芍薬(シャクヤク)の生け方、扱い方~季節の生花を飾ろう。
金子三保子
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初夏は季節ならではの花材が色々と出回る季節です。
初夏の生花の代表花と言えば芍薬(シャクヤク)。只今、花屋さんには旬の花材として、たくさんの品種の芍薬(シャクヤク)が出回り中です。今回は季節の花、芍薬(シャクヤク)の特徴や扱い方をご紹介します。
目次
芍薬(シャクヤク)・peony
芍薬は5月~6月の初夏の季節に咲くボタン科の多年草です。
和名では「芍薬」、英名では「ピオニー」と呼ばれ、園芸品種をはじめ、生花としてもとても人気のある花です。バラも本来の開花時期は初夏ですが、バラの生花は通年出回っているのに対して、芍薬は出回りが5月~6月の開花時期の季節にだけ出回る花材です。
芍薬の魅力と言えば開花した時の華やかさ!つぼみの時からは想像もできない大輪になる花姿がとても人気です。たっぷりと生けても、一輪で生けても、とても豪華に見える花材です。また、他のお花と組み合わせるのも素敵ですが、芍薬だけを1種生けしても素敵です。
それでは芍薬のつぼみから開花までの様子と、花屋さんで芍薬を買ってきたときのお手入れの仕方をご紹介します。
芍薬(シャクヤク)のつぼみから満開まで
芍薬のつぼみ
つぼみの時はお団子のようにギュッとした形。ころんとしたつぼみの様子からは、満開の状態は想像できないですよね。
つぼみがベタベタしていたら・・・
品種にもよりますが、芍薬のつぼみの状態の時に花からベタベタした蜜のようなものが出ていることがあります。
この蜜があまりにも多いと、花びらやガクがくっついてしまって開花を妨げることがあります。
ベタベタが多い時は、濡れたティッシュなどで蜜をふき取るときれいに咲いてくれます。
霧吹きをしてふき取っても大丈夫ですが、水分が花びらに残ると花びらが傷みやすくなるので水滴はやさしくふき取るようにします。もともと蜜があまり出ていないものもありますので、つぼみが固くてベタベタしている場合に試してみてください。
芍薬のつぼみと開花した時のサイズ
弾けるように開き出すと、こんなに大輪に!咲き始めてしばらくは、夜はつぼみが閉じ気味になり、朝になると再び開きます。
芍薬の横顔
正面から見てもきれいですが、芍薬は横顔も美しい花です。
満開の芍薬
花芯が見えて花びらがそっくりかえってきたら、もうすぐ終わり。
芍薬(シャクヤク)の生け方・扱い方
1.つぼみがベタベタとしている場合は、濡れたティッシュやふきんで蜜をやさしくふき取ると、つぼみが開きやすくなります。
2.花瓶につかる部分の葉と下の方についている葉を取り去ります。下葉はある程度取り去った方が、花にまで水が上がりやすくなります。
3.茎は斜めに切りましょう。切り口の面積を広げることによって、花の水の吸い上げがよくなります。
4.花瓶にはたっぷりの水を入れましょう。水はこまめに変えるか、切り花用の延命剤を使って水を清潔に保ちましょう。
5.開くととても大輪になる花です。大輪になった時を想定した花瓶を選ぶと、お花と花瓶のバランスがよくなります。重さのある花なので軽すぎる花瓶だとひっくり返して大惨事になりかねません。安定感のある花瓶を選びましょう。
芍薬(シャクヤク)の豊富な花色をご紹介
芍薬の魅力は、なんといっても咲いた時の華やかさ。その他、最近では品種(種類)が年々増えて、花色や咲き方のバリエーションが多くなってきたのも人気のひとつです。
白の芍薬
初夏の花木、ビバーナムと白の芍薬の花あしらい。
芍薬・ピンク系
ピンク系の芍薬は、淡い色から濃いめのピンクまでとてもたくさんの種類があります。
芍薬・オリエンタルゴールド
ハイブリッドシャクヤクと呼ばれる芍薬。牡丹と芍薬の交配種です。
芍薬・レッドチャーム
ただいま花屋さんではたくさんの品種の芍薬を見ることができます。芍薬は初夏にだけ出回る花材なので、お気に入りの品種を見つけに花屋さんに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
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