ジンジャーとは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ジンジャー
- 学名
Hedychium coronarium
- 英名
- Ginger lily
- 和名
- 花縮砂(ハナシュクシャ)
- 別名・流通名
- バタフライジンジャー
- 科名
- ショウガ科
- 属名
- ヘディキウム属
- 原産地
- 熱帯アジア
ジンジャーの特徴
ジンジャーは、熱帯アジア原産の蝶のような花を咲かせる半耐寒性球根。ジンジャーの花が咲いている姿が、蝶が群れて飛んでいるように見えるため「バタフライジンジャー」と呼ばれることがあります。また、甘くて良い香りと白いユリのような花姿からは「ホワイトジンジャーリリー」や「ジンジャーリリー」と呼ばれていましたが、その後「ジンジャー」と省略して呼ばれるようになりました。花色は、白、黄色、赤、オレンジ、サーモンピンクなどがあります。
ショウガ(生姜)は、英語でジンジャー。しかし、今回紹介するジンジャー(ジンジャーリリー)は、ショウガ(生姜)とは異なります。ジンジャーは、花の鑑賞用の品種として江戸時代に日本に持ち込まれたもので、食用としての利用はできません。
ジンジャーは、和名では「花縮砂(ハナシュクシャ)」と呼ばれます。ジンジャーの学名Hedychium(ヘディチウム)は、ギリシア語の「hedys(美味)」と「chion(雪)」が語源となっていて、香り豊かな白い花に由来すると言われています。
ジンジャーは丈夫で育てやすい植物で、病害虫の心配もほとんどなく、暖地では植えっぱなしにしておいても毎年花を楽しめます。寒さにはそれほど強くないので、強い霜に当たらないように暖地以外では鉢植えは冬の間は室内に取り込んで管理するなどの冬越し対策が必要です。
ジンジャーの花は香りがとても強いため、香料として香水などにも使われます。「ハワイの空港に降り立った時の香りは、プルメリア・ココナッツ・ジンジャーの香り」と言われるほど、印象的でポピュラーな香りとして知られているそうです。ホワイトジンジャーは、キューバ共和国の国花になっています。スペイン植民地時代、女性は香りの良いホワイトジンジャーの花で身を飾ったそうです。
ジンジャーの詳細情報
園芸分類 | 球根 |
---|---|
草丈・樹高 | 1.5m |
耐寒性 | 普通 |
耐暑性 | 強い |
花色 | 白、黄色、赤、オレンジ、サーモンピンクなど |
開花時期 | 7月~11月 |
ジンジャーの種類
ハナシュクシャ(花縮紗)
白い花を咲かせます。ホワイトジンジャーとも呼ばれます。
ベニバナシュクシャ(紅花縮砂)
オレンジや赤色の花を咲かせます。
キバナシュクシャ(黄花縮砂)
淡い黄色の花を咲かせます。
ニクイロシュクシャ(肉色縮砂)
肌色(サーモンピンク)の花を咲かせます。
ジンジャーの育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え付け、植え替え |
ジンジャーの栽培環境
日当たり・置き場所
日なたから半日陰のやや湿り気のある場所を好みます。真夏は半日陰になるような場所で管理すると水切れをおこしにくいでしょう。
用土
有機質に富んだ水はけの良い土を好みます。市販の草花用の培養土で問題なく育ちます。
ジンジャーの育て方のポイント
水やり
地植えの場合は、しっかり根付いてからは水やりを雨にまかせて問題ありません。夏に高温で雨が降らない日が続く場合は水やりしましょう。
鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷり水やりします。冬は乾かし気味に水やりを続けましょう。
肥料
植え付ける際に元肥を混ぜこみ、春から秋の生育期に適宜追肥しましょう。
病害虫
特に病害虫の心配はありません。
ジンジャーの詳しい育て方
選び方
球根を植える場合は、球根に腐っている部分がないか確認し、芽が2~3芽ついているものを選びましょう。腐っている部分があるときはその部分は切り取って植えます。
苗の場合は、葉が生き生きとして美しく、株がしっかりしているものを選びます。
植え付け
地植えの場合、事前に植える場所を耕して腐葉土や元肥を混ぜ込んでおきましょう。球根を植える際は、球根の上に10cmほど土がかかる深さに植え付けます。
鉢植えの場合は、深さのある鉢に植え付けましょう。
植え替え・鉢替え
地植えの場合は特に植え替えの必要はありません。
鉢植えの場合は、1~2年に1回植え替えしましょう。
花
夏から秋に花を咲かせます。咲き終わった花がらを取ると次の花が咲きやすくなります。
夏越し
やや湿った場所を好むため、真夏は半日陰になるような場所で管理すると状態良く夏越しできます。水切れに注意しましょう。
冬越し
半耐寒性の植物なので、東京以西で強い霜に当たらなければ屋外で越冬できます。暖地以外では冬に室内に取り込んで管理すると、常緑のまま越冬でき、開花も早くなります。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
春に株分けで増やすことができます。