ベンケイソウ(弁慶草)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- ベンケイソウ(弁慶草)
- 学名
Hylotelephium
- 和名
- 弁慶草
- 別名・流通名
- セダム
- 科名
- ベンケイソウ科
- 属名
- ムラサキベンケイソウ属
- 原産地
- 日本、中国、朝鮮
ベンケイソウ(弁慶草)の特徴
ベンケイソウは、ベンケイソウ科の多年草です。
多肉質の葉に水分を蓄えているため乾燥に強く、丈夫で育てやすい植物です。小さな花が密集して面を構成するように咲く姿は、一輪でもボリュームがあり華やかです。
新品種が次々と作出され、銅葉や斑入り種など花のない時期でもカラーリーフとして楽しめるものもあります。強い日差しに耐え、乾燥に強いことから屋上緑化の材料としても使われています。とても花持ちが良く、切り花としても夏から秋の人気の花材です。
たくさんの種類があり、本来のベンケイソウはHylotelephium erythrostictumのことですが、園芸や切り花業界でベンケイソウとして流通しているのは、オオベンケイソウ(Hylotelephium spectabile)やムラサキベンケイソウ(Hylotelephium pallescens、Hylotelephium telephium)が多いようです。これらは以前はマンネンソウ属(Sedum)でしたが、現在はムラサキベンケイソウ属に分類されたため、現在でもセダムの名でも流通しています。
ベンケイソウ(弁慶草)の詳細情報
園芸分類 | 草花 |
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草丈・樹高 | 30~80cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
花色 | ピンク、紅色、白、黄 |
開花時期 | 9月~10月 |
ベンケイソウ(弁慶草)の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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開花 | ||||||||||||
植え替え |
ベンケイソウ(弁慶草)の栽培環境
日当たり・置き場所
日当たりと風通しの良いところを好みます。
用土
乾燥気味の排水性の良い土を好みます。湿り気の多い土は徒長につながります。
ベンケイソウ(弁慶草)の育て方のポイント
水やり
ベンケイソウは多肉質の葉に水分を蓄えているため、乾燥には強い性質です。水のやりすぎは根腐れの原因になります。
地植えは、根づくまでは土が乾いたら水やりを行い、根づいた後は降雨に任せます。
鉢植えは、鉢の表面の土が乾いたらたっぷりと水やりをします。
肥料
肥料を与えすぎると徒長するため、ほぼ不要です。生育が悪い場合のみ、規定量より少な目に与えて様子をみましょう。
病害虫
メイガの幼虫に葉を食害されることがあります。
ベンケイソウ(弁慶草)の詳しい育て方
選び方
株元まで葉がついて、ぐらつきのない苗を選びましょう。ベンケイソウという名で流通している園芸用苗は、オオベンケイソウやムラサキベンケイソウが多いようです。学名がわかれば特定することは可能です。
品種改良が盛んで、さまざまな園芸品種が流通し、9月頃に開花苗が多く出回ります。最近は、斑入りや銅葉などカラーリーフとして楽しめる品種もあるので、好みの花色、葉の色を探してみてください。
植え付け
地下茎で横に広がる性質のため、隣の植物との間隔は広めに取りましょう。品種によって草丈に違いがあるため、それぞれの草丈に合った場所に植え付けましょう。
植え替え・鉢替え
植え替えの適時は3月~4月です。鉢植えは、1~2年に一度、一回り大きな鉢に植え替えましょう。この時に株分けをすることもできます。
花
秋に開花します。すべての花が咲き終わった茎は、根元でカットしましょう。
収穫
とても日持ちの良い花材なので切り花として楽しむことができ、夏から秋に流通しています。
多肉質の茎は水につけると腐りやすいため、花瓶の水は少量にし、こまめに茎を切り戻すと長持ちします。
夏越し
暑さには強いですが、蒸れには弱い植物です。梅雨や長雨などで長時間雨に当たる場合は、鉢植えは軒下などの雨の当たらないところに移動させましょう。
冬越し
冬は地上部が枯れて越冬します。春になると株元から再び芽吹きます。冬になり、枯れた茎は根元で剪定しましょう。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
株分けや挿し木で増やすことができます。