夏の庭仕事はほどほどに。 涼しい部屋でお庭計画を考えませんか?【渡部陽子さん連載7月編】
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皆さん、暑い日が続きますが夏バテしていませんか?新潟も連日30℃以上の日々が続いております。植物もじっと暑さに耐えながら頑張っています。そんな植物との向き合い方はどうすればよいのでしょうか。また、夏は秋の庭への準備を進める時期でもあります。涼しいお部屋で庭づくりへの想いを馳せてはいかがでしょう?
今月は、夏の植物との向き合い方や、私がお庭をプランニングする際に、どんなことを考えながら進めているのかについてお伝えします。。
暑い夏、庭仕事はほどほどに。
涼しい部屋でお庭の計画を考えてみませんか?【7月編】
植物も夏バテ状態、どう向き合う?
夜温が25℃以上になる日が続く夏時期は、植物も夏バテ状態になります。株が弱り、病害虫の発生を引き起こすことも多いです。植物のほとんどが、夏の高温多湿が苦手なのです。丈夫に育てるためには、どんな夏越しのお手入れをすればよいのでしょうか。
まずは、株全体の風通しを良くするための剪定をしましょう。剪定は初夏(5月下旬~7月上旬)に行うのがよいでしょう。植物の種類によって剪定方法は違いますが、基本は脇枝や込み合った茎葉を透かして株全体をすっきりと整えます。
また、夏は直射日光が強く、水やりをすると土中で熱湯のようになり根腐れを起こしやすくなります。植物が根腐れを起こすと窒息状態となり枯れてしまうので、夏の水やりはもっとも難しい管理になります。さらに降雨が少なく水不足が続く近年の酷暑では、葉が茶色に変色する葉焼けを起こしてしまいます。そこで大切なのが水やりのタイミングです。涼しい早朝にたっぷりと与えるのがよいですが、難しい場合は夕方がよいでしょう。日中に乾燥に気づいても涼しくなる夕方まで水やりは控えましょう。
夏花が咲き誇る宿根草ガーデン(パブリックスペースの植栽エリア)。自動潅水システムを使用して朝と夕方に1時間半の点滴潅水を行っています
机の上に夢がひろがるプランニング
前述したとおり、酷暑が続くこの時期は植物もじっと暑さに耐えています。そんな時期には人もじっくり机に向かって、秋の庭づくりについて想いを馳せてみてはいかがでしょうか。
お庭の見取り図を描いてみましょう
まずはお庭や花壇の現状を把握するために見下り図を描いてみましょう。
・事前にお庭や花壇の実寸を測っておきます。
・真っ白な紙を用意します。スケッチブックでもノートでもかまいません。
・フリーハンドで描いてもよいのですが、三角スケールを使うとより正確に描くことができます。
三角スケールとは、断面が三角形になっている定規。それぞれの辺に異なる縮尺の目盛りがついていて、1/100、1/200、1/250、1/300、1/500、1/600というように、6通りの縮尺で線が引けます。お庭の広さと紙の大きさの相対関係で、実寸の敷地をどれぐらい縮めて描くかが決まってくるのです。三角スケールがすぐに用意できない場合は通常の定規を使ってもよいでしょう。
たとえば1/100で描く場合は、1cm=1m(100cm)で考えます。ということは、通常の定規でも1/100の図面を描くことができますよ。
三角スケールを使って具体的なサイズ感で図面を描くことができます。図面というと堅苦しいですが、ラフなタッチで楽しみましょう
植物の植付間隔と株数を把握してみましょう
どんなお庭にしたいかを考える時、どんな植物を植えたいかと、それらの植物を植えるには庭の広さに対して何株植えれば最適か?という問題に直面することでしょう。そんな時は、植物の植付間隔を設定すると、必要な株数も分かってきます。
参考までに私がプランニングする際の目安についてお話しましょう。
植物にも特性があり、葉張りも草丈もさまざまです。例えば宿根草を地植えする場合なら、植付間隔はおよそ30~25cmと考えて試算するとよいでしょう。1㎡当たり10~16株程度となります。ホスタのような大型の宿根草などは、植付間隔を50cmとすることもあり、1㎡当たり4株程度と考えます。植物の特徴や生長後の姿もイメージしながらプランニングしましょう。
※1㎡₌1m×1mの正方形をイメージしてください。
植物の生長度合によって、植付間隔を調整しましょう。約1㎡に宿根草10~15株を目安に計画しましょう
必要な苗の数が分かると、理想のお庭に必要な植物のコストもイメージできますね。
図面を描くということは 頭の中を整理すること
今回は、プランニングについてお伝えしました。なんだか数字ばかりで面倒なことと感じる方もいるでしょう。真っ白な紙の上にお庭への想いを描いてみましょう。まずは鉛筆をもってみてください。頭の中が整理されて、良いアイデアが生まれてくるかもしれません。
レイアウト図とともに思いついたことを絵とメモで残す
植物の草丈や組み合わせを表現
来月は、水彩絵の具を使って、立体的にお庭のイメージを捉えてみましょう。
渡部陽子(畑やかとうふぁーむ/ガーデンプランナー)
造園会社で20年勤務後、宿根草と一年草草花の生産農場畑やかとうふぁーむで生産に携わりながら、ガーデンデザイン、植栽工事まで行う。ライフワークとして、庭や植物の講師活動を通して、植物の魅力を伝えている。