のらぼう菜とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- のらぼう菜
- 学名
Brassica napus
- 科名
- アブラナ科
- 属名
- アブラナ属
- 原産地
- 東京都西多摩地区、埼玉県飯能地区周辺
のらぼう菜の特徴
のらぼう菜とは、アブラナ科の秋まき一年草で、西洋アブラナの仲間です。東京都西多摩地区、埼玉県飯能地区周辺を中心に江戸時代から栽培されていたとされる伝統野菜のひとつです。春が旬の葉もの野菜ですが、ハウス栽培が多い昨今は冬から出回ります。
寒さに強く丈夫で育てやすいため、家庭菜園でも簡単に育てることができ、鉢植えでも栽培可能です。春にとう立ちした主の茎を折ると、次々と脇芽が伸びてきます。間引き菜、葉、つぼみのついた菜花のどれもおいしくいただけます。
一般的な菜花より、苦味がなく甘みもあり食べやすいため、数ある菜花類の中でも一番おいしいともいわれることもあるのらぼう菜。生でも食べることができ、お浸しや汁物をはじめ、油とも相性が良いため、炒め物や天ぷら、パスタなど、和食にも洋食にも利用範囲が広い葉もの野菜です。
のらぼう菜の詳細情報
園芸分類 | 野菜 |
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草丈・樹高 | 40~100cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 弱い |
花色 | 黄色 |
開花時期 | 3月~4月 |
のらぼう菜の育て方カレンダー
時期 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
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種まき | ||||||||||||
植え付け | ||||||||||||
収穫 |
のらぼう菜の栽培環境
日当たり・置き場所
のらぼう菜は日当たりを好みます。風通しの良い場所で育てましょう。
温度
のらぼう菜の発芽適温は15~20℃です。
用土
プランター栽培ののらぼう菜は、野菜用の培養土で育てましょう。
畑栽培ののらぼう菜は、植え付け前に土を耕す準備が必要です。まず植え付けの2週間前位には石灰を入れ、耕しましょう。その1週間後に堆肥と元肥を入れ土になじませます。
窒素分を含む肥料は、石灰と合わさることで窒素分がアンモニアガスとなって消失してしまうため、同時に使用してはいけません。そのため、石灰と肥料を合わせて使用する際は最低でも1~2週間ほど日数をあけて投入しましょう。
なお、この場合の石灰とは「消石灰」や「苦土石灰」をさします。牡蠣殻などの「有機石灰」ではそのような化学反応は起きないので、どうしても堆肥と石灰を使用するために必要な日数がない場合は「有機石灰」の使用をおすすめします。
のらぼう菜の育て方のポイント
水やり
生育初期のころは葉と根にしっかりと水を与えましょう。その後の水やりは、乾いたらたっぷり与えます。
肥料
種まき後、月に1度追肥をします。特に収穫以降の肥料切れは品質を落とすので、忘れずに追肥を施しましょう。
のらぼう菜の詳しい育て方
種まき
9月~10月が種まきの時期です。すじまき、点まき、いずれのまき方でもかまいません。ポット苗に数粒ずつまいて育苗してから植え付けることもできます。
すじまきの場合は、深さ1cmほどのすじを作り、1cm間隔で種をまいていきます。点まきの場合は、1か所に3~4粒程まきます。種をまき終わったら薄く土をかぶせ、たっぷりと水やりをし、発芽まで土を乾かさないように管理します。環境にもよりますが、4~5日で発芽します。
間引き
生育の段階に応じて間引いていきましょう。
まず本葉2~3枚の頃に混み入ったところを間引きます。間引いたあとは土寄せをしましょう。最終的には40~50cm程度、株間をあけます。
仕立て方
背丈が出てきたら支柱を添えて強風対策をしましょう。
摘芯(摘心)・摘果
3月頃アブラナ科特有の黄色い花を咲かせます。
花
花が咲いてしまうと味が落ち、茎の柔らかさがなくなり固くなります。蕾の段階で収穫するのが一般的ですが、黄色いかわいい花は観賞価値もあり、エディブルフラワーとして利用できます。
収穫
露地で栽培する場合は3月頃からが収穫時です。花が咲いてしまうと味が落ちるので、蕾の段階で収穫しましょう。葉茎も食べることができます。
主の茎を20~30cmの所でぽきっと折ると、脇芽が次々と出てきます。脇芽も花が開花する前に折って収穫していきます。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
ひと通り収穫が終わったら、茎をそのままにして花を咲かせておくと、種をとることができます。収穫中は折って栽培しているので草丈は低めですが、種を採るために折らずに育てると100cm近くになります。