植物を”魅せる”ヒントがあふれるボタニカルショップ『SPOONBILL』南青山本店
渡邊ありさ
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東京、南青山の街の一角に佇むフラワー・ボタニカルショップ『SPOONBILL』 。スタイリッシュな外観と、ガラス張りの店内外からあふれる緑が、道行く人の目を引きます。
『SPOONBILL』は、カフェ併設の大阪天王寺店、大丸神戸店、そして南青山本店と、それぞれに個性的な特徴をもつ3店舗を展開しています。今回お伺いした南青山本店のコンセプトは‟ボタニカル×アート”。店長の李勇士さんに、アート発信型のフラワー・ボタニカルショップとしての新しい提案を教えていただきました。
生花仲卸から始まった『SPOONBILL』
店内に一歩足を踏み入れると、生花の並ぶディスプレイが目に飛び込みます。艶や香りからもその鮮度は一目瞭然。生花仲卸から始まった『SPOONBILL』には、ベーシックな品種はもちろん、他ではなかなか見られないような個性的な品種も常時取り揃えられています。ウインドウショッピングのような気分で、色とりどりのお花たちを楽しむことができます。
生花のコーナーには専任のフローリストが在中。ブーケやアレンジメントはもちろん、1輪からでも購入が可能です。
アパレルショップなどが建ち並ぶ南青山の土地柄か、枝ものも人気とのこと。また、最近では個人でもカジュアルに枝ものを楽しまれる方が増えてきているようです。
植物とアートのある「空間」を提案
個性豊かな樹形の植物に、こだわりの鉢カバー
切り花のスペースからさらに奥へ足を進めると、観葉植物がずらり。ここでまず注目したいポイントが鉢カバー。『SPOONBILL』で取り扱っている90%近くの鉢カバーがオランダのホームアクセサリーブランド「PTMD」のものです。総代理店として、店内はショールームも兼ね備えられています。また、『SPOONBILL』ではこれらの鉢カバーを生花のアレンジメントに使うこともあるようです。
2階にも多くの観葉植物が並びます。とても個性豊かなラインナップという印象を受けますが、実は比較的ポピュラーな品種のものが取り扱われています。専任の職人が、樹形に拘ってセレクトした植物を、関西から仕入れているとのこと。そうして選び抜かれた植物に、「PTMD」の鉢カバーがコーディネートされ、店内に陳列されていきます。ポピュラーな品種とは言え、全てがここでしか出会えない1点ものなのです。
まるで生き物のように、吹き抜け部分の天井を覆う流木は、プランツハンターの西畠清順さんが収集されたものだそう。『SPOONBILL』店内のものは全てが商品。つまり、この大きな流木も購入が可能です!
植物とアートを「魅せる」空間を体感して
2階では植物に関連したアート作品の展示販売もされています。植物とアートをどのように「魅せる」かという空間演出のヒントがたくさん詰まった店内。
この日は、作家さんの素敵な一輪挿しに、花が生けてありました。アート作品の展示内容は月に1~2度の頻度で変更されていくので、お店に来るたびに新しいアートとの出会いも楽しむことができます。
盆栽も人気です
『SPOONBILL』では取り扱う盆栽も個性的。お求めやすい価格で、一癖ある変わった仕立てと器のコーディネートを楽しむことができます。
根が露出した「根上がり」。もはや、植物自体がアートです。
さいごに
全面ガラス張りの店内は明るく開放感に溢れています。アートも活きて、植物たちもとても気持ち良さそうに、そよそよとくつろいでいる様子。植物たちが元気な秘訣を伺うと、やはり「手間をかけること」とのこと。李さんも毎日霧吹きをしているようです。
「根本として、やはりスタッフ皆、植物が好きなんですよね」と、微笑む李さん。
今後『SPOONBILL』では、ワークショップなどのイベントに加えて、植物に触れる際に活躍する作業着などのアパレル商品の販売も予定しているとのこと。
植物をどう育てるかはもちろん、空間に対してどう「魅せる」か、たくさんのヒントが詰まった『SPOONBILL』南青山本店。李さんをはじめ、植物を愛する気さくなスタッフさんに、なんでも相談してみてください。きっと、わくわくするような素敵な提案をしてくれます。
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