リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)とは?育て方・栽培方法|植物図鑑
- 植物名
- リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)
- 学名
Ophiopogon
- 英名
- Mondo grass
- 和名
- 竜の髭
- 別名・流通名
- ジャノヒゲ・蛇の髭
- 科名
- キジカクシ科
- 属名
- ジャノヒゲ属
- 原産地
- 日本
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の特徴
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)日本や東南アジア、フィリピンなどの森林地帯に自生するキジカクシ科の常緑多年草で、日本庭園だけでなく洋風のお庭にもワンポイントとして使われる品種です。
暑さ寒さにも強く、日陰にも強いのでグランドカバーとしても利用されます。花や実を楽しみたい場合はある程度の日照が必要なので、管理場所には注意しましょう。
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の根は生薬の麦門冬となり、漢方薬で咳止めなどに効果のある麦門冬湯などに使われます。
リュウノヒゲはジャノヒゲとも呼ばれ、蛇の髭と表記することもありますが、蛇には髭はありませんよね。これは、もともとは「ジョウノヒゲ」と呼ばれていたものが「ジャノヒゲ」になったんだとか。ジョウノヒゲは「尉の髭」と書きます。能面の中に老人を表す「尉(じょう)」というお面の種類があります。尉の髭とは老人の髭のことです。
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の詳細情報
園芸分類 | 芝・グラス |
---|---|
草丈・樹高 | 10cmから40cm |
耐寒性 | 強い |
耐暑性 | 強い |
耐陰性 | 強い |
花色 | 白~淡い紫 |
開花時期 | 夏、7月から8月 |
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の種類
玉竜(タマリュウ)
O. japonicus ‘Tamaryu’
リュウノヒゲの品種の中で一番草が短いです。日本庭園などでよく利用されます。敷石の脇や、駐車スペースの境などの植栽に使用されることが多いです。
芝のようにも見えますが芝よりも葉の幅が広く、緑の色も濃く、また葉の密度が濃いです。和にも洋にも合わせられる使い勝手の良い品種です。
白竜(ハクリュウ)
O. japonicus ‘Hakuryu’
斑入り品種。他の品種と比較すると色味が明るいため、洋風のお庭によく合います。青い実がより鮮やかに映えます。
黒竜(コクリュウ)
O. planiscapus ‘kokuryu’
紫がかった黒葉がうつくしい黒竜は、草丈20cmから30cmで、日本庭園はもちろん、洋風なシェードガーデンにも向いています。
ミスキャンタス
O. malayanus
白花と斑入りの華奢な葉が明るく美しい園芸品種。耐暑性、耐寒性共に強くシェードにも向いているのでとても使いやすく、寄せ植えにもよく用いられます。
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の栽培環境
日当たり・置き場所
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)は日陰にも強いですが耐暑性も持ち合わせているため、日向でも問題なく生育します。植えてそのまま手入れをせずとも元気に生育するため、管理が容易で見栄えもよく保てます。
用土
通常の草花向けに配合された用土であれば問題ありません。赤玉土と腐葉土を大体7:3が目安です。
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の育て方のポイント
日常の管理
こまめな管理や手入れをせずともよく育ちますが、枯れた葉を取り除いたりすると見栄えが良くなります。
水やり
鉢植えの場合は用土が乾燥したらたっぷりと水をあげます。庭植えの場合ほぼ水やりは不要です。
肥料
基本的に肥料は不要です。
病害虫
ほとんどつきません。まれに、コガネムシに葉を食害されることがあります。またナメクジに新芽を食害されることがあります。
リュウノヒゲ(ジャノヒゲ)の詳しい育て方
選び方
苗は虫などの付いていないものを選びましょう。
種まき
リュウノヒゲは種ではあまり流通していません。こぼれ種で増えることがあります。
植え付け
真夏と真冬以外は苗を植え付けられます。植え付ける前に土を良くほぐしておきましょう。植えつけてからしばらくは水をしっかりあげましょう。
間引き
間引きは不要ですが、株が生長した場合、株分けしたほうがいいでしょう。
植え替え・鉢替え
鉢植えの場合は根詰まりすることがあるので2年に1度程度植え替えをしましょう。
花
花が咲く7月、8月ごろになると花茎を出して小さな乳白色の花が咲きます。6枚の花弁で、総状花序です。
収穫
花の後に青い玉のようなきれいな実が付きます。実は食べられません。美しい実を秋口に見ることができます。
夏越し
耐暑性に優れているので、特に気をつけなくても大丈夫です。
冬越し
耐寒性に優れているので、特に気をつけなくても大丈夫です。
増やし方(株分け、挿し木、葉挿しなど)
5年程度経過すると根が生長して来るので、株分けができるようになります。土から堀りおこして絵から土を軽く落とし、芽を5株ずつ程度に切り分けていきます。