新緑の季節にあわせて！白いシャクヤクの花あしらいと扱い方

初夏は季節ならではの花材が色々と出回る季節です。初夏の花材の代表花と言えば芍薬（シャクヤク）。只今、旬の花材としてたくさんの品種のシャクヤクが出回り中です。今回は新緑の緑にあわせて、白いシャクヤクとビバーナムで白×グリーンの初夏の花あしらいをしてみました。あわせてシャクヤクの扱い方もご紹介します。

目次

■シャクヤク・peonyとは？

■シャクヤクの扱い方

シャクヤク・peonyとは？

シャクヤクは5月～6月の初夏に咲くボタン科の多年草です。

和名では「シャクヤク」、英名では「ピオニー」と呼ばれ、園芸品種をはじめ、生花としてもとても人気のある花です。本来の開花時期が初夏のバラの生花は通年出回っているのに対して、シャクヤクは出回りが5月～6月の開花時期の季節にだけ出回る花材です。切り花のシャクヤクの色は、ピンク系の濃淡、白、最近はアプリコットやサーモンカラーなど、いろいろな色合いのものが流通しています。華やかな暖色系のシャクヤクもよいですが、白いシャクヤクは華やかだけど清楚で上品な雰囲気が人気です。

シャクヤク・つぼみと開花時の花のサイズ

シャクヤクの魅力と言えば開花した時の華やかさ！つぼみの時からは想像もできない大輪になる花姿がとても人気です。たっぷりと生けても、一輪で生けても、とても豪華に見える花材です。また、他のお花と組み合わせるのも素敵ですが、シャクヤクだけを１種生けしても素敵です。

シャクヤクのつぼみ

ころんとしたボール状の形。つぼみの時は、満開の花姿はとても想像できないですね！今回の白いシャクヤクは、つぼみの時はほんのりとピンク色でした。つぼみの時の色と開花した時の色が、比較的同じ色もあれば、違う色になる品種もあります。お気に入りの品種を見つけて買うのもよいですが、つぼみの状態でぱっと目に入ったものを買ってみて、どんな風に開花していくのかを日々眺めるのも楽しいですよ。

上のつぼみが開くとこんなに真っ白な色に。ゆで卵みたいな色。

シャクヤクを使った初夏の花あしらい

白いシャクヤク、同じく初夏の花・ビバーナム（枝もの）、ペインテッドセージ。

一輪でも十分に華やかな花ですが、今回は初夏っぽく、明るいグリーン色のビバーナムと白いシャクヤクをガラスの花器にさわやかに生けてみました。ビバーナムはスノーボールという品種です。１本の枝に３～５本くらいのあじさいを小ぶりにした花がついている形状です。ほんのりとピンク色のつぼみの時と開花した時の色合い、同じ品種ですが色がかなり変化する品種でした。

シャクヤクの扱い方

1．つぼみがベタベタしていたら・・・

品種にもよりますが、シャクヤクのつぼみの状態の時に、花からベタベタした蜜のようなものが出ていることがあります。

この蜜があまりにも多いと、花びらやガクがくっついてしまって、開花を妨げることがあります。つぼみがベタベタとしている場合は、濡れたティッシュやふきんで蜜をやさしくふき取ると、つぼみが開きやすくなります。

2．花瓶につかる部分の葉と下の方についている葉を取り去ります。

下葉はある程度取り去った方が、花にまで水が上がりやすくなります。

3．茎は斜めに切りましょう。

切り口の面積を広げることによって、花の水の吸い上げがよくなります。

4．花瓶にはたっぷりの水を入れましょう。

水はこまめに変えるか、切り花用の延命剤を使って水を清潔に保ちましょう。

5．開くととても大輪になる花です。

大輪になった時を想定した花瓶を選ぶと、お花と花瓶のバランスがよくなります。重さのある花なので、軽すぎる花瓶だとひっくり返して大惨事になりかねません。安定感のある花瓶を選びましょう。

ただいま花屋さんではたくさんの品種のシャクヤクを見ることができます。

この季節だけ出回る花材なので、お気に入りの品種を見つけに花屋さんに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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フラワーコーディネーター、フォトグラファー、ライター。 2022年6月、日東書院本社より「植物のきもち ~がんばりすぎないガーデニング」出版。 ギフトや装花などのフラワーコーディネート、自身でコーディネートした作品の撮影、雑誌や会員情報誌への提案など幅広く活動中。現在は植物に関する記事の執筆にも携わる。庭仕事はライフワーク。映画「余命1ヶ月の花嫁」ブーケ製作。