生産者は植物とどう向き合っている?|畑やかとうふぁーむの自然に育つ庭づくり【第1回】
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今回から、畑やかとうふぁーむ代表加藤隆行とガーデンプランナーの渡部陽子が共著で、植物苗生産者の目線で、植物との向き合い方や、庭づくりのポイントなどをお伝えする連載がスタートします。どうぞよろしくお願いします。
さて、3月に入りようやく春めいてまいりました。植物の芽吹きに心躍りますね。初回ではまず「植物苗の生産農場ってどんなところなの?」についてお伝えしていきます。
生産者だからこその植物との向き合い方
植物苗の生産農場ってどんなところ?

畑や かとうふぁーむの農場の様子
生産者は全国にたくさんあります。当然生産者ごとに、育てる植物の品種、育成管理の方法など、独自の技術や経験をもっています。加えてその産地の気候も違います。さまざまな地域の生産者の手により、多種多様な植物が作られているおかげで、園芸店やホームセンターに毎年たくさんの植物苗が並ぶのです。
畑や かとうふぁーむでは、宿根草をメインに生産をしています。品種数はおよそ600品種。どのように生産しているのかというと、タネまきや挿し芽を行い、小さな赤ちゃん苗を温度管理しながら育てます。その後、ポットへ植え込み、さらに鉢増しを行い、十分な大きさに育った苗を出荷しています。皆さんが店頭で目にするポット苗ですね。
タネから商品(ポット苗)にするまでの過程には、まさに子育てのような苦労や喜びがあります。植物の個々の性質を知り尽くして育てないといけません。また、プロの苗生産というのは、株の姿を同品質で管理することでもあります。一方で、あくまで植物は生きものであることを忘れずに日々向き合っています。

タネから発芽させている様子

ポットへ苗を植え込む作業
植物と向き合う時に大切な「観察力」「洞察力」「想像力」
私たちが植物を育てる上で大切にしているのは「観察力」「洞察力」そして「想像力」です。これは、皆さんがご家庭で植物を育てる上でも、意識していただきたい3つのチカラです。
観察力
見た目でわかる部分。葉が黄色い、葉が萎れてきているなど。
洞察力
見えないところを判断する。葉が黄色いのは根づまりしている? 葉がしおれているのは、水やりが必要? ポットを持ち上げて軽ければ水やりが必要。水がたっぷりで重ければ根腐れを疑う。
想像力
先のことを見越して判断・行動する力。天気を先読みして水やりのタイミングを計ったり、2週間後の生育状況を判断して施肥を行うなど、目に見えないところにアンテナを張って行動することが大切です。
生産者が考える庭づくり
皆さんのお庭でも、「観察力」「洞察力」「想像力」の3つのチカラを意識することで、植物のことが段々と分かってくるはずです。
まずは育てたい植物をよく知ることが大切。開花期、生長後の草丈、生育環境(日照条件や土壌条件など)、耐寒性、耐暑性についてなどを調べてみましょう。
そして、植物は生きものであることを忘れずに向き合いましょう。四季の移り変わりとともに、植物は自分のチカラで姿を変えながら生育しています。植物のチカラを信じてサポートするぐらいの考え方が、人にも植物にも良い塩梅だと思います。大切なことは植物が教えてくれます。植物からのサインを見逃さず行動すれば、必ず応えてくれます。
次回からも、植物と向き合う時間が楽しくなるような内容をお伝えしていければと思います。
新連載、どうぞよろしくお願いします。

畑や かとうふぁーむ(左:代表加藤隆行 右:ガーデンプランナー渡部陽子)
新潟市にある植物苗の生産農場。苗づくりから庭づくりまでをモットーに、年間約600品種の宿根草・一年草を生産・販売し、植栽施工までをサポート。植栽環境にあった品種を提案して、植栽後も植物が「自分の力で育つ」庭づくりを提唱する。
畑や かとうふぁーむホームページ






































