大発生!イラガの駆除方法。刺されるととっても痛い!予防方法も
LOVEGREEN編集部
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葉になんだか黒い小さい粒々が・・・もしかして、虫のフン??葉に白い斑点がある?あれれ、こっちは葉が白く透けている・・・食べられてる?!と、おそるおそる葉裏を見てみると・・・緑のとげがたくさん生えている毛虫がいるかもしれません。それがイラガ!とげは強力な毒針で、一度刺されたらその痛みは10年は忘れないと言われているほど痛いそうです。見つけやすいけれど退治には時間がかかるイラガの駆除と予防方法についてご紹介します。
目次
イラガって何?
イラガはチョウ目イラガ科に属する蛾の総称です。イラガ属に属するイラガの中で代表的なの種類は2つ。
イラガ
黄緑色の体の背中に、茶褐色の砂時計のシルエットみたいな模様があります。発生時期は7月から8月ごろに1度です。
また、黄緑色の体の背中に、青色のドットが線のようになっており、触覚のように見える2本のびている角の先端にオレンジ色の斑点がある「ヒロへリアオイラガ」。発生時期は6月から7月ごろと8月から9月ごろの2度。
ともに、イラガの幼虫のとげには毒があり、非常に痛みがあるため、駆除する際にも注意が必要です。
イラガは葉裏に産み付けられた卵から一度に孵化します。卵は20-30個一度に産み付けられ、孵化したばかりの幼虫は団体で行動します。なので、そのタイミングで見つけた場合は葉の裏をめくったらびっしり・・・!ということがあります。
卵の抜け殻も毒針が残っている場合があるため、イラガを駆除する場合には絶対素手では触らないようにしてください。
イラガはどこにいるの?
春に繭から羽化して、成虫となり飛来し、産卵します。葉裏などにまとまって卵を産み付けます。孵化直後は群生し、葉の汁を吸っています。その部分は葉が白っぽく薄くなっています。
イラガが好む植物
幼虫はカキ、ナシ、サクラ、ウメ、アンズ、カエデ類、ヤナギ類、クリ、クルミ、リンゴ、ザクロなど多くの樹木につきます。
被害にあった植物を放っておくと
放っておくと、葉脈を残して食べられてしまいます。それで済めばよいのですが、そのまま順調に成長し、その木で繭になり越冬、繭から羽化した成虫が同じ木に飛来して卵を産み付け、翌年には幼虫が大発生…ということが考えられます。
イラガによる被害
イラガが発生すると、まずは葉が食害にあいます。主にカキやバラ科の植物や果樹などにつきます。1度の産卵で20~30匹誕生しますので、気づくと大発生しており、葉がないような状態になっていることも。また、人体への被害が大きく、幼虫は毒針を持ちます。「電気が走るような痛み」「焼いた鉄を押し当てられたような痛み」など、非常に強い痛みがあるのが特徴です。ちなみに、繭から羽化した成虫には毒がありません。
イラガに刺されたら?
流水で洗う
毒があるのはトゲなので、そのトゲを流水で流しきることが大切です!トゲが残っていそうな場合は、粘着テープなどでトゲを除去しましょう。被害にあった人は痛みがある場合がほとんどなので慎重に処置しましょう。万が一、目や皮膚の薄いところに触れてしまった場合、腫れがひどい場合などは、皮膚科などで処置をするようにしましょう。かゆみがある場合もかかないようにしましょう。
イラガの駆除
イラガの幼虫を発見したら
一番大切なことは、素手では絶対に触れないこと。背丈程度の庭木に発生した場合は、長ズボンや長靴、長袖で駆除するようにしましょう。手袋と袖口の隙間から刺されたなんてこともありますので、注意が必要です。背丈以上の木に発生してしまった場合は、脚立などを使用して駆除することも可能ですが、専門の庭師さんに来ていただくことも選択肢の一つとしてはありでしょう。
数が少ないようであれば、地道に火箸や割りばしなどでつまんで捕殺していきます。ごみ袋に捨てる場合、新聞紙などに一度包んで捨てたほうがよいでしょう。薬を使う場合は有機リン系殺虫剤が有効です。見つけたら早めに散布しましょう。薬を噴霧した後、少し時間を置くと幼虫がポトリポトリと落ちてきます。下が芝生だったりすると見落としてしまうこともありますので、対象の木、もしくは鉢植えの下に新聞紙などを敷いてから噴霧しましょう。1度では駆除しきれない場合がありますので、1~2週間おいて再度噴霧するようにしましょう。幼虫は死骸も毒を持っていますので、処分する際もくれぐれも気を付けるようにしましょう。
【実録】イラガが大発生!
見つけたときはおもわず声がでました。ビバーナムにイラガが大発生です。大発生というか、イラガは若齢幼虫の時は集団行動するので、少し成長した幼虫たちが生き残って活動し始めたという所でしょうか。
手前の茶色く枯れているような部分の葉は、若齢幼虫の時に葉肉だけ食べた跡です。
割りばしで一つ一つはがして取り除きました。結構動きがすばしこいので、散って逃げてしまうことがありますから、薬散してから捕殺する流れの方が確実です。
繭を見つけたら
幼虫で捕殺しきれなかった場合、幼虫は繭になり越冬します。繭は、木の枝や幹、コンクリート塀などにあることがあります。繭を見つけたら、はがして処分しましょう。繭状態のものや、成虫には毒がありません。ちなみに繭の中の前繭状態のものは、玉虫と呼ばれ、タナゴやフナなどの釣り餌として1個¥50~¥100で販売しているところもあるようです・・・
イラガの繭。すでに羽化しており繭の中は空っぽでした。
イラガは夏前から秋ごろまで活動するので、定期的にチェックすることが大切です。併せて剪定もすることで、より効果的に予防ができるようになりますよ。
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