緑のお散歩。東京駅から徒歩10分の自然林「OOTEMORI(オオテモリ)」
小野寺葉月
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東京の玄関口、東京駅の周辺は実は様々な緑が楽しめるエリアなんです。皇居や日比谷公園は言わずもがなですが、壁面緑化や建物の植栽、庭園などいろいろな取り組みがなされています。今回は、そんなエリアの中でも新しい取り組みをしている大手町の森へ行ってきましたのでご紹介します。
大手町の森はどこにある?
東京駅の丸の内北口から大手町方向へ進み、駅前交差点まで来ると高層ビルの隙間に森が見えてきます。
ガラスのパーテーションで仕切られているここが「大手町の森」入り口です。
中に入ってみると。。。
・・・高尾山かな?
敷地内に入るとひんやりしている感じがします。
車の騒音も全く気にならない静けさ。高木の隙間から差し込む木漏れ日が綺麗で、見とれてしまいます。
ちょうどお昼休みで、ランチに向かう人がたくさんいました。
歩道にも植栽が配置してあり、木漏れ日がキラキラしています。
見上げると確かに高層ビルがあるのですが、森だけを見ているとここがどこかわからなくなり、簡単に現実逃避することができます。
大手町の森とは
大手町地区のオフィスビルでは最高の高さ(200m)の大手町タワー。そのふもとにある大手町の森は、もともと大手町にあった植栽を再現したもので、木々の間隔や木の年齢、光の差し込みまでが「計算しつくされた自然林」ともいえる森です。広さは約3600㎡あります。竣工の3年前より、「プレフォレスト」として千葉県の君津で木々を生育し検証を重ね、大手町に移植されました。森の春夏秋冬を観察し、照明設計や施設デザインにフィードバックしたそう。
木々の種類
主要植栽
高木・・・18種
コナラ、アヤカシ、ナツツバキ、イロハモミジ
中低木・・・18種
ヤマツツジ、アセビ、ナンテン、ムラサキシキブ
地被植物・・・81種
カタクリ、ニリンソウ、ヤブコウジ、ヤマブキソウ
植栽も季節ごとに見頃のものが植えてあるため、いつ行っても見るものがあります。建物側は斜面になっており、森お通った緑の光が地下一階のフロアに注ぎこむ仕組みになっている。斜面部分は日が入りにくいため、1F地上部分の植と比較すると日陰でも育つ植物が植えられているのが分かります。
生態系ネットワークをつくる
大手町の森から永代通り沿いに西へ約600m離れているところに皇居があります。千代田区最大の緑被地区である皇居には、2015年に調査された結果ではなんと約3500種類(!)の動植物が生息することがわかっており、大手町の森が生物の移動拠点となることを目指しています。開園時には14種類の鳥類が飛来すると予測されており、開園一年目の調査では想定していた種類のうち約8種類の鳥類が観測されています。
飛来が期待される鳥類
ヒヨドリ、シジュウカラ、メジロ、ムクドリ、スズメ、ツグミ、キジバト、ハシブトガラス、アオジ、カワラヒワ、シメ、コゲラ、シロハラ、モズ
開園一年目で観測されてる鳥類
ヒヨドリ、シジュウカラ、メジロ、スズメ、ツグミ、キジバト、ハシブトガラス、カワラヒワ
また、開園後一年後の調査で、160種の植物が自然発生し、昆虫類は66種類確認されているそうです。現在はもう少し増えているかもしれませんね。
いかがでしたか?夏もすぎ、緑の中を散歩するにはとても気持ち良い季節になってきました。近所にお勤めの方はぜひ一度覗いてみてください。そうでない方は、休日に丸の内周辺の緑を探しながらのお散歩をお勧めします。大手町の森→三菱一号館→日比谷公園がおすすめルートですよ。是非行ってみて下さいね!
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