- オイスターリーフは、ムラサキ科の多年草の葉もの野菜です。葉が牡蠣の風味がすることからオイスターリーフと呼ばれています。今のところ野菜としての流通は極わずか。苗としては最近徐々に流通するようになりました。
オイスターリーフは、スズランに似た形の美しい水色の花が初夏に開花します。葉もきれいなシルバーリーフのため、食用としてだけではなく園芸用としても観賞価値があります。日本のような高温多湿の気候を好まないため、秋から夏までの一年草として扱われる場合があります。夏を越すことができれば、多年草として2~3年で大株に生長します。
オイスターリーフの葉は、生でサラダや牡蠣の香りに合う食材の付け合わせの葉ものとして利用できます。生で香りが気になる場合は軽く炒めてもよいでしょう。
- オクラはアフリカ北東部が原産のアオイ科の植物で、世界各地共通でオクラ「okra」と呼ばれている野菜です。原産地では多年草として生育できますが、四季がある日本では冬越しが厳しいため一年草扱いとなります。
オクラの花は中心部が濃い紫色になっていて、外側のクリーム色の花びらとのコントラストは、野菜とは思えないほど美しい花です。アオイ科の植物ということもあり、同じ科のハイビスカスやムクゲ、フヨウに似た美しさです。
このように、花を目立たせることで虫を呼び寄せ、花粉を運んでもらうためですが、こんなに美しくて綺麗な花なのに花の命は短く、たった一日で落ちてしまいます。なんとも潔いお花ですね。
- オカヒジキは、主にユーラシア大陸に分布し、日当たりの良い海岸の砂地や塩生地に自生しています。
日本では東北地方で古くから自生しているオカヒジキを採っていたようです。自生しているオカヒジキは、土壌の塩分を吸収しているため、塩気を感じるようです。
オカヒジキの茎は匍匐(ほふく)しながら生育し、葉は多肉質です。オカヒジキの葉の形が海藻のヒジキに似ていて、陸地で育つことから「おかひじき」と名付けられました。オカヒジキは海のヒジキ同様にミネラルが豊富なので栄養にも優れた野菜です。
オカヒジキの栽培の始まりは、江戸時代初期からです。その時の主な産地が山形県で、オカヒジキ栽培の発祥の地となったと言われています。現在では、山形県に限らず各地で栽培されていますが、海岸の開発により、天然のオカヒジキの数が減り、絶滅が危惧されている地域もあります。
- おかのりはアオイ科の植物で「冬葵」の栽培変種です。おかのりの原産地は諸説ありますが、日本では「冬葵」として江戸時代に薬として栽培され始めました。
おかのりは生育旺盛で、150~200cm位まで草丈が生長します。「冬葵」の変種ということで、「冬」の字がつくように耐寒性に優れた野菜です。また、耐暑性ににも優れているため春から秋にかけて長い間種をまくことができる野菜ですが、高温で強い日差しの環境下では茎葉が固くなる性質を持っています。
生のまま包丁で細かく刻むとぬめりが出てきたり、葉を乾燥させて火にさっとあぶると海苔状になることから、おかのりと呼ばれるようになりました。
苦みやクセがない上に栄養価が高いおかのりは、刻んで粘りを出して納豆に入れたり、さっとゆでて胡麻和えにしたり、油で炒めたり、天ぷらにするなどの調理方法も様々あり、美味しくいただくことができます。