ミラクルフルーツの育て方・栽培|植物図鑑

植物名
ミラクルフルーツ
学名

Synsepalum dulcificum

英名
Miracle fruit
和名
ミラクルフルーツ
別名・流通名
ミラクルベリー
科名
アカテツ科
属名
フルクリコ属
原産地
西アフリカ

ミラクルフルーツの特徴

ミラクルフルーツは果実を口に含んだ後に酸っぱいものを食べると甘く感じるという不思議な果物です。樹高は2m~4mほどになりますが、50cm程度の苗でも十分に実を付けます。果実はコーヒーチェリー(コーヒーの実)に似ており、熟すと皮が赤くなります。

種小名は甘いという意味で、原産地の西アフリカではトウモロコシパン、ヤシ酒、地ビールなど酸味のある食べ物を甘くするのに使われていたようです。

 

ミラクルフルーツの詳細情報

園芸分類 果樹
草丈・樹高 2~4m
耐寒性 弱い
耐暑性 強い
耐陰性 弱い
花色 白~クリーム色
開花時期 5~12月、暖かい場所なら通年

ミラクルフルーツの味

ミラクルフルーツ自体の味は若干の甘味と青臭さがある程度で、味わって食べるというようなものではありません。皮はとても薄く、口にいれても気にならないので、剥かなくてよいでしょう。果実の大半は種子となっており、果肉はねっとりとしているので舌にこすりつけるようにして種を吐き出します。

ミラクリンの効果

ミラクルフルーツの酸っぱいものを甘く感じさせるのは果実に含まれるミラクリンという糖タンパク質で、口に含むと甘味を感じる受容体に結合します。このミラクリンが結合している状態で酸味のあるものを口にすると、ミラクリンと酸味の成分が結合して、甘味を感じる受容体を活性化させる=甘く感じさせる、というような働きをします。

このミラクリンの効果は大体30~60分程度で、口にした食べ物や唾液などで流されて徐々に効果が弱くなっていきます。甘く感じさせるのは酸味のみで、苦味や香りなどに影響はありません。ただし、ミラクルフルーツを口にした後に甘い物を食べると甘さが弱まる効果があります。

また、ミラクリンは横浜国立大学の故・栗原良枝名誉教授によって発見・命名され、遺伝子操作によってミラクリンを産生させる方法も編み出されました。

ミラクリンによって感じる甘味

ミラクリンによって感じる甘味はかなり強く、レモンなどの酸味の強いものでも普通に食べることができます。その甘さもべったりとした嫌なものではなく、むしろ上品な甘さが特徴です。冷凍してシャーベット状にした柑橘類などで試すとまるでデザートを食べているような感覚になります。

ミラクリンへの期待

ミラクリンはその特徴から、甘いものを制限する必要のある糖尿病治療やダイエットなどへの効果が期待されています。ミラクルフルーツは生の状態だとミラクリンが無くなりやすく、収穫後すぐに冷凍しておく必要がありました。そのため輸送コストがかかるためどうしても高価になりやすいなどの課題がありましたが、2005年に確立されたミラクルフルーツのフリーズドライ技術により、常温で長期間保存することが可能になり、流通しやすくなりました。

また、筑波大学の江面浩教授によりトマトやレタスの遺伝子を組み換えてミラクリンを産生する技術も確立されました。特に遺伝子組み換えトマトでは1粒でミラクルフルーツと同等の効果があるそうです。このトマトが認可されればさらにミラクリンの効果を体験しやすくなるかもしれません。

ミラクルフルーツの栽培環境

日当たり・置き場所

ミラクルフルーツは日当たりの良い場所を好みます。冬場に室内に入れる場合は、なるべく日当たりの良い場所に置くか、暖かい日に日光浴をさせるとよいでしょう。

温度

ミラクルフルーツは寒さに弱い熱帯果樹です。冬場は10~15℃を最低温度として保てると安全に冬越しができます。0℃でも大丈夫な場合があるようですが、やはりできるだけ暖かくした方がよいでしょう。

用土

用土は市販されている果樹・庭木用の土が手軽です。ただしそこまで用土を選ぶ植物でもないので、赤玉土に軽石を混ぜたものなど自分の環境にあったものを試してみるとよいでしょう。

ミラクルフルーツの育て方のポイント

水やり

土の表面が乾燥していたら鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水やりをしましょう。特に植え付け直後は乾燥に気を付け、鉢皿などを敷いてもよいです。

肥料

油粕や果樹用の置き肥が便利です。多く肥料を施したからといって収穫量が増えるわけではありませんので、適量を施すようにしましょう。

病害虫

アブラムシやカイガラムシが発生することがあります。食用のものなので気になる人は木酢液やニームオイルなどで予防するとよいでしょう。

ミラクルフルーツの詳しい育て方

選び方

なるべく大きく、葉や枝がしっかりしているものを選ぶとよいでしょう。

種まき

ミラクルフルーツの種

果肉をきれいに洗い流し、軽く土を被せて乾燥しないようにします。果肉が残っているとカビる原因になるので、スポンジなどできれいに落としましょう。また、種をまいた後にベンレート水和剤などの殺菌剤をかけるとさらに予防になります。発芽後もしばらくは腰水ぎみで管理します。

剪定・切り戻し

枝が伸びてきたら春~夏ごろ剪定するとよいでしょう。剪定した枝は挿し木にして増やすことができます。

植え替え・鉢替え

順調に生長すれば1年でそれなりに根鉢がまわるので、5~6月頃に植え替えしましょう。一回り大きい鉢に植え替えますが、その際に根鉢は崩さなくても大丈夫です。

ミラクルフルーツの花

白~クリーム色の小さな花を咲かせます。花弁は開き切らず、閉じたままです。両性花で自家受粉をします。

収穫

ミラクルフルーツの実

皮が十分に赤く染まったら収穫のタイミングです。手で軽く引っ張れば獲ることができます。

夏越し

ミラクルフルーツは水切れに注意しましょう。乾燥が激しい場合は水やりの頻度を増やすか、鉢皿を使用するとよいでしょう。

冬越し

寒さに弱いのでできるだけ暖かい場所で管理します。10~15℃あると安心して冬越しすることができます。

増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)

ミラクルフルーツは挿し木と種まきで増やすことができます。

  • 監修者:LOVEGREEN編集部
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