黒土とは?特徴や水はけを良くする配合方法について
LOVEGREEN編集部
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みなさんが土を思い浮かべるとき、その土の色は何色ですか?
おそらく黒に近いゴケ茶色を想像する方が多いのではないでしょうか。じつはその土の色の正体は黒土なんです。土に植物由来の微粒炭が多く含まれているために黒く見える「黒土」についてご紹介します。
目次
■黒土とは
黒土とは
一般的には、関東地方の火山灰土壌の表層の土に、植物が腐敗し堆積した「腐植」と呼ばれるものが合わさり堆積したものを黒土と呼んでいます。黒くてホクホクとしている感触から、クロボク土とも呼ばれています。
その他の説として黒土に植物由来の微粒炭が多量に含まれていることから、縄文人の野焼き、山焼きの行為が数千年の間に渡り繰り返されたことから、腐植と共に堆積し黒土が形成されたとも考えられている日本人の生活の歴史を示すような土です。
黒土(こくど)やチェルノーゼムと呼ばれる東ヨーロッパ、北アメリカ、中国東北部などの肥沃な黒色の土壌と日本の黒土とは性質は異なります。
黒土の性質として、植物を育てると土壌pHが酸性になった際に起こるアルミニウム障害が起こりやすくなります。植物の根の生長を止めてしまう作用があるので、リン酸カルシウムの肥料を施肥することで防ぐか、他の用土や土壌改良材と合わせて使用しましょう。
また、焼成や乾燥処理もしていないため雑草などの種が混入していることがあります、育苗や挿し木の用土には向いていないでしょう。
黒土の水はけ排水性・通気性の改良
園芸店やホームセンターで販売されている黒土は保肥性と保水性に富んでいるものの、排水性と通気性が悪いため他の用土や有機質用土と配合したものを園芸では使用しますが、産出される場所によって性質が異なるようですので、購入した黒土の性質を確認して下さい。
保水性と保肥性の高い黒土の改良は、排水性と通気性を向上させる資材を配合しましょう。
排水性UPの用土と土壌改良材 | 通気性UPの用土と土壌改良材 | |
赤玉土 |
◯ | ◯ |
鹿沼土 | ◯ | ◯ |
軽石・日向石 | ◯ | ◯ |
バーク堆肥 | ◯ | ◯ |
もみ殻くん炭 | ◯ | ◯ |
腐葉土 | ◯ | ◯ |
パーライト(黒曜石) | ◯ | ◯ |
バーミキュライト | ◯ | |
ピートモス | ◯ |
黒土の配合方法
粒子が細かいため、人参や大根などの根菜類の股根が出来ずらいメリットがあります。また、微生物の温床となりやすい性質があるので、主に野菜を育てる土に使用されます。
配合は保水性と保肥性のある黒土40〜50%に対し、その他を排水性と通気性の良い赤玉土や腐葉土、堆肥などの土壌改良材で補います。
酸度を調整するための石灰や、リン酸カルシウムを含む肥料も忘れずに行いましょう。
黒土の重量や価格
メーカーや製法によって金額に差がありますが、2Lで300円前後から販売しています。加熱加工が一切されていなものから、植物の根を取り除くなどのふるいにかけたもの、有用微生物の入った堆肥入りの黒土など様々な種類があります。他の用土と比べて、園芸を始める際の庭の土の土台として使用されるためとても安価な商品があるようです。
いかがでしたか?
黒土の特徴を生かし、ガーデニングの用途に合わせて黒土を使いこなしてくださいね。
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