D&DEPARTMENT TOKYOで開催された【もののまわりトーク 植物の産業を知る】をレポート!

アバター画像

LOVEGREEN編集部

このライターの記事一覧

公開日 :

2019/08/17(土)にD&DEPARTMENT TOKYOで開催されたトークショー【もののまわりトーク 植物の産業を知る】にD&DEPARTMENTディレクター ナガオカ ケンメイさん、株式会社ガレージ代表 二村昌彦さんと共に、弊社BizGREEN編集長の伊藤賢治が登壇しました。

今回開催されたトークショーは、植物の産業について学び、植物を育ててみたい、植物を暮らしに取り入れたい方のヒントになる内容になりました。

目次

トークショーのメンバー

デザイン活動家・D&DEPARTMENTディレクター ナガオカケンメイ

デザイン活動家・D&DEPARTMENTディレクター
ナガオカケンメイ

その土地に長く続くもの、ことを紹介するストアスタイルの活動体「D&DEPARTMENT」、47都道府県をテーマとする日本物産MUSEUM「d47MUSEUM」、その土地らしさを持つ場所を2ヶ月住んで取材していく文化観光誌「d design travel」など、すでに世の中に生まれ、長く愛されているものを「ロングライフデザイン」と捉え、その価値を見直し、発信する活動を展開。’13年毎日デザイン賞受賞。毎週火曜夜にメールマガジン「ナガオカケンメイのメール」 配信中。

 

愛知県豊橋市で2代に渡り種苗会社の次男として生まれる。2007年自身の出身である愛知県豊橋市に植物専門店「garage」をオープン。環境を聞きながらインテリアやグリーンのアドバイスをするコミュニケーションを大事にしたお店づくりは、ホームセンターでの店長、バイヤー経験や、オランダの種苗屋の農場に1年半研修がいかされている。2010年「garage NAGOYA」をオープン。

株式会社ガレージ代表
二村昌彦

愛知県豊橋市で2代に渡り種苗会社の次男として生まれる。2007年自身の出身である愛知県豊橋市に植物専門店「garage」をオープン。環境を聞きながらインテリアやグリーンのアドバイスをするコミュニケーションを大事にしたお店づくりは、ホームセンターでの店長、バイヤー経験や、オランダの種苗屋の農場に1年半研修がいかされている。2010年「garage NAGOYA」をオープン。

 

三重県出身の1976年生まれ。園芸業界誌を発行する会社に約12年在籍して編集長を務める。園芸ビジネスに携わるさまざまな人達と出会うなかで、植物のある暮らしをカルチャーとビジネスの両軸で高めていきたいと考えるようになってストロボライトへ入社。園芸業界誌「BizGREEN」を立ち上げ、現在は業界誌の枠を超えて、植物のBtoBサービス全般の構築を進めている。

株式会社ストロボライト BizGREEN編集長
伊藤賢治

三重県出身の1976年生まれ。園芸業界誌を発行する会社に約12年在籍して編集長を務める。園芸ビジネスに携わるさまざまな人達と出会うなかで、植物のある暮らしをカルチャーとビジネスの両軸で高めていきたいと考えるようになってストロボライトへ入社。園芸業界誌「BizGREEN」を立ち上げ、現在は業界誌の枠を超えて、植物のBtoBサービス全般の構築を進めている。

目次に戻る≫

植物産業の現状

今回は植物を産業の側面から見てみることで、これまでとは違った視点で植物に触れるきっかけになればうれしいです。まず伊藤さんにお伺いしたいのですが、植物の産業としての規模ってどのくらいなのでしょうか?

司会 今回は植物を産業の側面から見てみることで、これまでとは違った視点で植物に触れるきっかけになればうれしいです。まず伊藤さんにお伺いしたいのですが、植物の産業としての規模ってどのくらいなのでしょうか?

伊藤 消費マーケットでみると約1兆円といわれていましたが、現時点では個人需要で9千億円台まで下がってきています。

ナガオカ でも意外というか、植物ってそんなに買われているのですね。

伊藤 これでもピーク時に比べると半減していて、ピークは20年以上前の1998年、ヨーロッパのガーデニング文化が日本にも浸透してきて、97年には流行語大賞に「ガーデニング」がノミネートされるなどブームになった時期でした。全国にホームセンターが増えていった時期でもあり、誰でも気軽にお花を買って楽しめるようになり、産業としても盛り上がりました。

ナガオカ なるほど。二村さんはそうしたなかでご自身のお店をオープンされたわけですか?

二村 garageがオープンしたのは2007年なので、すでに植物のマーケットはかなり縮小していましたね。そのあともずっと業界は右肩下がりで、中々厳しい時代にお店を出したなと(笑)

ナガオカ どうして植物のマーケットは縮小していったのでしょう?

伊藤 いろいろな要因があるとは思いますが…、ひとつは商品(植物)を大事にしなかったところでしょうか。

ナガオカ ドキッ(笑)

伊藤 ナガオカさんは「ロングライフデザイン」を提唱されていますが、植物はむしろ「ショートライフデザイン」できてしまったのかなと。

ナガオカ 意外です。植物はロングライフデザインだと思ってました。

伊藤 例えば、新しいお花を育種して商品として店頭に並ぶまでは10年以上とか長い年月がかかります。でもやっとお店に並んでも、そのお花の魅力をユーザーにうまく伝えられなかったりして、結果、安売り競争になったりで、翌年には店頭から消えてしまうことも多いんです。

ナガオカ なるほど、では我々生活者(消費者)は、植物業界を応援するにはどうすれば良いですかね?

伊藤 うーん…難しい質問ですね(笑)。応援していただく前に、私たち植物業界が消費者の方のニーズに無頓着できてしまったことが一番の反省点だったりするので…。ただ、植物って生き物である以上、どんなに教科書通りに育てても枯れちゃう時は枯れちゃう。なので、枯らしてしまっても良いから、植物を育てることをポジティブに続けてみてほしいですね。お水をあげたら葉っぱがぴんとなった!とか、誰にでもどこかで「おっ!」て思う瞬間が来ると思うので。

ナガオカ 二村さんはどうですか?

二村 そうですね、一度枯らしたとしても諦めずに続けてほしいのは同じです。私はgarageをはじめる前にホームセンターに10年ぐらい勤めていて、植物を担当していたのですが、ホームセンターはスタッフ数も限られているので、お客さんに植物の説明をすることをあまりしないんです。だからお客さんも、買ったはいいけどうまく育てられない。相談する人もいない。枯らしてしまったから、次は買わないの負のループになっています。なのでgarageでは、できるだけお客様とお話をして、その人がどんな人なのか、どんな暮らしをしているのか、何が好みなのか、どういった住環境なのかをお聞きしながら、その人が育ててみたい植物を一緒に考えるようにしています。

ナガオカ ありがとうございます。

目次に戻る≫

 

 

\植物産業について、もっと深く掘り下げてみよう/

続きを読む

Pages: 1 2 3
LOVEGREEN(ラブグリーン)メールマガジン会員募集中!

関連ワード

今月のおすすめコンテンツ

「D&DEPARTMENT TOKYOで開催された【もののまわりトーク 植物の産業を知る】をレポート!」の記事をみんなにも教えてあげよう♪

アバター画像
LOVEGREEN編集部

LOVEGREEN(ラブグリーン)の編集部アカウントです。育て方の記事や、編集部としての取材記事やオフィシャル情報などを配信。

このライターの記事一覧

LOVEGREEN 公式アカウントをフォロー!

  • Instagram
  • Facebook
  • LINE
  • Twitter

関連サービス

LOVEGREEN(ラブグリーン)メールマガジン会員募集中!

植物の悩みならLOVEGREEN(ラブグリーン)のQ&A

ミドラス