマリソウ
- 学名
Dianthus barbatus
- 和名
- 手毬草
- 科名
- ナデシコ科
- 属名
- ナデシコ属
- 原産地
- ヨーロッパ
テマリソウの特徴
テマリソウは、緑色のマリモに似た形の花(総苞)をもつ耐寒性多年草。花に見えるボール状の部分は総苞です。美女ナデシコの改良品種で、花びらが出ず、緑の総苞が丸いボール状になっています。緑のポンポンのような可愛い総苞は長い期間鑑賞することができ、切り花としては通年流通しています。以前は切り花としての流通のみでしたが、苗としても販売されるようになり、ユニークな形と爽やかな色が人気で、庭植えや鉢植え、寄せ植えやハンギングバスケットなどに利用されています。
花がらを摘んで軽く切り戻しながら育てると、枝数が増えてこんもり生長し、たくさんの花が咲きます。四季咲き性があり、夏越しが上手にできれば、春から晩秋まで花を楽しむことができます。
梅雨や夏の高温多湿には弱いので、夏は切り戻しをして半日陰の涼しい場所に置き、風通し良く管理して休ませましょう。冬は、根が凍ってしまわなければ春に再び勢いよく芽吹きます。植え付けてから2年目になると草丈も高くなり、切り花として飾りやすくなります。
テマリソウの詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 30~60cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | 緑 |
開花時期 | 5月~10月 |
テマリソウの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え付け、植え替え | ||||||||||||
切り戻し | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
挿し木 |
テマリソウの栽培環境
日当たり・置き場所
テマリソウは、日当たりと水はけの良い場所を好みます。高温多湿が苦手なので、梅雨や真夏は涼しくて半日陰になるような場所が適しています。
用土
庭植えにする場合は、植え付ける場所を耕し、腐葉土や元肥を混ぜ込んでから植え付けましょう。
鉢植えは、市販の草花用の培養土で問題なく育ちます。
テマリソウの育て方のポイント
日常の管理
咲き終わった花がらを摘み、軽く切り戻しながら育てます。そうすることで枝数が増えてこんもり生長し、次々と花が咲きます。
水やり
テマリソウは、乾燥に強く、過湿に弱い性質があります。表面の土が乾いてから水を与えましょう。
真夏の水やりは日中に行うと株が蒸れてしまうので、早朝か夕方以降の涼しい時間帯に行います。
肥料
それほどたくさんの肥料は必要としません。植え付け時に元肥を施し、春と秋に適量追肥を行いましょう。
病害虫
テマリソウに発生しやすい虫はアブラムシです。見つけたらすぐに対処します。
テマリソウの詳しい育て方
選び方
よく枝分かれして、花や葉がイキイキとしてるものを選びます。下葉が枯れているもの、株元がぐらついているもの、ひょろひょろと徒長している株はおすすめしません。
植え付け
植え付け適期は、春か秋です。高温多湿が苦手で、寒さに強い性質があるので、どちらかというと秋の植え付けが適しています。春に植え付けする場合は、夏越しを上手に行うことで秋に再び花を楽しむことができます。
剪定・切り戻し
暑くなる頃に切り戻しを行い、夏は風通しの良い状態で休ませます。
植え替え・鉢替え
鉢植えは、1~2年に1度、1~2回り大きな鉢に植え替えます。植え替え適期は、春か秋です。
花
春から秋にマリモに似た緑色のポンポンのような花(総苞)をつけます。高温多湿が苦手なので、夏はいったん花を休みます。
収穫
テマリソウは切り花としての流通が多く、とても花持ちが良い花材です。花瓶の水の量は、浅水にしましょう。
夏越し
高温多湿が苦手なので、暑くなる頃に切り戻しを行い、なるべく涼しい半日陰で休ませましょう。乾かし気味に水やりを続け、秋になったら日なたに移動させて追肥すると再び花を楽しめます。
冬越し
寒さに強い性質ですが、凍ると根が傷みます。鉢植えは、北風が直接当たらない軒下に移動させるなど工夫が必要です。庭植えは、マルチングを行って強い霜に当たらないように管理しましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
挿し木で増やすことができます。挿し木の適期は、春か秋です。新しい芽を上から5~10cmくらいの長さでカットし、下の方の葉を取り、水揚げしてから挿し木用の清潔な土に挿します。半日陰に置いて根付くまで乾かさないように水やりを続けます。